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日日是労働ファイナル(2002)
日日是労働セレクト169
 以下に、「日日是労働」のダイジェスト版・第169弾を掲げます。直ぐ下の記事がこの「日日是労働セレク
ト169」の中では最も新しい日付のものです。つまり、読み進めるほど、古い記事になります。ただし、いち
いち明示しませんが、後日に行った加筆訂正を含んだ日があります。日誌ですから、少なくとも後日に加筆
することはご法度であるはずですが、「某月某日」ということもあり、記事内容の充実を優先させました。
ご了承ください。また、頑張って「辛口」の批評を展開しようと務めておりますので、本文に何かと読者の
お気に召さない表現等が散見されるやもしれませんが、特定の個人、団体等を誹謗中傷する目的は一切あり
ませんので、どうぞご理解ください。なお、ご感想は、muto@kochi-u.ac.jp までお寄せ下さい。


 某月某日

 DVDで邦画を2本観た。両者ともに世界最古の商売「売春」をモチーフにしているが、一方はリアリズムを、 
他方はファンタジーを目論んでいる。
 1本目は、『岬の兄妹』(監督:片山慎三、デジタルSKIPステーション=プレシディオ=イオンエンター  
テイメント=バップ=WOWOW=NEWCON、2019年)である。誰だったかは忘れたが、「面白いから、観てみたら」
と言われていた映画である。今風の言葉を使えば、「痛い」映画である。小生が最初に連想したのは、『追悼
のざわめき』(監督:松井良彦、欲望プロダクション、1988年)であるが、そこまで深刻ではない。その他、
似たような印象を持った作品としては、『三月のライオン』(監督:矢崎仁司、矢崎仁司グループ、1991年)、
『閉じる日』(監督:行定勲、シネロケット=日本トラステック、2000年)、『肌の隙間』(監督:瀬々敬久、
国映=新東宝、2004年)、『ROLLING ローリング』(監督:冨永昌敬、『ローリング』製作委員会〔ぽてんひ
っと=スタイルジャム=カラーバード=マグネタイズ〕、2015年)などである。「売春」をモチーフにした作
品は星の数ほどあるだろうが、兄が妹を売るというシチュエーションはあまりにも悲しい。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛恕を乞う。

   〔解説〕

  生活のため犯罪に手を出す障碍を持つ兄妹を描き、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018国内コンペテ
 ィション長編部門優秀作品賞・観客賞をW受賞した人間ドラマ。仕事を干され生活が困窮する中、兄
 は罪悪感を抱きながら自閉症の妹への売春斡旋を始める。『はなちゃんのみそ汁』など数々の作品で
 助監督を務めてきた片山慎三が、家族の本質に切り込んでいく。足に障碍を持つ兄・良夫を『ローリ
 ング』の松浦祐也が、自閉症の妹・真理子を『菊とギロチン』の和田光沙が、産婦人科医を多くの日
 活ロマンポルノ作品に出演した風祭ゆきが演じる。

   〔あらすじ〕

  ある港町で暮らす道原良夫(松浦裕也)と自閉症の妹・真理子(和田光沙)。良夫は仕事を干され
 生活が困窮。そんな中、真理子が町の男と寝て金銭を受け取っていることを知る。罪悪感を持ちつつ、
 良夫は生活のために真理子への売春の斡旋を開始。それまで理解しようのなかった真理子の本当の感
 情に直面し、戸惑う日々。やがて、妹の心と体に変化が起こりはじめる。

 他に、北山雅康(溝口肇=良夫の友人)、時任亜弓(弥生=肇の妻)、田口美貴(楓=溝渕夫婦の娘)、
岩谷健司(白木=良夫の雇い主)、中村祐太郎(中村)、風祭ゆき(松本=産婦人科医)、ナガセケイ(坂
本=白木と喧嘩してやめる社員)、松澤匠(タケ)、芹澤興人(ホームレスの男)、杉本安生(老人)、内
山知子(写真の老婆=老人の亡妻)、松本優夏(良夫や真理子の母)、荒木次元(くにお)、平田敬士(さ
とし)、平岩輝海(ゆうじ)、日向峻彬(しゅうご)、馬渕将太(まもる)、保中良介(佐藤=トラックの
運転手)、中園大雅(田中=同)、奥村アキラ(佐藤)、日方想(サラリーマンの男)、萱裕輔(良夫の少
年時代)、中園さくら(真理子の少女時代)、春園幸宏(釣り人)、佐土原正紀(真理子を買う客)、土田
成明(大家)、谷口正浩(電力会社の社員)、山本雅弘(水道局の職員)、Jack(ノブ)、刈谷育子(看護
師)、万徳寺あんり(産婦人科の患者)、市川宗二郎(警官)、橘秀樹(良夫の吹き替え)などが出演して
いる。
 2本目は、『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』(監督:宅間孝行、「LOVEHOTELに於ける情事と
PLANの涯て」製作委員会、2018年)である。こちらの方は、現代風のカラッとした作品で、ブラック・ユー
モアに満ちている。味わいとしては、『乱暴と待機』(監督:冨永昌敬、「乱暴と待機」製作委員会〔メデ
ィアファクトリー=キングレコード=ショウゲート=ソニー・ミュージックコミュニケーションズ〕、2010
年)に似ているだろうか。あるいは、三谷幸喜の密室劇をハードにした感じと言えばよいだろうか。ネタバ
レになるとこの作品を観たいと思う人の興味が薄れるかもしれないので、あらすじの全体や詳しいキャステ
ィングはあえて書かない。その代わりに、<Movie Walker>が関わる以下の記事がネットにあったので、それ
を引用させていただく。執筆者に感謝したい。なお、一部改変したが、ご海容いただきたい。

  三上博史が14年ぶりに映画主演!「活き活きと“クソ野郎”を演じさせていただきました」

                                2019/01/15 17:44 Movie Walker

 数々の映画やドラマで活躍する俳優・三上博史が、『予言』(監督:鶴田法男、「予言」製作委員会〔TBS=
Entertainment FARM=オズ=ジェネオン エンタテインメント=東宝=日活〕、2004年)以来となる映画主演
を務めた『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』(1月18日公開)のスペシャル・プレビュー&トークイベ
ントが15日にスペースFS汐留で開催。三上を筆頭に酒井若菜、三浦萌、宅間孝行監督が登壇した。
 本作は歌舞伎町のラブホテルを舞台にしたワンシチュエーションの密室群像劇。警察官の間宮(三上博史)
が部屋にビデオカメラをセットして、勤務中にもかかわらずデリヘル嬢の麗華(三浦萌)とお楽しみ中のと
ころに、間宮の妻で警察官の詩織(酒井若菜)が踏み込んでくる。取り乱した間宮は麗華を銃で射殺してし
まい、死体処理のために売人のウォン(波岡一喜)を呼び隠蔽を図ろうとするのだが、そこにデリヘルのマ
ネージャーの小泉(阿部力)が麗華を探しにやってきてしまう……。
 演劇プロジェクト「タクフェス」の主宰者であり、俳優・脚本家・演出家として活動する宅間監督は、ワ
ンシチュエーションという舞台設定に長回し撮影というチャレンジングな作風について「いま日本映画が堅
苦しいなと思っていて、制作費が大きい映画だといろんな制約が出てくる。でも低予算ならクリエイティブ
でやりたいことにチャレンジができる」と演出家としての並々ならぬ想いを本作に込めたことを明かす。
 一方、主人公・間宮を演じた三上も「演者にとっては世知辛い世の中だなと思うところがあって、できる
だけハミ出そうという気持ちでやってきたのですが、どうしても取り込まれて息苦しくなってしまう」と宅
間監督と同様に、現在の映画界やテレビ界への想いの丈を語る。そして「できるだけハミ出していけるとこ
ろには積極的に参加していこうというのが僕の性分なので、活き活きと“クソ野郎”を演じさせていただき
ました!」と、意気揚々とコメント。
 そんな三上は「具体的には40何分かのカットが2つで、ミスしたら一からやり直し」の撮影現場を「綱渡
り状態だった」と振り返る。撮影を乗り切った秘訣について、撮影前に行ったという約2週間にわたる稽古
と出演者同士がサポートし合って家族以上の絆で結ばれていたことが大きいと明かした。「このテンション
を何回もできるものはないので、とにかくみんな助け合ってやっていました」と、共に撮影を乗り切った共
演者の顔を見渡す三上。
 そして「宅間さんは役者でもあるので、役者というものの生態をよく知っていてどうやれば武器になるか
もわかっている。これは宅間さんに仕組まれたなって思っています」と笑い、本作をこれから観る人へ向け
て「役者を観察するにはもってこいの映画だと思います。脚本にはトラップがいっぱいで、そこら辺も楽し
んでいただけたらいいなと思います!」と見どころを語った(Movie Walker・取材・文/久保田 和馬)。

 以上である。「手に汗握る」という緊迫感はないが、先がある程度読めると同時に、「そういうことか」
というやられた感があった。一言でいえば、とても面白かった。


 某月某日

 つい最近、岡山駅のキオスクである文庫本を購入した。電車の中で読む本が切れたので、同店の書棚を物
色していたところ、題名に惹かれて手に取った本である。『ヒポクラテスの憂鬱』(中山七里 著、祥伝社文
庫、2019年)という作品で、いわゆる「法医学ミステリー」というジャンルの推理小説である。法医学と言
えば、中公文庫版の『法医学ノート』 (古畑種基 著)をだいぶ以前に読んだことがあるが、著者の冤罪事件
との関係を知るに及んで、信頼性に関してはだいぶ割り引かざるを得ないことになった。もっとも、法医学
そのものに対する興味が失せたわけではけっしてなく、いまだに関心の深い分野である。実際にこの文庫本
を繙くまで、「法医学ミステリー」であることに気づかなかったので、まったくの偶然が呼んだ掘り出し物
であった。著者の略歴を見ると、『さよならドビュッシー』で文壇デビューを飾ったとあり、原作は読んで
はいないが、鑑賞済みの映画化作品には好感を持っているので、期待しながら読み進めた。荒唐無稽の物語
ではあるものの、登場人物の一人である光崎藤次郎法医学教授の魅力に惹かれ、その他の主要登場人物のキ
ャラクターにも馴染んで、一気に読了した。こうなるともっと作品はないのかということになり、実は第一
弾である『ヒポクラテスの誓い』(祥伝社文庫、2016年初版)があることが分かった。そこで早速購入し、
現在読んでいる最中である。小生は倫理学を担当しているので、およそ人間が関係する分野にはなるべく目
配りすることにしているが、倫理的な観点から見ても、実にいろいろなことを考えさせてくれるので、この
著者の筆力に感心している。もしかすると、しばらくはファンになるかもしれない。
 光崎教授の魅力は、とにかく口が悪いところである。もちろんそれだけではただの老害教授だが、仕事は
天才肌である。口が悪くて仕事が天才肌ならば、間違いなく悪人ではない。だから、人々を惹きつけるのだ
ろう。似ている人を考えたが、山崎豊子の『白い巨塔』に登場する大河内清作病理学教授がそれに該当する。
以前TVドラマ(フジテレビ、2003年)で品川徹が演じていたが、実にかっこよかったことを覚えている。
この光崎教授もTVドラマ(WOWOWプライム、2016年)で柴田恭兵が演じているらしいが、ちょっとイ
メージが違うような気もする。もっとも、柴田本人は好きな俳優だが……。


 某月某日

 鑑賞していたのに、これまで「家族研究への布石(映像篇)」に登録していなかった作品である『塀の中
のプレイ・ボール』(監督:鈴木則文、松竹映像、1987年)について、若干のコメントを述べておこう。も
ちろん、『塀の中の懲りない面々』(監督:森崎東、松竹映像=磯田事務所、1987年)の続篇的な位置を占
めている作品であるが、前作とは直接的なつながりはない。観ているのかどうかあやふやだったが、一緒に
観た人に指摘されて鑑賞済みであることが判明した。たぶん、封切時に映画館で観ていると思う。前作がと
ても面白かったので、観ていないはずがないのだが、当該作品は印象が薄く、あまり記憶にない。原作者の
安部譲二は昨年亡くなっているが、彼と映画との関係は古く、三島由紀夫が原作の映画である『複雑な彼』
(監督:島耕二、大映東京、1966年)の主人公(配役:田宮二郎)は、日航のパーサー時代の彼をモデルに
している。
 さて、物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、
一部改変したが、ご寛恕を乞う。

   〔解説〕

  刑務所に服役中の“懲役”たちが官側とのソフトボールの試合を実現させようとする姿を、それぞ
 れのシャバでのエピソードを織り混ぜながら描く。前作『塀の中の懲りない面々』に続くシリーズ第
 2弾で、安部謙二原作の同名小説の映画化。脚本は同作の鈴木則文と『童貞物語』の掛札昌裕が共同
 で執筆。監督は『大奥十八景』の鈴木則文、撮影は『アイドルを探せ』の羽方義昌がそれぞれ担当。

   〔あらすじ〕

  水田順一(草刈正雄)は前科11犯、競馬法違反、傷害罪などで捕まり刑務所へ戻って来た。雑居房
 には顔なじみの老窃盗犯・小山忠(下元勉)ほか、スリの三原良太(ガッツ石松)、人相違反の中島
 達(森山潤久)、学生くずれの山根務(黒田アーサー)、素性のわからない山本英夫(伊武雅刀)、
 1964年開催の東京オリンピックの年から入ったままのオトウこと大野浩(長門勇)がいた。彼らの唯
 一の楽しみは休憩時間のソフトボール。いまや伝説となっている官懲試合を復活させようと皆ハリキ
 ッていた。水田の幼なじみでゲイボーイの川崎健太(京本政樹)はかつての野球仲間で“隠し玉のケ
 ンちゃん”の異名をもっている。また、自分を語ることのなかった山本は元プロ野球の選手で“黒い
 霧”事件に巻き込まれて捕まったのだった。強力なメンバーがそろい、官懲試合を求める嘆願書が川
 上保安課長(五代高之)の元に届く。そんなとき忠さんがガンで長く生きられないことがわかった。
 彼の世話でスターとなった飛び魚ミミ(岡田奈々)が刑務所で慰問コンサートを行い、その歌声の流
 れるなか忠さんの棺は塀の外へと運ばれていった。水田は看守長の鮫津(山城新伍)と取り引きに成
 功し、官懲試合は一旦実現に向かうが、鮫津の裏切りにあい中止になってしまう。面目丸つぶれなの
 は水田だ。彼は怒って鮫津と殴り合いの大喧嘩をした。山本の仮釈放が決まった。官懲試合は実現で
 きなかったが、彼は看守たちの鼻をあかすためにあることを思いついた。出所したら塀の外から刑務
 所内にボールを投げ入れるというのだ。塀が高い上に距離は百数十メートルあったが、山本が渾身の
 力を込めて投げたボールは水田らのいる庭まで飛んできた。そのボールの中には、皆の好物の煙草が
 いっばい詰まっていた。

 他に、ジョニー大倉(加納侠道)、松澤一之(竿師段平)、荒勢(富島虎松)、野坂昭如(奥崎昭)、安部
譲二(安部直也)、安岡力也(深田)、小松方正(高村所長)、川藤幸三(エースコック)、山口弘和(サラ
リーマン)、竹田高利(同)、山崎イサオ(ハテナ)、木村元(善さん)、小林ひとみ(宮原麻由子)、松岡
知重(胱)、南伸坊(見学者)、小柳ルミ子(栗田夏代)などが出演している。


 某月某日

 昨日、ブログに書き込みをした洋画の『カサブランカ(Casablanca, 1942)』(監督:マイケル・カーテ
ィズ〔Michael Curtiz〕、米国、1946年)について、<ウィキペディア>に詳細な記事がある。その一部を以
下に引用してみよう。執筆者に感謝したい。なお、少し改変したが、ご寛恕を乞う。

 『カサブランカ』(英語: Casablanca)は、1942年製作のアメリカ映画。

 〔概要〕

 第二次世界大戦にアメリカが参戦した翌年の1942年に製作が開始され、同年11月26日に公開された、物語
の設定時点の1941年12月時点では親ドイツのヴィシー政権の支配下にあったフランス領モロッコのカサブラ
ンカを舞台にしたラブロマンス映画。監督はマイケル・カーティス。配給はワーナー・ブラザース。

 〔ストーリー〕

 1941年12月、親ドイツのヴィシー政権の管理下に置かれたフランス領モロッコの都市カサブランカ。ドイ
ツの侵略によるヨーロッパの戦災を逃れた人の多くは、中立国のポルトガル経由でアメリカへの亡命を図ろ
うとしていた。
 アメリカ人男性のリック(ハンフリー・ボガート)は、パリが陥落する前に理由を告げずに去った恋人イ
ルザ・ラント(イングリッド・バーグマン)と、彼が経営する酒場「カフェ・アメリカン」で偶然の再会を
果たす。パリの思い出である『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』が切なく流れる。
 イルザが店を去って再び過去の痛みに苦しむリック。
 イルザの夫で、現在はドイツに併合されたチェコスロバキア人のドイツ抵抗運動の指導者ヴィクトル・ラ
ズロ(ポール・ヘンリード)は現地のオルグと接触、脱出のチャンスをうかがっていた。フランス植民地警
察のルノー署長(クロード・レインズ)は計算高い男だが、流れに逆らうように異郷で生きるリックにシン
パシーを感じ、かつてスペインのレジスタンスに協力したリックに、ラズロには関わるなと釘を指す。現地
司令官であるドイツ空軍のシュトラッサー少佐(コンラート・ファイト)は、ラズロを市内に閉じ込める。
 イルザは、夫を助けられるのは闇屋のウーガーテ(ピーター・ローレ)からヴィシー政権の発行した通行
証を譲り受けたリックしかいないと、必死に協力をお願いする。そして通行証を渡そうとしないリックに銃
口さえ向ける。しかし引き金を引くことが出来ないイルザ。2人はお互いの愛情を確かめ合う。
 リックは、ラズロとイルザが通行証を欲しがっている事実をルノー署長に打ち明け、現場でラズロを逮捕
するようにと耳打ちする。手柄を立てるために、約束の閉店後の店にやってきたルノーだが、リックの本心
は、2人を亡命させるためにルノーを空港まで車に同乗させて監視の目を欺く点にあった。シュトラッサー
を射ち殺してでも彼女を守ろうとするリックは、過去の痛みに耐えていた彼ではなかった。
 愛を失っても大義を守ろうとしたリックを前にして、実はレジスタンスの支援者であったルノーは、自由
フランスの支配地域であるフランス領赤道アフリカのブラザヴィルへ逃げるように勧めて、見逃すことにす
る。
 2人と連合国の未来に希望を持たせながら、彼らは宵闇の中へ消えていく。

 〔製作背景〕

 『カサブランカ』が製作された1942年は、アメリカにおいて映画産業が戦時体制の重要な柱の一つとされ  
た年である。1940年代前半はスタジオ・システムと呼ばれた製作、配給、上映の資本統合が継続していた黄
金期である。ハリウッドの映画資本は、政府側の戦時要請よりも利潤追求を優先していたが、第二次世界大
戦へのアメリカの参戦により協力体制をとっていくことになる。
 この背景には、アメリカ映画の主要な海外市場であったドイツや日本などの枢軸国がアメリカと交戦状態
にあった上に、多くの市場がこれら枢軸国による占領により閉された点もある。さらに当時のアメリカ、そ
してイギリスをはじめとした連合国は、クランクインした1942年はいずれも各地で日本やドイツに対して敗
色が濃く、そうした中で映画を通じて国民の戦意を鼓舞する必要もあった。
 さらに、スタジオ・システムが独占禁止法違反であると裁判で負けるのが確実になってきた点もある。ま
た大恐慌の余波が襲っていた1930年代後半の孤立主義や、『怒りの葡萄』(1940年)のような名もなき労働
者への賛歌は終わろうとしていた。
 時代の要請により、アメリカ人もヨーロッパへ関心をもたざるを得なくなっていた。また戦争は、大衆の
好むメロドラマの枠を広げるには格好の題材でもあった。評論家にも懐疑的な孤立主義者が大義に目覚めて
いく姿が、アメリカを投影しているとする見方がある。
 山本武利や里見脩といったマスメディアと戦争の研究者は、本作とかつて存在した政府機関である戦時情
報局(United States Office of War Information〔OWI〕)が主体となった、「ホワイトプロパガンダ」と
呼ばれる宣伝工作との関連を紹介している。但し、山本、里見は『カサブランカ』との関連を指摘するのみ
で、根拠となる事実は挙げていないが、いずれにしても、ドイツが映画の中で極端かつ細かく悪役扱いされ
ている。
 ルーズベルト大統領を中心に政府機関トップを横断した『心理戦局』は、その活動を始め、セクションの
一つである陸軍でもジョージ・C・マーシャル参謀総長の強引な命令によりフランク・キャプラが責任者にさ
れた。ジュリアスとフィリップのエプスタイン兄弟も、本作の脚本を途中にしたままワシントンへ移り、プ
ロパガンダ映画『Why We Fight』へ駆り出されている。
 大戦後は再びアメリカ映画がヨーロッパ諸国で配給されるが、マーシャルの名前がつけられた欧州復興支
援『マーシャル・プラン』により売上をアメリカへ持ち込めなくなった。これも一因としてヨーロッパ・ロ
ケの映画が製作される。これが映画史におけるランナウェイ映画である。『ローマの休日』(1953年)もそ
の一本だが、本来はキャプラが監督するはずだった。戦争中は戦意高揚映画を作らされ、大戦後は冷戦の影
響により、1948年より始まった赤狩りの猛威に晒されたハリウッドで、自信を失っていたキャプラは、ハリ
ウッド・テンのドルトン・トランボの脚本と知って、友人ウィリアム・ワイラーへ譲った逸話がある。その
後、リベラル派の多かった戦時情報局〔OWI〕は、1945年の戦争終了時に国務省に統合されることになる。

 〔製作経緯〕

 製作のハル・B・ウォリスは、アフリカを舞台にした郷愁漂うラブ・ロマンスを意図していた。高校教師で
あったマレイ・バーネットとジョアン・アリスンによる上演されなかった戯曲『皆がリックの店にやってく
る』をスクリプトとして、ウォリスはワーナーで製作を始めていく。
 監督のマイケル・カーティスはヨーロッパでのキャリアもあるユダヤ系ハンガリー人、カメラ(メイン)
のアーサー・エディソンは『西部戦線異状なし』(1930年)でアカデミー撮影賞を受賞しているベテラン、
脚本に参加したハワード・コッチは『宇宙戦争』(オーソン・ウェルズによるラジオ放送)に参加した劇作
家である。
 ハリウッドは、以前からヨーロッパの映画産業から人材を引き抜いてきたが、この時代にも戦地を逃れた
思想家、作家、写真家といった多くの人間が集まり、互いに影響を与え合っていたとされる。本作の俳優も
スウェーデン出身のバーグマンの他、敵国ドイツやその占領地出身の俳優も多く起用され、ドイツ出身でシ
ュトラッサー少佐役のコンラート・ファイト、撮影当時はドイツ領のハンガリー出身でウーガーテ役のピー
ター・ローレ、撮影当時はドイツ領のオーストリア出身でヴィクトル・ラズロ役のポール・ヘンリードがい
た。
 イングリッド・バーグマンへの出演オファーは、次のようなものだった。

  「ところで、ハル・ウォリスがワーナーで何カ月も前から暖めているアイディアがある。北アフリ
   カを舞台にしたストーリーで、彼はきみならそれにぴったりだと考えている。脚本? たぶん脚
   本はあがっていないと思う。キャスト? キャスティングまで手がまわらないだろう。しかし、
   ボガードの名前があがっている。そうボギーだ。すばらしい役者だよ」。

 ハル・ウォリスが動いている間にワーナー側は主役のリック役をボガートから別の役者へ振り替えようと
した。その中にはロナルド・レーガンの名も上がっていたが、会社の動きを悟ったハル・ウォリスは再びボ
ギーを主役に持ってきた。
 クランクインの段階で脚本は完成しておらず、書き上げられたシーンを片端から撮影していくという方法
が採用された。エプスタイン兄弟はキャプラに引き抜かれる形でワシントンに移り戻ってくるまでの間はハ
ワード・コッチ一人に責任が負わされることになる。この混乱にボガートはいらついて楽屋でボヤいていた。
 脚本の上がりによって出番が決まるため、ボガートの撮影がないときも珍しくなかったが、「今日の出番
は一度だけ、むこうからこちらへ歩いてきて、うなずいてくれればいい」と、カーティスから指示された。
「それは一体何のシーンで、何に対してうなずくんだ?」と聞いても、カーティスにもそれはわからないと
いうことだった。この時撮影されたカットは、リックの「カフェ・アメリカン」で、客たちが「ラ・マルセ
イエーズ」を合唱するシーンで使用されたと言われている。
 ラズロを演じたポール・ヘンリードは、祖国オーストリアやイギリスの混乱にも悩まされていたが、大体
亡命しようかと切羽詰まった女連れの男が、映画から出てきたような「白い麻の背広」なんか着る余裕はな
いだろうといらついて、楽屋でボヤいていた。
 バーグマンの演じるヒロインが、ボガートとヘンリード、どちらと結ばれることになるかも、撮影直前に
なっても決まらなかった。ヒロインの気持ちがわからないため、監督にどのようになるのか聞いたが、監督
は木で鼻をくくったような対応をした。そもそも芸術家タイプに惹かれるバーグマンを、徹底した職人のカ
ーティス監督は最初から嫌っていた。このようなことはバーグマンをして「本当に困った」と途方にくれさ
せた。結局、二通りのラスト・シーンを撮影して、良い方を採用しようということになったが、先に撮影し
た方がスタッフの評価も高く、そのまま使用されることになった。これが現在知られているラスト・シーン
である。
 バーグマンはこの映画を失敗作と考えて、長年忘れ去っていた。1974年にバーグマンがロサンゼルスでの
講演に招聘されたが、その講演前にこの映画が上映された。映画が終わり、演壇に立ったバーグマンは「こ
んなに良い映画だったんですね」と述べた。

 〔反枢軸国シーン〕

 ラブロマンス映画ではあるものの、アメリカも参戦した第二次世界大戦における国際関係と対立を中心に
置いて製作された作品であることもあり、上記のようにプロパガンダ的要素がふんだんに含まれている。
 作品内ではアメリカの敵国の1つであったドイツとドイツ人を徹底的に悪役として扱っているだけでなく、
ドイツ軍に占領されたフランス本土と、北アフリカや仏領インドシナなどのフランスの植民地を統治してい
た親独政府であったフィリップ・ペタン率いるヴィシー政権を暗に非難しつつ、ヴィシー政権に抵抗してい
た「自由フランス」を支持する「反独シーン」が多く登場する。

 ○ 巻頭で対独レジスタンスのフランス人が、ヴィシー政権首班のフィリップ・ペタン元帥の肖像画の前で
  ヴィシー政権の警官に撃たれ倒れるシーン。
 ○ リックが「ドイツ銀行の元頭取」と吹聴する男を賭博場に入れさせないシーン。
 ○ ドイツ銀行の小切手を受け取らず、破り捨てるシーン。
 ○ ラズロに協力を申し出る男が、ラズロの味方である合図として自由フランスのシンボルである「ロレー
  ヌ十字」のついた指輪を見せるシーン。
 ○ ドイツの占領下に置かれたブルガリアからの逃亡者である新婚の若い美女とその夫のビザの購入資金を
  助けるために、リックがルーレットで美女の夫を八百長で勝たせるシーン。
 ○ 店内でドイツの愛国歌「ラインの守り」を歌うドイツ軍士官たちに憤慨したラズロが、バンドにフラン
  スの国歌である「ラ・マルセイエーズ」を演奏させこれに対抗し、その後店内の全ての客が起立した上
  で「ラ・マルセイエーズ」を歌うシーン。
 ○ ラストシーンで、実は対独レジスタンスのシンパであったことを明らかにしたルノー署長が、ミネラル
  ウォーターに描かれた「ヴィシー水」のラベルを見てゴミ箱に投げ捨てるシーン。
 ○ ラストシーンで、ルノー署長がリックに自由フランスの支配地域であるブラザヴィルへの逃亡を薦める
  シーン。

 ドイツの同盟国のイタリアは、カサブランカ駐在のイタリア軍将校が空港にシュトラッサー少佐を迎えに
行くものの相手にされないなど、軽んじて扱われているが、一方カサブランカの市場を仕切っているとされ
るイタリア人事業家のフェラーリがリックの潜在的な協力者となるなど、軍民で相反する扱いとされている。
 枢軸国のもう一方の主要構成国の日本は、主な太平洋や東南アジア戦線はおろか、インド洋やアフリカ東
海岸戦線からも遠く離れたカサブランカ(カサブランカはアフリカ西海岸)を舞台にした上に、無理やり入
れてもストーリーとはかけ離れてしまうために、この作品内では扱われていない。
 なお、映画の公開直前の1942年11月8日に、イギリス軍とアメリカ軍により、北アフリカのヴィシー政権統
治下のフランス領に対する上陸作戦である「トーチ作戦」が開始され、11日にはカサブランカのヴィシー政
権軍が降伏し、カサブランカは自由フランスと連合国軍の手に渡っている。

 〔スタッフ〕

  監督:マイケル・カーティス
  撮影:アーサー・エディソン
  音楽:マックス・スタイナー
  助監督:ドン・シーゲル

 〔キャスト〕

  リック・ブレイン:ハンフリー・ボガート
  イルザ・ラント:イングリッド・バーグマン
  ヴィクトル・ラズロ:ポール・ヘンリード
  ルノー署長:クロード・レインズ
  シュトラッサー少佐:コンラート・ファイト
  フェラーリ:シドニー・グリーンストリート
  ウーガーテ:ピーター・ローレ
  サム:ドーリー・ウィルソン
  カール(ウェイター):S・Z・サコール
  サッシャ(バーテンダー):レオニード・キンスキー
  イヴォンヌ:マデリーン・ルボー
  アニーナ・ブランデル:ジョイ・ペイジ
  エミール(ディラー):マルセル・ダリオ
  オランダ人の銀行家:トーベン・マイヤー
  リックにカジノ入りを拒否されるドイツ人バンカー:グレゴリー・ゲイ
  ギターを持って歌う女性歌手:コリンナ・ムラ
  アメリカ人:モンテ・ブルー
  ウェイター:レオ・ホワイト

 〔評価〕

 1943年に第16回アカデミー作品賞を受賞。監督のマイケル・カーティスは監督賞を、脚本のジュリアス・J・
エプスタイン、フィリップ・G・エプスタイン、ハワード・コッチの3人が脚色賞を受賞した。
 文化的、歴史的、芸術的に重要なフィルムを保存するために、1989年に始まったアメリカ国立フィルム登
録簿(National Film Registry)で最初にセレクトされた25本のうちの1本である。アメリカ映画協会(AFI)
が1988年から始めた、AFIアメリカ映画100年シリーズでは以下のとおりである。
 アメリカ映画ベスト100(1998年)の2位、スリルを感じる映画ベスト100(2001年)の42位、情熱的な映
画ベスト100(2002年)の1位、アメリカ映画主題歌ベスト100(2004年)の2位(『アズ・タイム・ゴーズ・
バイ』"As Time Goes By")、アメリカ映画の名セリフベスト100(2005年)の5位(「Here's looking at
you, kid.(君の瞳に乾杯)」)、感動の映画ベスト100(2006年)の32位、アメリカ映画ベスト100(10周年
エディション)(2007年)では、順位を一つ落としたものの3位。公開後80年近く経ってもなお、不滅の人
気を誇るロマンス・フィルムである。
 なお、映画スターベスト100(1999年)の男性1位にハンフリー・ボガート、女性4位にイングリッド・バ
ーグマンが選ばれている。また、ヒーローと悪役ベスト100(2003年)の4位には、ボガートの演じたRickが
選ばれた。米脚本家組合(WGA)は、1930年以降の映画の中より「偉大な脚本歴代ベスト101」の1位として
選出した。
 なお、製作サイドも戦時情報局も、「この作品はプロパガンダ映画である」とは正式には一言も表明して
いないものの、上記のようなあきらかな反枢軸国(ドイツとヴィシー政権)シーンが多くちりばめられてい
ることもあり、アメリカのエンターテインメント業界誌である「バラエティ」誌は、当時この映画を「見事
な反枢軸国プロパガンダである」と評している。

 〔主な受賞歴〕

 アカデミー賞

   受賞

  アカデミー作品賞:ワーナー・ブラザース
  アカデミー監督賞:マイケル・カーティス
  アカデミー脚色賞:ジュリアス・J・エプスタイン、フィリップ・G・エプスタイン、ハワード・コッチ

   ノミネート

  アカデミー主演男優賞:ハンフリー・ボガート
  アカデミー助演男優賞:クロード・レインズ
  アカデミー撮影賞(白黒部門):アーサー・エディソン
  アカデミー編集賞:オーウェン・マークス
  アカデミー作曲賞:マックス・スタイナー

 ニューヨーク映画批評家協会賞

   ノミネート

  主演男優賞:ハンフリー・ボガート
  主演女優賞:イングリッド・バーグマン

 〔名文句〕

 アメリカ映画協会 (AFI)選定の 「アメリカ映画の名セリフベスト100」(2005年)の中に以下のセリフが
ランクインしている。

  第5位:"Here's looking at you, kid."「君の瞳に乾杯」
  第20位:"Louis, I think this is the beginning of a beautiful friendship."
      「ルイ、これが俺たちの美しい友情の始まりだな」
  第28位:"Play it, Sam. Play 'As Time Goes By." 「あれを弾いて、サム。『時の過ぎ行くままに』を」
  第32位:"Round up the usual suspects.「いつもの要注意連中を一斉検挙だっ」"
  第43位: "We'll always have Paris."「僕たちの、心の中には、パリがある」
  第67位: "Of all the gin joints in all the towns in all the world, she walks into mine."
      「世界に星の数ほど店はあるのに、彼女はおれの店にやってきた」

 〔その他〕

 ○ アメリカの第二次世界大戦参戦とともに、親独のヴィシー政権は「敵国」となり、ヴィシー水の輸入
  も禁じられたため、この作品に登場するヴィシー水のボトルは、ロサンゼルス近辺のホテルに残ってい
  た空き瓶が用いられた。
 ○ 映画のテーマ曲『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』は、音楽を担当したスタイナーの作曲ではなく、ハ
  ーマン・フップフェルド (Herman Hupfeld) がステージショーのために、1931年に作詞・作曲した古い
  流行歌を取り上げたものである。
 ○ 『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』と並んで劇中で演奏される『イット・ハド・トゥ・ビー・ユー』"It
  Had to Be You" は、ロブ・ライナー監督映画の『恋人たちの予感』(1989年)で引用される。 "It had
  to be you It had to be you I wandered around and finally found "(君だったんだ、探していたの
  は……)のフレーズは古典中の古典であり、フランク・シナトラのメドレーナンバーでもある。ハリー・
  コニック・Jrによる映画のサントラは、世界中で大ヒットし、この年のグラミー賞(最優秀男性ジャズ・
  ヴォーカル賞)を獲得した。前述の映画主題歌ベスト100(2004年)の60位である。
 ○ 劇中ドゥリー・ウィルソン演じるサムが使用したピアノは、2014年11月、ニューヨークでオークション
  にかけられ、341万3,000ドル(約4億円)で落札された。なお、実際にはウィルソンはピアノは弾けず、
  ほとんどの演奏が合成である。
 ○ ワーナーブラザーズ社がこの映画のパロディー作品をルーニー・チューンズで作っている。タイトルは
  「キャロットブランカ」。ストーリーも、酒場で会うとなっていて、「君の瞳に乾杯」、「君だったん
  だ、探していたのは……」、「世界に星の数ほど店はあるのに、彼女はおれの店にやってきた」、「あ
  れを弾いて、ダフィー(ルーニー・チューンズの登場人物)」も登場する。しかし、やはりいろいろオ
  リジナルと相違点がある。たとえば、逃げた理由を手紙で、「私たちは違いすぎる」としっかり告げて
  いる。
 ○ ポール・ヘンリードの演じるラズロは汎ヨーロッパ提唱者で、「EUの父」と呼ばれるリヒャルト・クー
  デンホーフ・カレルギーを投影しているとする説がある。
 ○ 明治大学政治経済学部教授で文学者のマーク・ピーターセンは、この映画について「『カサブランカ』
  の英語は、不思議にこれといった癖がない。落ち着いた表現が多く、廃れた俗語は意外と見られない。
  英語の可能性を知るためにはとてもよい教材になる」と評している。

 以上である。これは大雑把な感想であるが、『シェーン』と『カサブランカ』には共通のテーマがある。
それは、主人公の「利他主義」である。男二人と女一人の三角関係が描かれることは無数にあるだろうが、
両作品ともに、ほぼ理想的な結末と言える。シェーンもリックも失ったものは大きいが、それ以上の感慨を
得ていると思う。もちろん、「女よりも大切なものがある」ということをテーマにしているわけではない。
利他に徹したとき、逆説的に自己を貫くことができるのである。もっとも、物語の単純性を共通項として挙
げた方がより的確かもしれない。両作品に深みはなく、その通俗性のゆえに多くの人を感動させるのである。
 若干不思議に思ったことを最後に記しておこう。それは、イヴォンヌとリックの台詞の遣り取りである。
以下に書き写してみる。

  Yvonne:"Where were you last night ?" 「昨夜はどこにいたの?」
  Rick:"That's so long ago. I don't remember." 「そんな昔のこと、覚えてないね」
  Yvonne:"Will I see you tonight ?" 「今夜逢える?」
  Rick:"I never make plans that for ahead." 「そんな先のことは分からない」

       (Casablanca/Madeleine LeBeau & Humphley Bogart)

 以上の遣り取りは「名台詞」として認定されていない。思うに、「クサイ」からだろうか。もっとも、け
っこう有名な台詞ではある。


 某月某日

 年が明けた。新たな気持でこのブログに臨むつもり。ただし、終末が近付いている。
 さて、休暇期間中、DVDで洋画を2本観たので以下に報告しよう。いずれも何十年も前にTVか名画座で観て
いる作品で、名作の誉れ高い映画である。
 1本目は、『シェーン(SHANE, 1953)』(監督:ジョージ・スティーヴンス〔George Stevens〕、米国、
1953年)である。あまりに有名なために、鑑賞していない人でも名前ぐらいは知っている人が多いだろう。
小生が観たのは何時だったか覚えていないほどの昔であり、今回実際に鑑賞してみて、ほとんど新鮮な感覚
で味わうことができた。今年は洋画の名作(鑑賞、未鑑賞を問わず)を計画的に観ていこうと思っており、
その第1作として選んだのが当該作品である。
 物語を確認しておこう、例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛恕を乞いたい。

   〔解説〕

  『生きるためのもの』のジョージ・スティーヴンスが製作監督に当たった心境的西部劇で1953年の
 発売。ジャック・シェーファーの小説から『果てしなき蒼空』の原作者A・B・ガスリー・ジュニア
 が脚色し、『腰抜けモロッコ騒動』のジャック・シャーが台辞を追加した。テクニカラー色彩の撮影
 はロイヤル・グリグス、音楽は『戦う雷鳥師団』のヴィクター・ヤングの担当である。主演は『砂漠
 部隊』のアラン・ラッド、『西部を駈ける恋』のジーン・アーサー、『三銃士(1948年)』のヴァン・
 ヘフリンで、子役のブランドン・デ・ワイルド、『突然の恐怖』のジャック・パランス、『三人の名
 付け親』のベン・ジョンソン、『アリゾナの勇者』のエドガー・ブキャナン、『暗黒の恐怖』のエミ
 ール・メイヤー、『犯罪王ディリンジャ』のエライシャ・クック・ジュニア、『インディアン征路』
 のダグラス・スペンサー、『マクベス(1948年)』のジョン・ディアクス、『恐怖の一夜(1950年)』
 のエレン・コービーなどが共演している。2016年4月9日よりデジタルリマスター版を、全国順次上映
 (配給:東北新社)。

   〔あらすじ〕

  頃は1890年。初夏。ワイオミングの高原に1人の旅人(アラン・ラッド〔Alan Walbridge Ladd〕)
 が漂然とやってきた。男は移住民の1人ジョー・スターレット〔Mr._Starrett〕(ヴァン・ヘフリン
 〔Van Heflin〕)の家で水をもらい、家族の好意で1晩泊めてもらうことになった。男は名をシェー
 ン〔Shane〕と名乗った。妻のマリアン〔Mrs._Starrett〕(ジーン・アーサー〔Jean Arthur〕)、一
 人息子のジョーイ〔Joey_Starrett〕(ブランドン・デ・ワイルド〔Brandon de Wilde〕)と3人暮ら
 しのジョーは、かねて利害の反する牧畜業者ライカー〔Ryker〕(エミール・メイヤー〔Emile Meyer〕)
 に悩まされていたので、冬まででも働いてくれないかとシェーンに頼んだ。シェーンは、何か心に決
 めたことがあるらしく、町の酒場でライカーの手下から喧嘩を売られたときも、相手にならなかった。
 図に乗ったライカー一味は、シェーンが再び酒場に現れたとき、また彼に絡み、今度は彼も応えて乱
 闘が始まり、シェーンはジョーの応援を得て群がる相手を叩き伏せ、酒場を引き揚げた。怒ったライ
 カーはシャイアンから人殺しが商売のウィルスン〔Wilson〕(ジャック・パランス〔Jack Palance〕)
 という男を呼び寄せ、移住民の1人、短気なトリー〔Torrey〕(エライシャ・クック・ジュニア〔Elisha   
 Cook,Jr.〕)がウィルスンのピストルの最初の犠牲となった。ライカーに農場の明け渡しを要求され、
 農民一同のために命を捨てる決心をしたジョーは単身敵の酒場に乗り込もうとしたがシェーンがそれ
 を止め、肯ぜぬジョーを殴って気を失わせて、マリアンに別れを告げた。馬に跨って敵地に歩みを進
 めるシェーンの後ろ姿をジョーイ少年が追った。酒場で、さすがのウィルスンも一瞬早いシェーンの
 ピストルに斃れた。ほとんど同時に3発目の弾がライカーを倒していた。酒場を出ようとするシェー
 ンの後を狙ったライカーの弟のモーガン〔Morgan〕(ジョン・ディアクス〔John Dierkes〕)も一瞬
 のうちに命を失った。酒場の表に立つジョーイに、「立派な男になれ」と言って、シェーンは馬にの
 って去って行った。その後ろ姿に呼びかけるジョーイの叫び声が、ワイオミングの荒野にこだまして
 いた。

 他に、ベン・ジョンソン〔Ben Johnson〕(クリス〔Chris〕)、エドガー・ブキャナン〔Edgar Buchanan〕
(ルイス〔Lewis〕)、ダグラス・スペンサー〔Douglas Spencer〕(シップステッド〔Mr._Shipstead〕)、
エレン・コービー〔Ellen Corby〕(トリー夫人〔Mrs._Torrey〕)、ポウル・マクヴェイ〔 Paul McVay〕
(グラフトン〔Grafton〕)、ジョン・ミラー〔John Miller〕(アトケイ〔Atkey 〕)、エディス・エヴァ
ンソン〔Edith Evanson〕(シップステッド夫人〔Mrs._Shipstead〕)、レオナルド・ストロング〔Leonard
Strong〕(ライト〔Wright〕)、レイ・スパイカー〔Ray Spiker〕(ジョンソン〔Johnson〕、ジャニス・
キャロル〔Janice Carroll〕(スーザン・ルイス〔Susan_Lewis〕)、マーチン・マッソン〔Martin Mason〕、
(ハウエル〔Howells〕)、ヘレン・ブラウン〔Helen Brown〕(ルイス夫人〔Mrs._Lewis〕)、ナンシー・
カルプ〔Nancy Kulp〕(ハウエル夫人〔Mrs.Howells)などが出演している。

 比較のために、<ウィキペディア>の記事の一部も以下に収録しておこう。なお、表記上の違和感を感じる
箇所があったが、ほとんど手を加えていない。
 
   〔解説〕

  『シェーン』(Shane)は、1953年のアメリカ合衆国の西部劇映画。パラマウント映画製作・配給。
 監督はジョージ・スティーヴンス、主演はアラン・ラッド。カラー、118分。
  ジャック・シェーファーの小説の映画版。映画批評家のアンドレ・バザンは「sur-Western(新た    
 な西部劇)」と位置づけ、興行的にも成功した。第26回アカデミー賞で撮影賞(カラー部門)を受
 賞。1993年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された。
  作品の格闘描写は、当時では画期的な、暴力的で激しいものであり、発表当時は、その描写が話題
 となった。

   〔あらすじ〕

  南北戦争後のワイオミング州の西部に広がる高原、グランドティートン山が前にそびえ立っている
 ジョンソン郡の開拓地では、牧畜業者と農民との間で、いがみ合いが続いていた。南北戦争後に政府
 は西部開拓を積極的に進めるために、入植した農民が5年間耕作すると無償で一定の土地が得られる
 法律が作られて、農民が新しい土地に開墾に入るとそこに牧場主がいて、各地で争いが生じていた。
  この土地では従来からの権利を主張する牧畜業者のライカー(エミール・メイヤー)一家と開拓者
 たちが対立していた。開拓者が来る前に、先住民族と戦い、この土地を今日のようにしたのは自分た
 ちだとライカーは主張していたのだ。ある日、この土地にやってきた流れ者のシェーン(アラン・ラ
 ッド)は、ある開拓者の住まいに辿り着き、飲み水をわけてもらう。開拓者の主のジョー・スターレ
 ット(ヴァン・ヘフリン)から「ライカーの仲間か」と聞かれるが、そこへライカー一家がやってき
 て従来の主張を繰り返す。シェーンはジョーに加勢しライカー一家を追い返す。ジョーはシェーンを
 夕食へ招待し、夕食をおごられたシェーンは、作業を手伝いこの家に留まる決心をする。
  やがて、息子のジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)と仲良くなり、そしてジョーやその息子ジ
 ョーイと友情を結ぶシェーンだった。ジョーの妻マリアン(ジーン・アーサー)は彼に惹かれ、また
 シェーンも彼女に惹かれてゆく。そして農民たちとも親しくなっていった。
  シェーンはジョーの遣いで針金を街に受取に行き、自身の作業服も買おうとするが、酒場でライカ
 ーの手下クリス・キャロウェイ(ベン・ジョンソン)に侮辱を受ける。ジョーからいざこざに巻き込
 まれないように言われていたシェーンは甘んじて侮辱を受け流す。
  しかし、シェーンが腰抜けと言う噂が流れたため、シェーンは次に開拓者たちと街に行った際に、
 クリスを叩きのめしてしまう。ライカーは掌を返しシェーンを雇おうとするが、シェーンは拒否し、
 多勢に無勢で窮地に。そこへジョーが飛び込み大乱闘になり、ライカーとその一家を叩きのめしてし
 まう。
  ここで、シェーンとジョーとの殴り合いに敗れたライカーとその一家はシャイアンに遣いを送り、
 殺し屋のウィルスン(ジャック・パランス)を雇う。力ずくで農民たちを追い出す魂胆であった。殺
 し屋ウィルスンは開拓農民の一人トーレーを挑発し、トーレーが銃に手をかけたとたんに早撃ちの1
 発で殺害する。その暴虐に農民達は恐れて立ち去ろうとする者がいる一方で、ジョー・スターレット
 は立ち向かうことを主張した。そして、この抗争に終止符を打つため、ライカーがジョーに話し合お
 うと呼びかけたことで、ジョーは単独でライカーに会いに行こうとするのだったが、ライカーと手を
 切ると決意したクリスの忠告を受けたシェーンは罠だと諌めて力ずくで止め、一人でライカーとその
 一家に立ち向かう。
  シェーンは酒場でライカーやウィルスンを、「0.5秒」の早撃ちで倒した。そして、2階から彼を狙
 い撃とうとしたライカーの弟は、ジョーイのとっさの掛け声で、シェーンに返り討ちにされる。しかし、
 シェーンもまた脇腹を撃たれていた。彼が家に来てから彼を慕い、憧れていたジョーイは犬とともに
 酒場まで追いかけてきたのだった。傷ついた身体を心配して一緒に家に帰ろうと呼びかけるジョーイに、
 シェーンは「人を殺してしまえば、もう元には戻れない」と言って、馬に跨りワイオミングの山へと去
 っていった。必死に呼びかけるジョーイの声はやがて「シェーン!! カムバック!!」と山にこだまする
 のであった。

 2本目は、『カサブランカ(Casablanca, 1942)』(監督:マイケル・カーティズ〔Michael Curtiz〕、
米国、1946年)である。この映画もいつ観たのか分からないほど昔に観ているが、ボギー(=ハンフリー・
ボガード)の佇まいは永遠に変わらないと感じた。
 上と同様、物語を確認しておく。なお、表記上の違和感を伴う箇所があるが、ほとんど手を加えないで収
録した。

   〔解説〕

  ウォーナア・ブラザース社ファースト・ナショナル1942年度製作で、43年映画アカデミー作品賞及
 監督賞を得た作品。マレイ・バネット及ジョアン・アリスン合作舞台劇から、ジュリアス・J及びフ
 ィリップ・G両エプスタインとハワアド・コホの3名が共同脚色し、古く欧州映画界から渡米し、ウ
 ォーナー・ブラザアス社で大衆的作品に腕を振っていた老練マイケル・カーテイスが監督に当り、こ
 れも老巧のアーサア・エディスシが撮影を担当している。出演者は、スウエデン映画界のスタアで、
 『間奏楽』によってアメリカ映画界にデビューし、以来、『アダムには4人の息子があった』、『天国
 の怒り』、『ジキル博士とハイド氏(1941年)』、『カサブランカ』、『誰が為に鐘は鳴る』、『ガ    
 スライト」(アカデミー演技賞獲得)、『サラトガ本線』、『セント・メリィ寺院の鐘』、『呪縛』
 等に出演し、今日最高の人気を持つイングリッド・バーグマンと、『デッド・エンド』等で知られた
 ハンフリー・ボガートと英国の舞台を経てニューヨークの劇壇から映画入りをした新人ポール・ヘン
 リードの3人が主演し、『透明人間』等のクロード・レインズ、ドイツ映画界で『M』等に主演し後
 渡米して活躍中のピーター・ローレ、最近評判の傍役シドニー・グリーンストリート、ドイツ映画界
 の名優コンラード・ファイト等が助演するほか、S・サコール、マドレーヌ・ル・ボオ、ドーリー・
 ウィルソン、ヘルムート・ダンティーン、マルセル・グリオ、カート・ボイス、コリンヌ・ムラ、レ
 オニード・キンスキイ、ジョン・クェーレン等の老練、中堅、新人が顔を並べている。

   〔あらすじ〕

  まだ独軍に占領されない仏領モロッコの都カサブランカは、暴虐なナチスの手を脱れて、リスボン
 を経由し、アメリカへ行くために、1度は通過しなければならぬ寄港地である。この町にアメリカ人
 リークが経営しているナイト・クラブは、それら亡命者たちの溜り場だった。独軍の将校シュトラッ
 サアは、ドイツ側の飛脚を殺して旅券を奪った犯人を追って到着する。旅券を盗んだウガルテという
 男は、リークに旅券の保管を頼む。リークはこれをピアノの中へ隠す。リークと奇妙な友情関係にあ
 るフランス側の警察署長ルノオは、シュトラッサの命をうけてウガルテを逮捕した。そのあとへ、反
 ナチ運動の首領ヴィクトル・ラスロと妻のイルザ・ラントが現れる。2人はウガルテの旅券を当てに
 しているのだが、イルザは、この店の経営者がリークであると知って驚く。憂鬱なリークは、店を閉
 めたあと、盃を傾けながら、彼女とのことを回想する。独軍侵入直前のパリで、彼はイルザと熱烈な
 恋に身を焦していた。ところが、いよいよ独軍が侵入して来たとき、2人は一緒に脱れることを約束
 した。しかし、彼女は約束の時間に姿を現さず、そのまま消息を断ってしまったのだった。こうした
 回想にふけっているとき、イルザが一人で訪れて来た。ところが、彼は素気ない言葉で彼女を立ち去
 らせる。ラズロは闇商人フェラリの口から問題の旅券はリークが持っているらしいと聞き、彼を訪れ
 て懇請するが、リークは承諾しない。2人の会見の模様を夫からきかされたイルザは、再びリークを
 訪れ、パリで彼と恋に陥ちたのは、夫ラズロが独軍に捕われ殺されたと信じ切っていたためであり、
 約束を破って姿を消したのは、出発の直前夫が無事であることが判明し、しかも病気で彼女の看護を
 求めていると知ったためである。と事情を語った。これでリークの心もとけ、2人の愛情は甦った。
 翌日、リークは署長ルノオを訪れ、「ラズロに旅券を渡すからそのとき彼を捕えろ、俺はイルザと逃
 げる」と語り、手筈を整えさせた。しかし、その夜、店へラズロとイルザが現れ、ルノオがこれを逮
 捕しようとしたとき、突然リークはルノオに拳銃をつきつけ、ラズロ夫妻の旅客機を手配するため、
 飛行場へ電話をかけるように命じた。ルノオは、電話をシュトラッサアへつなぎ、暗に2人が出発し
 ようとしていることを知らせた。飛行場へ赴いたリイクはラズロとイルザをリスボン行の旅客機に乗
 せてやる。一足違いで駆けつけたシュトラッサアは、これを阻止しようとして却ってリークに射殺さ
 れた。彼の死によって独軍及びヴィシイ政府の呪縛から逸したルノオは、リックと相携へてこのカサ
 ブランカを脱出し、反独戦線に加わることを誓うのだった。

   〔出演者〕

  ハンフリー・ボガート(Rick Blaine)、イングリッド・バーグマン(Ilsa LundI)、ポール・ヘンリ
ード(Victor Laszlo)、 クロード・レインズ(Captain Louis Renault)、コンラート・ファイト(Major
Heinrich Strasser)、シドニー・グリーンストリート(Signor Ferrari)、ピーター・ローレ(Ugarte)、
S・Z・サコール(Carl)、マドレーヌ・ル・ボォ(Yvonne)、ドーリー・ウィルソン(Sam)、ジョイ・
ペイジ(Annina Brandel)、ジョン・クオウルン(Berger)、レオニード・キンスキイ(Sascha)、ヘルム
ート・ダンティーン(Jan Brandel)、クルト・ボウワ(Pickpocket)、マルセル・ダリオ(Emil)、コリン
ヌ・ムラ(Singer with Guitar)、ルドウィヒ・ストッセル(Mr. Leuchtag)、イルカ・グリュニング(Mrs.
Leuchtag)などが出演している。

 この作品も、比較のために<ウィキペディア>の記事の一部を収録するつもりだが、今日はもう遅いので、
後日に回そう。

                                                  
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