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無印良品映画の頁(2)
驢鳴犬吠2001
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驢鳴犬吠1911
 月が替わりましたので、「日日是労働スペシャル」の続篇をお届けします。「日日是労働スペシャル
XCIX(東日本大震災をめぐって)」が正式名称ですが、通称を用いることにしましたので、「驢鳴犬吠
1911」となります。そういうわけで通称を用いますが、内容に変わりはありません。主として、今
回の大災害(原発の過酷事故を含む)に関係する記事を掲げますが、特定の個人や団体を誹謗中傷する
目的は一切ありません。どうぞ、ご理解ください。人によっては、多少ともショッキングな記事がある
かもしれませんので、その点もご了承ください。なお、読み進めるほど記事が古くなります。日誌風に
記述しますが、後日訂正を載せるかもしれません。あらかじめ、ご了解をいただきたいと存じます。
 また、ご質問、ご意見等のおありの方は、muto@kochi-u.ac.jp 宛にメールをいただければ幸甚です。

                                                   
 2019年11月30日(土)

 現在、15時15分です。片付けなければならない重要な案件が3件あるので、出勤しています。いつもなが
ら休日の大学は静かなので、とてもいい感じです。
 現在、22時55分です。なかなか仕事が片付かなくて、こんな時刻になりました。もう少し継続します。

                                                 
 2019年11月29日(金)

 現在、19時45分です。今日は朝から何かと忙しくて、このブログに辿り着けませんでした。講義も終り、
夕食も済ませたので、のんびりムードです。ただし、やるべきことはまだあります。ところが、やる気の方
が売り切れました。そこで、DVDでも観ようかと思っています。
 現在、21時35分です。今日はなんだか疲れてしまって、もうそろそろ帰ります。

                                                  
 2019年11月28日(木)

 現在、12時50分です。20分後に、「倫理学概論 II」を開講します。今日は2コマ・デーですが、5限目の  
受講生のレジュメが届いていません。少し心配です。
 現在、15時35分です。5限目の講義まで、若干の時間的余裕があります。頭痛の種だった案件が3件ほど
一気に片付いたので、これもよかったと思います。それでも、片付けなければいけない案件がまだ山積して
いるので、気を抜くことはできません。もう直ぐ師走になるので、そのような状態がますます加速するはず
です。「やるっきゃない」、で行きましょう!
 現在、19時10分です。今日の講義が終了し、夕食を済ませましたので、終盤戦に突入です。FDや会議のア
フターケアに加え、プレ答案の吟味、明日の準備など、メニューは盛り沢山です。少し疲れていますが、自
分にファイト!


 さて、今学期の「(共)核時代の倫理」は、テキストとして『原発プロパガンダ』(本間龍 著、岩波新書、
2016年)を使用しまていますが、以下にその一部を抜書してみましょう。


 ************************************************

  第3章 原発プロパガンダの完成期(1990-99)

   洗練され完成へ向かう広告パターン

p.81 ・引用:「一九九〇年代は、ソ連のチェルノブイリ原発事故による反原発運動が峠を越え、さらに原
        発推進側が体制を立て直して原発PRの完成形に至る一〇年間である」。
  ・引用:「チェルノブイリ後の反原発運動の高まりに危機感を覚えた原子力ムラは、東電が中心となっ
       てメディアにいっそう多額の「広告費」という名のあめ玉を配りつつ、移り気な国民と油断
       ならないメディアの懐柔方法を検討し、九一年に「原子力PR方策の考え方」を策定する」。
 
        → その後の原発プロパガンダの指針となった重要施策である。

          (1)性別、年齢別訴求。(2)知識人やタレントの囲い込み。

  ・原発広告の表現テクニックも完成形に到達。たとえば、専門知識と親しみやすさを兼ねた広告パターン。

p.81-82 ・引用:「またこの頃から、東電による「報道番組提供戦略」が始まり、報道番組をスポンサード
          することで、原発のネガティブイメージの露出を減らす動きが加速していく」。

p.82 ・福井・福島に変わり、宮城(女川原発)、新潟(柏崎刈羽原発)、青森(六ヶ所村)での広告出稿
    の増加。
  ・引用:「(新潟日報への出稿数が多いのは)巻原発建設の可否をめぐる住民投票を有利に運ぼうとし
       た原子力ムラが、土砂降りのような集中出稿をした結果である」。

     参考文献:ジェームス三木 著、『渡されたバトン』、新日本出版社、2013年。

     参考映画:『渡されたバトン さよなら原発』、監督:池田博穂、「日本の青空 III」製作委員会、
           2013年。

   原子力PA方策の考え方(九一年)

  ・チェルノブイリ事故の影響で、原発立地のみならず、電力の供給先の大都会(たとえば、東京)でも
   反原発運動が盛んになったが、これは政府や電力会社を震撼させた。

p.84 ・引用:「推進派はこのチェルノブイリ事故による反対運動の高まりによって危機感を募らせ、大量
        の広告を出稿していても、いざ事故が起こればすぐに騒ぎ立てるメディアを懐柔しておく
        必要性に気づいたのだった」。
  ・そこで、推進派が案出したものは、「原子力PA方策の考え方」という指針である。実際には、1991
   年、科学技術庁(現 文部科学省)が原子力文化振興財団(現 原子力文化財団)に委託して作らせた
   ものである。ここでいうPAとは、「パブリック・アクセプタンス(public acceptance)=社会的受
   容のための施策」のことである。

     コトバンク:地域住民の容認。 原子力発電所建設のような重大な事柄につき、事前に周辺関係住
           民の合意を得ること。 また、そのための広報活動。

  ・引用:「社会的受容といえば聞こえがいいが、これがその後の原発プロパガンダの基本方針となった  
       のだから、いわばナチスドイツがユダヤ人に対する施策方針を決定したヴァンゼー会議のよ
       うな役割を果たしたのだ」。

     ヴァンゼー会議(独: Wannseekonferenz、英: Wannsee Conference)は、15名のヒトラー政権の
    高官が会同して、ヨーロッパ・ユダヤ人の移送と殺害について分担と連携を討議した会議である。
    会議は1942年1月20日にベルリンの高級住宅地、ヴァンゼー湖畔にある親衛隊の所有する邸宅で開
    催された(ウィキペディアより)。

p.85

   「原子力PA方策の考え方」(日本原子力文化振興財団原子力PA方策委員会報告書)

    I 全体論

    一 広報の具体的手法

    1 対象

   (1)対象を明確に定めて、対象毎に効果的な手法を取る。

p.86 (2)対象は父親、主婦、子供(教育も含む)、訴える内容は原子力発電所の必要性と安全性、食品
     の安全性、原子力を中心とした科学的知識の普及などだろう。

  ・世代や性別に異なる方策、タレントと専門家を併用する必要性、マンガの有効活用。

    2 頻度

   (1)繰り返し効果。

   (2)短くてもいいから頻度を増やす。

p.87

    3 時期(タイミング)

   (1)国民の関心が原子力に向いている時。

   (2)事故が発生したときこそ、原子力広報のタイミングとしては最適。

  ・引用:「短くわかりやすいメッセージを繰り返し発信するのが広告の基本であり、刷り込み効果の重
       要性をも理解している。事故が起こったときこそ絶妙のタイミング、というのは場合にもよ
       るが、タイムリーさが勝負なのはまさにその通りだ」。→ スパムを連想。

    4 内容(質)

   (1)広報は、原子力の危険性を前提にして、徐々に安全性を説く。

   (2)訴求点をストレートに出し、誤魔化さない。

p.88 (3)情緒に訴えるやり方は避ける。
  
   (4)原子力に隠し事を作らない。

   (5)一般人が信頼している人(医者、学者、教師等)からのメッセージを多くする。

    5 考え方(姿勢) 略

p.89  6 手法

   (1)放射線が日常的なものであることを周知させる。

   (2)安全性と並んで生活との密着性を強調。

   (3)利用実態を知らせる。日常性との乖離を避ける。

   (4)危険を安全に変える手法を探る。

  ・引用:「原発だけでなく、自然放射線の存在について語る手法は、九〇年代以降繰り返し実施され、
       原子炉は多重防護によって守られているという技術的説明もまた、繰り返し語られている」。

p.90  7 その他 (前半部は省略)

   (9)強烈な広告の方がいい。
   
   (10)誰にも好かれようとするのは効果なし。

   (11)漠然とした情報の垂れ流しも不可。

p.91 (12)イメージ広告ではなく、ダイレクトなメッセージ。

   (16)「生活レベルの維持」、「3分の1は原子力」は、有力なメッセージ。

  ・引用:「ターゲット別の広告展開は、その後の二〇〇〇年代に女性誌への独自の広告掲載をすること
       で完成する。ただし、かなりイメージ優先的な内容だった。「エネルギーの三分の一は原子
       力」というスローガン訴求はあらゆる広告で徹底され、完全に定着したと言えるだろう」。

p.92

    二 PAのPRについて → 割愛。

p.93 ・新聞記者も取り込もうとする姿勢は、原発担当記者たちを接待漬けにするという形で実行された。

     → 「飲まセル、食わセル、握らセル、威張らセル、抱かセル」の「五セル」などの流行語も
      生み出した公務員への汚職問題を連想させる。

p.94 ・引用:「反対派との討論会を提案しているが、ジャーナリストの田原総一朗氏によれば、反対派と  
        話し合いを拒絶していたのはむしろ推進派だったようで、これはその後もあまりうまくい
        かなかった。当時の討論会などの映像を見ると、理屈の上で反対派に言い負かされること
        を強力避けたい思惑があったように感じる」。

     → 原発反対集会に、推進派の人が呼ばれることはほとんどないだろう。だから、この集会に出
      ている限りでは、反対派の力強さばかり感じて、推進派の実力を量り損なうことになる。

    II マスメディア広報

    一 総論

   (1)ロビーの設置。以下、省略。

p.95 ・引用:「この(ロビーの設置という)指針を受け九〇年代以降、いわゆる「原発文化人」の育成を
        大々的に展開し、各種メディアに華々しくプッシュしていく。記者クラブや論説委員まで
        取り込もうとする点は徹底していて、推進派ロビーの形成に伴い、逆に反対派有名人(た
        とえば、高木仁三郎)をメディアから排除していったのだった」。

    二 マスメディアの活用

    1 活字メディア (以下、ほとんど割愛)

p.96 (2)反対派が出す書物に対して推進派の手に成る書物は絶対量が少ない。

      → 小生もほとんど読んだことがないが、『「原発」革命』(古川和男 著、文春新書、2001年)
       などが典型的な推進派の書物ではないだろうか。

    2 映像メディア (以下、ほとんど割愛)

P.98-99 ・引用:「映像メディアをなんとか取り込みたいという並々ならぬ野心が感じられるが、さすがに  
          キー局で原発をテーマにしたドラマやアニメ制作は無理であった。実現できたのはロー
          カル局のパブリシティ用ミニ枠制作(五分程度)とテレビスポットで、特に後者は膨大
          な量が放映された。また、二〇〇〇年代には関係官庁のHPで原子力政策啓蒙短編アニ
          メを流すこともしていた」。

    三 マスコミ関係者に対する広報 (以下、ほとんど割愛)

p.100 ・引用:「ディレクターやマスコミの人間に対する上から目線を強く感じるが、要は接待などを通じ
         て、日常的に接触を密にせよということだった」。

p.100-101 ・引用:「事実、マスコミ関係者向けの原発見学会は頻繁に行われ、宿泊費や交通費(いわゆる、
           アゴアシ付)は全て電力会社側が負担することが慣例化していた。記者一人にマンツ
           ーマンで電力会社の広報担当がつき、原発見学に名を借りた接待が常態化していたの
           だ」。

p.101

   原子力ムラの広報官

p.102 ・引用:「そもそも原発に対して公正な検証をしなければならないはずの新聞社が、推進派の会議に
         論説委員を派遣するのはきわめて異常なのだが、讀賣は福島原発事故後も、その露骨な推
         進姿勢を変えていない」。
 
        → もちろん、その背景には、正力松太郎の存在がある。

     参考文献:有馬哲夫 著、『原発・正力・CIA』、新潮新書、2008年。

p.103 ・引用:「そして3・11直前には、ここにかかれた方策の多くが実行され、さらにメディア側の過
         剰な自主規制という副産物まで産み出し、原子力PAはまさに完成の域に達していたのだ
         った」。

 ************************************************


 今日はこの辺りで区切りをつけましょう。次回は、第3章のつづきに言及します。


 現在、23時を回ろうとしています。FDおよびコース会議のアフターケアには着手できませんでした。テ
トリス状態が続きますが、何とかしなければなりません。明日は、2コマ・デーでそれなりに忙しいはずで
すが、山積している業務も片付けたいので、自分に大ファイト!

                                                  
 2019年11月27日(水)

 現在、20時40分です。昨日はお休みをいただきました。本日は、会合3、会議2をこなして、夕食も済ま
せました。これから終盤戦ですが、ちょっと疲れているので、どこまでやれますか。
 現在、22時30分です。今日のノルマは終えていませんが、けっこう疲れているので、帰ります。明日の課
題ですね。明日は午後からの2コマ・デーですが、たぶん午前中に出勤して、今日の積み残しを片付けたい
と考えています。そろそろ帰ります。

                                                   
 2019年11月25日(月)

 現在、8時40分を回ったところです。約10分後に「(共)学問基礎論(冬)」を開講します。哲学・思想系  
の学問を学ぶ際の心得を教授する予定ですが、堅苦しい話ではないので、受講生諸君がリラックスしてくれ  
るとありがたいです。
 現在、12時35分です。1限目も無事済んで、昼食もいただきました。まだまだ雑用がありますが、とりあ  
えずは5・6限目の連続演習の準備に取り掛かります。
 現在、13時55分です。今、卒論生の動向を調査したのですが(電話等で)、だいぶ遅れている学生がいま  
す。「卒論演習」で発破をかけなければいけませんね。
 現在、16時10分です。20分後に「倫理学演習 II(IV)」を開講します。その後は「卒論演習」ですが、上
でも書いたように気合を入れなければダメですね。ただし、今さっきまで個別指導をしていた卒論生の進
捗状況は悪くはなかったのでホッとしています。
 現在、21時5分です。今日のノルマは終了しましたので、DVDでも観ようかと思っています。
 現在、24(0)時15分です。雑務をこなしていたらこんな時刻になりました。明日は高知東高校看護専攻科
への出向日です。本務は年休を取っておりますので出勤義務はありませんが、気が向けば大学に顔を出すか
もしれません。そろそろ帰ります。

                                                 
 2019年11月24日(日)

 現在、17時35分です。昨日はお休みをいただきましたが、今日は出勤しています。主に、明日の準備と、  
水曜日の会議&FDの準備のためです。その他いろいろありますが、余裕があれば講義ノートを作成したい
と思います。
 現在、23時50分です。だいぶ業務を片付けたのですが、まだ残っています。明日早朝に出勤して取り掛か
るか、それとももう少し続けるかで悩んでいます。明日は3コマ・デーなのでとても忙しく、しかも1限目
に「(共)学問基礎論」があるので、あまり余裕がありません。さて、どうしましょうか。
 結論が出ました。1限目の準備はできているので、あと三つほど雑務を片付けたら帰ることにしました。

                                                  
 2019年11月22日(金)

 現在、9時45分です。45分後に、「(共)核時代の倫理」を開講します。少しだけ、その準備に付けたしを
したいと考えています。


 さて、今学期の「(共)核時代の倫理」は、テキストとして『原発プロパガンダ』(本間龍 著、岩波新書、
2016年)を使用しまていますが、以下にその一部を抜書してみましょう。


 ************************************************

  第2章 原発プロパガンダの発展期(1980-89)〔つづき〕

   飛躍的に増加する出稿

p.65 ・「チェルノブイリのような事故は決して起り得ない」という断定の不誠実さが、福島原発事故の発
    生により暴露されたというわけである。

   それでも出稿が伸びた東奥日報(八六年)

  ・引用:「複数の原発や核施設がある、いわゆる原発立地県のローカル紙の中で、青森県の東奥日報ほ
       ど原発広告を掲載してきた新聞はない」。
  ・あまりにも原発広告ばかりが並ぶ紙面構成に、著者は驚愕の声を上げている。

p.67 ・たとえば、2003年の東奥日報の紙面は、5つの広告主からの出稿で、合計29段もの原発広告が並ん
    でいた。
  ・1986年には、777段という年間最高段数を記録しているが、明らかにチェルノブイリの事故の影響から
   来る県民の不安を鎮めようとした意図が働いている。さらに、核燃料サイクル建設のスタートがその
   背景にある。以下、この年の主要な広告主を掲げてみよう。

    日本原燃(株)/日本原燃サービス/日本原燃産業/
    電事連/青森県/資源エネルギー庁/科学技術庁

p.68 ・引用:「また特筆すべきは、青森県庁による広告が非常に多いことである」。
  ・東奥日報(約24万部)は地方紙の常識を超える段数を記録した。一般広告を年間600段掲載する北海道  
   新聞(100万部超)以上の段数(しかも、原発広告のみで)は桁外れである。
  ・引用:「(1986年は、777段で約1億4,300万円の広告収入があったが)これは約二四万部の地方紙と
       しては極めて巨額であり、しかも地方紙における単独スポンサー(正確には一社ではないが、
       原発関連というカテゴリーでまとめて一社とする)としても大変な金額である」。

p.70 ・東奥日報は原子力産業協会に加盟しているが、一方的な原発翼賛記事はほとんど見られない。
  ・引用:「つまり、広告を担当する広告局と報道を担当する編集局にある程度バランスが保たれ、広告
       量が記事の内容に影響を及ぼす割合が小さかった、といえるだろう。
  ・しかし、原子力産業協会に加盟している以上、原発に対する痛烈な批判記事はほとんど見られない。
  ・引用:「そこには、ある程度原発事故の報道はするが、原発の存立に関わるような根源的部分を批判
       しない、という不文律のようなものが存在しているだろう」。

   『広告批評』天野祐吉氏の警告(八七年)

p.70-71 ・引用:「七九年から二〇〇九年まで発行された『広告批評』を主宰していたコラムニストの天野
          祐吉氏は、その頃すでに危機感を持ち、同誌八七年六月号で原発広告を特集した。スポ
          ンサー企業を批判することが最大のタブーである広告業界の中枢にいながら、3:11
          事故の二〇年以上前に原発を批判していたその慧眼には、深い畏敬の念を感じざるを得
          ない」。

p.72 ・特集は、高木仁三郎、野坂昭如、広瀬隆、杉浦孝明(おすぎ)といった面々が執筆しており、錚々
    たるメンバーであることが目につく。
  ・引用:「なんといっても圧巻は、今は亡き高木仁三郎氏が多数の原発広告を俎上にあげ、専門的見地
       から一つ一つの欺瞞を徹底的に指摘、批判していることだ」。

p.73 ・天野氏は、原発広告を見るにつけ、「広告というものが、こういう風に使われていいのだろうか」
    と思った由。さらに、こう語る。「原発広告の大半は意見広告であるから、こういった国論を二分  
    するような意見広告は、反論権があって初めて載せられるものである」、と。さらに続けて、「日
    本には反論権がないから、一方的に金持ちの意見だけが広告できる。こういうのはおかしいと思う」
    と語っている。

p.74 ・引用:「反論権についての指摘はその通りで、当時も今も日本のメディアには反論権という概念が
        ない。そのため、広告とはカネを持っている大企業や政府の専売特許のようになってしま
        っているが、欧米ではその反論権を行使することによって一方的な意見広告に対する反論
        の場が保障されているのだ。原発広告がすべて意見広告である、という指摘は非常に鋭い」。


p.75 ・引用:「裏で(原発推進派の)いやがらせがなかったのはよかったが、表だっての論争も生まれな
        かったのは非常に残念だった」。

   ローカルテレビ局への圧力(1)「核まいね」事件(八八年)

p.76 ・「核まいね(核はダメ) ── 揺れる原子力半島」(青森放送が制作)は、核燃料施設反対の活動
    に取り組む女性たちを軸に構成されている。番組(七回シリーズ)は、最後に、「原子力の安全技
    術が確立していない以上、核まいね!」と宣言して終わっている。
  ・好評で、数々の賞を取ったが、噛みついてきた組織もある。科学技術庁だった。二点の訂正を要求し

   てきたのであった。
    (1)返還プルトニウムに絡めて、それを原爆に換算するのをやめるように。
    (2)「核燃料サイクル施設の安全性を保障する技術はまだ確立していない」という部分は、事実
       誤認であるから訂正するように。

p.77 ・引用:「番組そのものを変更することを要求してきたのだが、青森放送はこれを拒否、「核まいね
        ── 揺れる原子力半島」として日本テレビ放送網の全国ネットで放送し、高い評価を得
        たのだった」。
  ・ところが、最後には、番組そのものが解体されたのである。
  ・引用:「原燃はそんな安定的で巨大なスポンサーの権力をフルに使い、青森放送の報道制作部まで解
       体させてしまったのだった。こうして、ローカル局の真摯な活動は一つ一つ潰されていった」。

 ************************************************


 今日はこれくらいにしておきましょう。次回は、「第3章 原発プロパガンダの完成期(1990-1999年)」
に言及する予定です。


 現在、22時55分です。やっと、今週の最低ノルマをクリアーしました。とても疲れましたので、帰ります。

                                                  
 2019年11月21日(木)

 現在、12時55分です。15分後に、「倫理学概論 II」を開講します。今週は疲れが溜まっているので、少し
しんどいのですが、何とかこなしましょう。
 現在、16時10分です。20分後に、「比較思想論 II」を開講します。今日は、「恩」を中心に考察する日な
ので、その準備のために、自分はいったい人からどんな恩を過去に受けたのか、あるいは、現在受けている
のか……について、つらつらと考えています。
 現在、18時10分です。5限目の講義が終了し、今日の最低義務は終了しました。後半戦は、夕食を済ませ
てからになりますが、会議と講義のアフターケアと準備になりますね。
 現在、22時50分です。雑務に追われて、精も根も尽き果てました。明日は2コマ・デーで、ノート作りが
不十分なのですが、何とかアドリブでカヴァーしたいと思います。しかし問題は、会議とその他の会合です。
今から頭が痛いのですが、これも何とかしましょう。自分に、大ファイト! ……ということで、今日はそ
ろそろ帰ります。

                                                  
 2019年11月20日(水)

 現在、10時5分です。10分後に会合があります。15時からは、小生が主催の会議を開きます。すなわち、今
日は会議日ということになります。昨日は年休をいただいたので、リラックスできました。
 現在、22時30分です。今日は会議と雑用に明け暮れました。30件以上の雑用だったので、いささか疲れま
した。明日は2コマ・デーですが、午前中は義務がないので、比較的楽です。今日は帰ります。

                                                   
 2019年11月18日(月)

 現在、16時10分です。20分後に、「倫理学演習 II(IV)」を開講します。それが終了すれば、今度は「卒
論演習」です。
 現在、21時35分です。「卒論演習」が長引いたので、他の業務には着手できませんでした。それでも、最
低ノルマはこなしたので、そろそろ帰ります。明日は、高知東高校看護専攻科に出向予定です。本務校の方
は年休を取ったので、それが終わればフリーです。

                                                 
 2019年11月16日(土)〔正規の出勤日〕

 現在、7時35分です。15分後から、大学(学部)のイベントがあります。気が抜けませんので、少し緊張し
ております。
 現在、18時40分です。とりあえずイベントは無事終了しました。夕食の時間を過ごした後、もう少し仕事
をするつもりです。
 現在、21時30分です。さすがに疲れました。今日はおさらばします。

                                                 
 2019年11月15日(金)

 現在、10時20分です。10分後に、「(共)核時代の倫理」を開講します。教科書の消化があまり進んでい
ないので、今日は飛ばすつもりです。
 現在、24(0)時30分です。今日の最低限のノルマが終了しました。そろそろ帰ります。明日は大学の正規
のイベントがある日ですので、早朝出勤の予定です。粛々とこなしましょう。

                                               
 2019年11月14日(木)

 現在、9時35分です。午前中に片付けておきたいことが片付けられればいいのですが……。午後は2コマの
講義がありますが、まだ学生のレジュメが届いていません。大丈夫だとは思うのですが、少し心配です。
 現在、16時10分です。20分後に「比較思想論 II」を開講しなければなりませんが、ひとつのチームからの
レジュメは届いてすでに印刷したのですが、もうひとつのグループからのレジュメが届いていません。アク
ティヴ・ラーニング型(受講生参加型)の講義ですので、非常に困っております。提出できないならその旨
知らせて来るのが最低限の礼儀(義務)だと思いますが、それもできないのでしょうか。社会に出てそんな
ことが通用するわけがないことを、きちんと自覚しているのでしょうか。きわめて遺憾です!
 現在、18時15分です。無事、5限目の講義を終えました。レジュメを提出しなかったチームも、自分たち
で印刷して来て事なきを得ました。よかったです。ホッとしました。
 現在、20時です。夕食を済ませ、雑務を片付けていたら、こんな時刻になってしまいました。さて、本日  
の後半戦はどうしましょうか。
 現在、20時55分です。またぞろ雑用に時間が取られ、疲労も増してきました。明日の準備を優先させるべ
きですが、パワーが売り切れになりそうです。でも、甘えるわけにはいきませんね。


 さて、今学期の「(共)核時代の倫理」は、テキストとして『原発プロパガンダ』(本間龍 著、岩波新書、
2016年)を使用しまていますが、以下にその一部を抜書してみましょう。


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  第2章 原発プロパガンダの発展期(1980-89)

   飛躍的に増加する出稿

p.56 ・引用:「一九八〇年代に入ると、全国各地で原発建設・稼動が開始された。そのため各地のローカ
        ル新聞への広告出稿も飛躍的に増加し始めた」。

      注:諸データは割愛する。ただし、ナンバーワン・ツーだけは記しておこう。『福島民友』の
        1,152段(広告掲載段数)が1位、『福島民報』の901段(同)が2位である。なお、全国
        の総合計段数(1980-1989)は、5,415段である。

p.58 ・引用:「一九七〇年代の広告は大学教授ら専門家の解説や説明調の文言が多かったが、一九八〇年
        代になると、広告技術の発展によって表現のレパートリーが拡大し、イラストや写真も多
        用されるようになった」。
  ・また、読者に親近感を持たせる手法(原発の建設現場やそこで働く人々の写真の掲載、等々)も登場
   した。
  ・さらに、八〇年代には、テレビCM(東電や中部電力)も開始された。
  ・1986年以降、タレントや著名人と電力会社の幹部の対談シリーズ広告も定番化していった。

   原発先進県 福井と福島の相違

p.60 ・『福井新聞』(1980.3.10)の紙面に「利益期待から不安へ 住民意識に変化」の記事と、「原発は
    増えすぎた」という敦賀市の元助役のインタビューが掲載される。さらに、敦賀原発1号機の放射
    性物質漏洩を日本原電が隠蔽していたことが発覚し(1981年)、5月に連載記事「放射能漏出」を掲
    載している。

p.61 ・それまでの新聞と電力会社との蜜月ぶりは吹っ飛んでしまったと言える。
  ・その後、電力会社の隠蔽体質は県民の間に知れ渡っていたので、『福井新聞』はかなり厳しい電力会
   社への批判を展開している。
  ・これに反して、福島県においては、深刻な事故に見舞われたことがなかったので(1970年代)、原子
   力ムラとメディアとの蜜月関係は続いていた。もっとも、1978年に第一原発3号機で臨界事故が起き
   ていたが、2007年に至るまで公表されなかった。
  ・『福島民報』(1981.4.27)には、敦賀の事故を受けて、福島の原発は安全管理が徹底しており、敦賀  
   とは違うことを強調している。

    → チェルノブイリの事故のときの論調を連想せざるを得ない。あの事故は未熟な技術のせい、う
     ちとは違う。どうしてそんな傲慢な発言ができるのだろう。

p.62 ・福島の両紙は、電力会社によってよほど骨抜きにされていたと思われる。というのも、八〇年代を
    通じて、ひたすら原発の経済的恩恵のみを宣伝する特集記事を載せていたからである。
   
   チェルノブイリ事故を越えて(八八年)

p.63 ・チェルノブイリの事故は、日本における反原発運動を盛り上げたが、それに対抗するようにして、
    東電は「普及開発関係費」(要するに、広告費)を大幅に引き上げた。いわく、「事故はソ連とい
    う社会主義国の旧型原子炉で起きたもので、条件が異なる日本では絶対に起こらない」という論調
    である。

     → 今となっては、笑止千万と言わざるを得ない。

  ・次の展開は、「原子力発電、あなたのご質問にお答えします」シリーズであった(88.6より)。

p.65 ・引用:「このシリーズは博報堂の制作で、読者から寄せられた質問に電事連(=電気事業連合会)
        が答えるという形式をとった」。
  ・しかも、読者からの質問のほとんどは、博報堂社員の家族が書いたヤラセであった。

     → 呆れてものも言えないとは、まさにこのことである。

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 抜書をこのまま続けることがアホらしくなったので、今日はこれで収めます。当初はこの章の終わりまで
頑張るつもりでしたが、さすがに嫌気が差しました。自分を含めて、人間の底なしの愚かさに力が抜けます。
次回は、日を置いて、この続きに言及します。それまでにきっと立ち直るでしょう。


 現在、22時45分です。今日の最低ノルマはこなしました。帰ります。明日は2コマ・デー、それなりに忙
しいでしょう。

                                                
 2019年11月13日(水)

 現在、10時25分です。5分後に、会合があります。今日は会議・会合デー。なかなか忙しそうです。
 現在、11時20分です。ふたつの会合が無事終了しました。午後は会議の連続ですので、少し早いのですが、
今からランチ・タイムにしたいと思います。
 現在、21時45分です。今日の最低ノルマを果たしました。帰ります。明日は2コマ・デー、午前中には余
裕があります。

                                                
 2019年11月12日(火)

 現在、17時55分です。今日は高知東高校看護専攻科への出向日のため、休暇を取るつもりでしたが、取り
損なったので大学に来ています。22時くらいまでは仕事をしようと思っています。
 現在、22時55分です。今日の最低ノルマは果たしました。そろそろ帰ります。明日は会議日で、かなりの
数の会議・会合があります。

                                                 
 2019年11月11日(月)

 現在、9時50分です。早く対応した方がよいと判断した雑用があらかた片付き、少しホッとしています。今
日は午後から、会議が1件、演習が2件あります。処理すべき雑務も溜まっておりますので、忙しくなりそ
うです。
 現在、13時25分です。昼食を済ませ、文書づくりも一応終えたので、これから二つの演習の準備にかかり
ます。15時から会議が入っているので、少し焦っています。
 現在、15時50分です。会議が終了し、いよいよ演習モードを高めなければなりません。卒論生の動向の遅
滞が気がかりですので、今日は少し発破をかけようかと思っています。
 現在、20時20分です。今日の卒論演習で卒論生諸君に発破をかけようと身構えていたのですが、なんと、
5名が無断欠席! 拍子抜けでした。もう11月の半ばを迎えようとしています。こんな体たらくだと、碌な
論文は書けません。ちょっと、深刻ですね(苦悩)!
 現在、25(1)時25分です。いろいろあって、こんな時刻になってしまいました。明日は高知東高校看護
専攻科への出向日ですので、そろそろ帰ります。
                     
                                               
 2019年11月8日(金)

 現在、8時55分です。すでに活動を開始しております。なにせ膨大な仕事を抱えているので、「何をもって
優先順位を一番に持ってくるか」も仕事の一つになっております(笑)。とりあえず、どんな業務が残って
いるかを調べておきましょう。
 現在、9時50分です。40分後に、「(共)核時代の倫理」を開講します。さて、それまで何をしましょうか。
 現在、15時45分です。やっと、喫緊の雑務の嵐からはほぼ解放されました。5限目の「現代社会思想論 II」 
の開講まで45分あります。5限の準備は完了しておりますので、その他の比較的急いではいない業務に着手  
したいと思います。
 現在、18時30分です。5限目も無事に終了し、ホッコリしています。今週は後半になるほど雑用の嵐で、
かなりしんどかったです。しかしながら、幾つかの積み残しはありますが、今週の義務は一応果しました。
とりあえず、夕食ですね。
 現在、24(0)時5分です。今週の業務はとりあえず終了しました。だいぶ疲れました。帰ります。

                                                 
 2019年11月7日(木)〔月曜日の授業日〕

 今日、晴れて「准高齢者(65歳-74歳)」の一員になりました。耄碌せずに若さを維持することがテーマで
しょうね。
 現在、15時20分です。いろいろあって、やっとフリーになりました。この後、16時30分-19時40と連続
して演習が組まれていますが、何と、準備が不十分です。自分に、大ファイト!
 現在、21時です。「倫理学演習」と「卒論演習」の両演習が終了して、ホッとしております。しかしなが
ら、まだ夕食をいただいていないし、明日までに仕上げなければならない重要な案件が2件あって、それを
片付けなければなりません。いやぁ、なかなか忙しい誕生日です!
 現在、22時30分です。夕食はとっくにしたためたのですが、仕事に着手するやる気が起きないので難儀し
ております。雑用以外にもまだ仕事があります。何とか頑張ります。
 現在、23時30分です。重要案件2件+プラス1件の業務を終えました。今度は、明日の2限目の準備です。
その前に、コーヒー・ブレイクを設けましょう(笑)。蚊に刺されて痒いです。蚊取り線香に火をつけまし
ょう(苦笑)。


 さて、今学期の「(共)核時代の倫理」は、テキストとして『原発プロパガンダ』(本間龍 著、岩波新書、
2016年)を使用しまていますが、以下にその一部を抜書してみましょう。


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  第1章 原発プロパガンダの黎明期(1968-79)

   最初の原発広告 福井新聞(六八年)

p.34 ・引用:「日本における本格的な原子力発電の始まりは、一九七〇年の敦賀原発(日本原子力発電)、
        美浜原発(関西電力)。七一年の福島第一原発(東電)の営業開始になるだろう」。
  ・とくに美浜原発は大阪万博とタイアップして、未来への希望を謳っている。すでに六八年には、三十
   段に及ぶ連合広告が福井新聞紙上に掲載されている。これが事実上の原発広告の始まりと思われる。
  ・引用:「この頃の広告媒体といえば、テレビ放送はまだ黎明期であり、新聞が圧倒的に強かった」。
  ・最初は五段、次いで十五段(竣工記念)、三十段(両面見開き二ページ)、六十段(四ページ)とい
   うように、次第に段数は増加してゆく。

p.36 ・竣工記念広告は、工事関係の元請企業が金を出しあって掲載する。代金は元請の代表社が集めてく
    れるので、新聞社(広告代理店)としては非常に効率がいいし、ビジュアルとしても見映えがいい
    ので、新聞社としても大歓迎なのである。
  ・また竣工記念広告は、何ヶ月も前から掲載日を決められるので、紙面が組みやすく、特集記事も計画
   しやすい。これは原発に限ったことではなく、あらゆる竣工広告に言えることではあるが……。
  ・新聞社にとって、十五段広告を載せていただける企業は限られており(ショッピングモール・自動車
   販売会社・パチンコ店など)、とくに原発広告を掲載する電力会社は地元企業の雄であり、その広告
   は、地元新聞社の貴重な収入源となっていった。

p.36-37 ・その後は、電力会社のみならず、電事連・経産省・文科省などが広告に参画するようになった。

p.37 ・引用:「つまり新聞社にとって金城湯池的な経営の柱になり、やめられない仕事になっていったの
        である」。
  ・なお、当時にあっては、新聞自体の記事なのか、それとも広告なのか判然としないものもあった。現
   在では広告は欄外に「広告」と明示してあるが、その当時はそんな区別がなかったからである。

   福島でも原発広告の掲載開始

  ・福島では、「福島民報」と「福島民友」の二紙が県紙の座を争っており、県民のほとんどがどちらか
   新聞を読んでいることになる。したがって、この二紙に原発広告を掲載することは効果的であった。
   しかも、両紙は競って「原発礼賛」の姿勢を取っており、3・11を考えれば、それは異様な感じを
   受けるほどである。

p.38 ・この二紙の基本論調には差がなく、だいたい次のようにまとめられる。

     (1)原発は安全で絶対に重大事故は起きない。
 
         ⇒ しかし、起きてしまった。

     (2)原発立地に伴う電源三法交付金で地元は繁栄できる。
 
         ⇒ 双葉町を例に取れば、事故前からそうとも言い切れない事情がある。

  参考論文:葉上太郎「原発頼みは一炊の夢か──福島県双葉町が陥った財政難」、『世界』2011年1月号
       の特集「原子力復興という危険な夢」に収録〔「日日是労働スペシャルI(東日本大震災を
       めぐって」、参照〕。

p.38-39 ・『福島民友』の「原発を見直す」(1975年、11月)より
      
       (1)放射線を多重防護 ケタ違いの対策、規制
       (2)暴走しても心配ない 原子炉の安全実験進む
       (3)温排水の利用 漁業振興に役立てる 海の生活環境にも害ない
       (4)安全設計の原子炉 集中化しても問題ない

          ⇒ どうして、そこまで言い切れるのか。希望的観測ではないのか。

p.39 ・『福島民報』の「エネルギーと新電源開発」(1978年、2月の連載特集)より

       (1)石油は確実に枯渇 「油断!(堺屋太一氏の小説)」は空想ではない
       (2)過疎一転裕福な町 豪華の施設が林立
       (3)計り知れない恩恵 就労の場を提供

          ⇒ 石油危機と原発の経済的恩恵を強調しているが、結果的は徒になった。

  ・かくて、福島県は、原発の「安全神話」が日本で最も信じられた地域となったのである。さらに、原
   発に関しては、東北電力(福島県内の電力を提供する会社)と、東京電力(原発を管理稼働する会社)
   の二つのスポンサーがあった点も見逃せない事実であろう。

p.40 ・当初、福島第一原発は、その立地の地名である「大熊原発」と呼ばれていた。
  ・福島県以外で立地県名で呼ばれている原発は「島根原発」だけであることから、当時県全体の繁栄を
   祈念していたことは間違いない。これは歴史の皮肉になるが、もし「大熊原発」のままであったら、
   「フクシマ」の名前が世界的にはならなかったであろう。

   一九七四年、朝日新聞に出稿開始

p.41 ・以前は、ある種の広告が新聞やテレビに掲載できなかった。たとえば、貸金業、賭博関係業、など。
    90年代になって解禁されたが、隔世の感がある。原発広告も、しばらくは全国紙には掲載されなか
    った。自主規制があったのだ。
  ・朝日新聞がその先鞭をつけ、讀賣新聞、毎日新聞が後を追った。その背景には、オイルショックの影
   響で、広告が激減したという事情があった。元々、讀賣新聞の元社主・正力松太郎が原発を日本に導
   入したのであるから、讀賣新聞としては遅きに失したと言えるかもしれない。
  ・なお、朝日新聞に載った「70年代──新エネルギー世紀のはじまり」(74年8月6日)は、原子力文化
   振興財団(現:日本原子力文化財団)がその広告主である。

    ⇒ 8月6日というところに、少し驚く。およそ30年前に、広島に原爆が落とされた日である。もしか  
     すると、あえてこの日を選んだのかもしれない。なお、本書にはこの日付への言及がない。

p.43 ・その内容は、原発のイロハを解説するものであった(たとえば、第1回目のタイトルは、「放射能
    は、環境にどんな影響を与えるか」である)。
  ・この頃の執筆陣はほとんどが大学教授たちで、学問上の見地から原発の構造や安全性を語っている。
   しかしながら、原発事故の可能性は100万年に1回とか、放射性廃棄物の問題は直に解決されるなど、
   今から考えると首を傾げざるを得ない内容のものが多い。

    ⇒ いわゆる「御用学者」の楽天性を見るにつけ、(いやしくも「学者」を名告っているのにも拘ら
     ず)「ものを考えない人」の特徴が露わになっているとしか思えない。

  参考映画:『東京原発』、監督:山川元:グランプリ=オメガ・ピクチャーズ=日活=衛星劇場、2002年。

    ⇒ この映画に登場する榎本教授(綾田俊樹)は、坦々と原発の恐ろしい実態を語ってるが、これな
     どは、例外に属するものであろう。

p.44 ・原発は「トイレなきマンション」状態で40年以上が経過している。最終処分場は、その候補地すら
    まだ決まっていない。
  ・引用:「(朝日新聞掲載の大きな意味合いを受けて)つまり、「広告審査が厳しい朝日が大丈夫なら、
       ウチも」という空気が新聞業界で醸成されたのだ」。

   電通の圧力でテレビ局を退社に追い込まれた田原総一朗氏(七六年)

  ・引用:「このように七〇年代は主に福井と福島で原発が稼働し、それに伴って原発広告の出稿も始ま
       っていたのだが、その頃からすでにメディアに対する圧力も始まっていた」。
  ・例としては、田原総一朗が書いた『原子力戦争』(1976年)が挙げられる。

  参考映画:『原子力戦争 LOST LOVE』、監督:黒木和雄、ATG=文化企画プロ、1978年。

p.45 ・同書については、『放送研究と調査』(NHK放送文化研究所、2008年10月号)の中に田原氏自身
    によって当時を振り返ったインタビュー記事が掲載されている。
  ・テレビ東京(田原氏が勤めていたTV会社)を取るか、雑誌『展望』の連載を取るかの二者択一を迫
   られた由。広告代理店のTV局への圧力(スポンサーを降りる)があったからである。結局、会社を
   やめることになった。

p.46 ・スポンサーの圧力で、雑誌の連載を中止しない限り会社にいられないなどという事態は、今日では
    大問題に発展しかねない案件である。
  ・田原氏が名前を伏せている広告代理店は電通であるが、相当な危機感があったのだろう。もちろん、
   電通としては、当然の処置であったのかもしれない。
  ・引用:「当時、テレビ業界のスポンサー窓口はほぼ完全に電通の独占状態だった」。

p.46-47 ・博報堂がTV業界に参入してくるのは、80年代後半に入ってからである。

p.47 ・当時のテレビ業界は、電通の威光に逆らうことはできなかったのである。とくに、田原氏の所属し
    ていたテレビ東京(東京12チャンネル)は最後発のキー局だったために(つまり、経営母体が弱か
    った)、余計にその傾向が強かったと言えるだろう。

   続々稼働する原発

  ・その後、各電力会社も「原発広告」を打つに至るが、その規模は東電や関電よりもはるかに小規模で
   あった。原発そのものの立地(島根・玄海・浜岡2基・伊方)が、福井や福島よりも少なかったから
   である。

   最初の警告、スリーマイル島事故と新聞出稿(七九年)

  ・引用:「一九七九年三月二八日にアメリカのスリーマイル島原発で発生した事故は、原発推進に邁進  
       してきた日本の原発政策に冷や水を浴びせた」。
  ・全国紙やテレビはその事故の深刻さを報道したが、福井や福島では小さくしか扱わず、むしろ原発広
   告の出稿数を大幅に増やしている。まるで。両県民が騒ぎ出すのを懼れたかのようである。

p.52 ・当時の福井新聞は、編集局と営業局が完全に分離され、原発の安全性を疑う記事も掲載されている
    ので、ある程度原発推進を批判する自由度はあったと考えられる。

  参考映画:『クライマーズ・ハイ』、監督:原田眞人、「クライマーズ・ハイ」フィルム・パートナーズ
       〔ビーワイルド=ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント=トゥモロゥー〕、2008年。

      ⇒ 両者の完全分離は、まさにこの映画のサイドストーリーとなっている。

  ・もっとも、福島民報はそれでも原発推進の姿勢は崩さなかったのである。福島民友も似たようなもの
   であった。

p.52-53 ・福島第一原発6号機が稼働し始めた頃(1979年12月)の記事の内容。

      (1)原発はすでに全電力の一割を担う重要な電源となっている
      (2)安全確保には万全を期している
      (3)電源三法交付金で町は大変豊かになった
      (4)今後も原発がある限りこの豊かさは続いていく

        ⇒ まさに「原発信仰」ともいえるような内容である。

  ・もちろん、その背景には、スリーマイル島原発事故の不安払拭があったことは否めない。
  ・福島第一原発の二基は双葉町にあったが、当初の交付金支給が終了すると、とたんに深刻な財政難に
   陥った(上記、葉上太郎の論文)。その打開策は、7号機・8号機の増設である。つまり、電源三法
   交付金は一時的に財政を豊かにするが、それが切れるとまるで薬物依存のようにそれなしではいられ
   ない体質に陥ってしまうのである。まさに泥沼に足を取られるかのようである。

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 今日はもう遅いので、この辺りで打ち切りましょう。ちょっと疲れました。次回は、「第2章 原発プロ
パガンダの発展期(1980-89)」に言及する予定です。

                                                
 2019年11月6日(水)

 現在、8時55分です。5分後に会議があります。午後にも会議がありますが、今日の義務はこの二つだけで
すので、他の業務に勤しみたいと思います。なお、昨日は代休日でしたので、大学には来ませんでした。
 現在、10時55分です。午前中の義務は終了しました。13時10分から会議があるので、それまではフリー・
ハンドです。さて、昼食以外に何をするべきでしょうか。
 現在、23時40分です。最低限の仕事は完了しました。そろそろ帰ります。明日は月曜日の授業日です。そ
の他、雑務が1件あります。

                                              
 2019年11月4日(月)

 現在、9時45分です。今日は文化の日の振り替え休日ですが、さすがに3日も連続で休めないので、出勤し
ています。いろいろやらなければならない業務があるので、仕方ないです。
 現在、21時20分です。やる気が出なかったので、映画を観たり、ブログを書いたりしていました。明日は、
高知東高校看護専攻科へ出向の日ですが、同時に本務としては代休日でもあり、当初はそのまま帰宅しよう
と考えていました。ところが、今日サボってしまったので、どうやら休日出勤になりそうです。

                                                  
 2019年11月1日(金)

 月が替わりました。やっと、一年の中で一番好きな季節がやってきました。多忙は相変わらずですが、過
ごしやすいだけましです。
 現在、10時です。30分後に、「(共)倫理を考える」を開講します。
 現在、14時55分です。5限目の授業の準備も完了し、少しホッとしたところです。5限目が始まるまで1
時間半ほど時間が空きますので、何をしようかと少し考えています。
 現在、22時です。今週一週間の業務は終了しました。積み残しがかなりあるので、3連休のうちの1日ぐ
らいは出勤しなけれならないでしょうね。今日はそろそろ帰ります。

                                                
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