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驢鳴犬吠1912
無印良品映画の頁(2)
日日是労働セレクト161
 以下に、「日日是労働」のダイジェスト版・第161弾を掲げます。直ぐ下の記事がこの「日日是労働セレク
ト161」の中では最も新しい日付のものです。つまり、読み進めるほど、古い記事になります。ただし、いち
いち明示しませんが、後日に行った加筆訂正を含んだ日があります。日誌ですから、少なくとも後日に加筆
することはご法度であるはずですが、「某月某日」ということもあり、記事内容の充実を優先させました。
ご了承ください。また、頑張って「辛口」の批評を展開しようと務めておりますので、本文に何かと読者の
お気に召さない表現等が散見されるやもしれませんが、特定の個人、団体等を誹謗中傷する目的は一切あり
ませんので、どうぞご理解ください。なお、ご感想は、muto@kochi-u.ac.jp までお寄せ下さい。


 某月某日

 DVDで邦画の『雪割草』(監督:田坂具隆、大映東京、1951年)を観た。久しぶりにアジア・太平洋戦争が
背景を彩る映画である。どの映画だったかは忘れたが、男女の会話の中で、「お互いに、敗戦直後のことは  
不問にしましょう」といったニュアンスの言葉が交わされる場面があったことを記憶している。生きていく
ためには、平時では考えられない行為に手を染めることもあるだろう。言い換えれば、敗戦直後、男も女も、
きれいごとでは生きていけない時代があった。もちろん、小生には想像でしか及べない世界であるが、まっ
たく分らないでもない。したがって、この映画の登場人物の来し方行く末には、ついつい応援したくなるも
のがある。幼い子どもが難しい人間関係に架橋する役割を果たしているが、文字通り「子は鎹」を地で行っ
た作品となっている。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛容いただきたい。

   〔解説〕

  製作は『消防決死隊』の須田鐘太、脚本は『妻も恋す』の山崎謙太がジアーニ・フラーの原作より
 書いたもので、『どぶろくの辰(1949年)』以来の田坂具隆監督の作品である。主な出演者は、四人
 切りという異例のキャストで、『絢爛たる殺人』の宇佐美諄、『消防決死隊』の三條美紀、『紅蝙蝠
 (1950年)』の水戸光子、子役の伊庭輝夫など。

   〔あらすじ〕

  戸田勝彦〔旭飛行機株式会社の技師〕(宇佐美諄)の妻冴子(三條美紀)は、出張中の夫が今日帰
 って来る予定なので、部屋を飾り、ご馳走を作って待っていた。表のベルが鳴ったので急いで玄関に
 出て見ると、夫の姿はなく、五、六歳位の男の子が一人立っていた。そして手紙を差し出した。手紙
 は真島順子(水戸光子)という女性からのもので、彼女と勝彦との間に出来た子どもを、勝彦にも知
 らせず今日まで育てて来たが、子どもをかかえて病弱となりこのままでは死ぬより以外ないので、子
 どもを勝彦のもとへ送ると書いてあった。冴子は非常に驚いたが、一人で取り残されている子どもは
 家へ入れてやるより仕方なかった。しかも夫からは都合で出張が一週間のびると電報があった。その
 一週間冴子はその正彦と名乗る男の子(伊庭輝夫)と一緒に暮らさなければならなかったが、子ども
 の可愛さは次第に冴子のこころを解きほぐして行った。夫と自分の間に子どもさえ出来れば幸福に欠
 けるところはないといって用意した子ども部屋や玩具や衣類も正彦に使わせてやった。しかし勝彦が
 帰宅したとき、冴子は夫の顔を見るとやはりその罪は赦せないような気がした。「空襲の混乱の最中、
 お互いに助け合った男と女とのこころにもない過失であった」という夫の説明を聞いても、冴子のこ
 ころはなかなかにとけなかった。しかし、幼い正彦が、二人の不和を見てこころを痛め、一人家を抜
 け出したと知ったとき、冴子は初めて自分の頑なさを悟り、勝彦とともに正彦を探しに駆け出すのだ
 った。

 他に、ジョー・オハラ(冴子のハンドバックを奪おうとする男)、久松玉城(店員)、中野暁子(同)、  
須田喜久代(同)、毛利敏夫(写真師)、千代京二(電報配達人)、黒須光彦(少年)などが出演している。
 ネット記事にこの映画に関する感想があったので、それを以下に引用しよう。少し改変したが、ご寛恕を
乞う。

  * 問題があれば、直ちに削除しますので、その際は、muto@kochi-u.ac.jp にメールをください。


 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

   〔TakashiNishimuraの感想・評価〕 2017/01/19 05:17  ☆ 4.5

  “インド映画祭で「羅生門」とともに、日本映画の傑作として賞賛され、多くの模倣作を生むなど
 東南アジア映画に大きな影響を与えた”(DVDの解説文より)らしい、昭和26年の田坂具隆監督作。
 結婚7年目で絵に描いたような幸福を甘受する妻(三條美紀)は、2週間ぶりに出張から帰ってくる
 夫(宇佐美諄=宇佐美淳)を待っていた。だが、玄関のベルを聞いて開けたドアの向こうに立ってい
 たのは、バスケットを持った幼い男の子。携えていた手紙によれば、夫の隠し子だというのだが……。
  DVDの解説文は大袈裟でも何でもなかった。全インド人がむせび泣いたに違いない感動作。“ホーム
 ドラマの傑作”との評価もあるようだが、まさにそのとおり。心にわだかまりを抱えつつも幼子への
 愛情を深めてゆく妻。夫の心に秘められた東京大空襲(たぶん)の記憶。子役も含めわずか4人しか
 いない登場人物の心のひだが丁寧に描かれる。三條美紀といえば東宝版『透明人間』、宇佐美詢とい
 えば『ミラーマン』なワケだが、そうした特撮ファン的親和性とは関係なく、落涙必至である。
  そしてまた、東京郊外という設定で、ドラマの殆どの舞台となる一軒家のセットが良い。ドア・ブ
 ザーが鳴ると同時に室内のランプが点滅し、壁の板を引き倒すと中から棚が現れ板はそのまま机にな
 り、冷蔵庫こそ未だ無いが台所にはガスコンロ。終戦から6年後という時代を考えれば、真にモダン
 でリッチで最先端。“幸福の絶頂にいる妻” がセットからも見て取れる。そして、そんな “幸せの
 城”に凶事を背負ってやってくる小さな闖入者(彼がまた可愛いのだ)。薔薇色だったはずのお城に
 ブルーな空気が流れ出す。モノクロ作品であるが故により一層、家具調度を染める妻の心の色が鮮や
 かに浮かび上がる。そんなセットである。
  回想として登場する東京大空襲(たぶん)のシーンも白眉。登場するのはわずかに2人、破壊され
 てゆく町も小ぶりのセットが数ハイのみ。にもかかわらず、爆撃の迫力と緊張と恐怖がビシビシ伝わ
 ってくる。戦争を実際に体験したスタッフだからこそ可能だった音設計なのだろうと思う。また、こ
 うした戦時中の東京のセットが、上述の“幸せの城”と好対照をなしている点も見逃せない。ネタバ
 レになるので詳述は避けるが、真の幸福とは何か?を両セットが無言のまま問いかけているような気
 がする。
  とまあ、お気に入りポイントは色々あるが、最後にもう一つ、お気に入りのシーンをご紹介。
  件の家のとある部屋の天井の一角に湯気が立ち上っている。ザバーっという水音、はしゃぐ坊やと
 三條美紀の声が聞こえ、2人の入浴シーンであることがわかる。だが、カメラはひたすら延々と天井
 を捉えたまま。いくらなんでも長すぎるんじゃないか、流石にモロ見せは出来ないだろうがアングル
 をヌスめば他に撮りようもあるだろうに、とイライラし始める。と、その矢先、三條美紀が叫ぶ。
 「ダメよ、ダメ、ダメ。オッパイなんて!」
  思いっきりエロかった。

 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


 小生の感想とはかなり異なるが、大分参考になる記事であった。小生の感覚からすれば、どの登場人物も  
タテマエ重視に見えたが、この時代を配慮すれば、違和感は薄れる。つまり、時代は大きく変わったのだろ
う。インド人が観ると、この手の映画は涙腺を緩くするのだろう。1974年、田坂具隆の訃報に際し、インド
の映画人は『雪割草』の思い出のために黙祷を捧げたと言われるとの由(DVDのジャケットより)。


 某月某日

 DVDで外国映画の『秋菊の物語(秋菊打宮司、1992)』(監督:張藝謀〔チャン・イーモー〕、中国=香港  
合作、1995年)を観た。中国の近現代史を研究されている方からお借りしたDVDでの鑑賞である。最近観た、  
『紅いコーリャン(紅高粱)』(監督:チャン・イーモウ〔張藝謀〕、中国、1987年)〔「日日是労働セレ
クト158」、参照〕に続いて、同監督・同主演の傑作である。前作とは異なり、現代が舞台なので、より
リアリティを感じた。映画的な手法においては、「刈込」(鑑賞者の想像力に訴える部分を増やし、描きす
ぎないようにする意匠のこと……小生独自の用語)が上手だと思った。少しつながりが分かりにくい箇所も
あったが、むしろコンパクトに描いているので、くどいシーンを重ねる手法よりはずっとよいと思った。監
督の技倆が優れていることの証左であろう。
 物語を確認しよう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部改変  
したが、ご海容いただきたい。

   〔解説〕

  中国北部、陜西センセイ省の農村に住む妊婦の萬秋菊(鞏俐〔コン・リー〕)が、夫の慶來〔チン
 ライ〕(リウ・ペイチー)に怪我を負わせた村長の王善堂〔ワン・シャンタン〕(レイ・コーション)
 を訴えるため奔走する姿を描くヒューマン・コメディ。監督は『紅夢』の張藝謀、エグゼクティヴ・
 プロデューサーは馬逢国。一九九一年に発表された、当時中国で交付されたばかりの行政訴訟法を題
 材にした陳源斌の小説『萬家訴訟』をもとに、『菊豆』の劉恆が脚本を執筆。スーパー16ミリ(35ミ
 リブローアップで上映)、マルチ・カメラ方式、隠し取りの撮影はドキュメンタリー出身の池小寧、
 于小群、廬宏義の共同。音楽は趙季平が担当。主演は『テラコッタ・ウォリア/秦俑』の鞏俐。共演
 の戈治均、劉佩王奇、雷恪生以外は全員素人の近隣の村の人々が出演している。九二年ヴェネチア国
 際映画祭金獅子賞、主演女優賞受賞。キネマ旬報ベストテン第二位。

   〔あらすじ〕

  秋菊(コン・リー)の夫、慶來(リュウ・ペイチー)が、ささいなトラブルから村長(レイ・コー
 ション)に股間を蹴られ怪我をした。反省しない村長の態度に納得できない秋菊は、身重の体で、義
 妹・妹子(ヤン・リュウチュン)と一緒に郡の役場へ行き、季巡査(カー・チーチュン)に事情を話
 す。季は双方反省の上、村長が二〇〇元払うという和解案を決めたが、お金を受け取りに行った秋菊
 に対する村長の高飛車な態度から、秋菊は県の役所に行くことにした。しかし審理の結果は全く変わ
 らず、今度は市の役所へ。安宿の主人(リン・ツ)の紹介で市の公安局長(ツォイ・ルオウェン)に
 面会できた秋菊は上機嫌で帰って来た。数日後、村長のもとに裁決が届くが、ただ村長の支払いが五
 〇元増えただけである。秋菊は再び市の公安局長を訪ね、不満を訴えると、局長は裁定に不服があれ
 ば裁判にできると教え、弁護士(ワン・チェンフォ)を紹介してくれた。裁判は、事情通の宿の主人
 によると、公布されて間もない行政訴訟法に基づくもので、民間人に役人を訴える道を開くものであ
 り、それをアピールすることから、秋菊が絶対有利だと言う。しかし結果は秋菊の敗訴。秋菊は局長
 のすすめで上訴し、数日後村を訪れた中級裁判所の調査員は、肋骨骨折なら軽度傷害罪が成立すると
 アドヴァイスし、慶來のレントゲン撮影を勧めた。大晦日の夜、秋菊の陣痛が始まり、男手がなく病
 院に運べない。しかし村長が男たちを無理矢理動員して、夜通しかけて病院まで運ばせた。秋菊は無
 事男の子を出産し、村長に感謝する。しかし、二人のこれまでの因縁も解消かと思われた時、レント
 ゲンの結果が決め手となって村長の軽度傷害罪が成立し、公安局は村長を逮捕するのだった。秋菊が
 茫然自失の表情を浮かべたところで幕が閉じる。

 他に、イエ・チュン(医者)、チュウ・ワンチン(慶來の父)、ヤン・ホエイチン(村長の妻)など
が出演している。
 今から30年ほど前の物語なので、中国にも変化があっただろうが、おおむね今もこんな感じなのだろうか。 
その辺りが分からないので誤解かもしれないが、やはり日本人とは少し違う感覚で行動しているように見え
る。もっとも、秋菊のようなしっかりした女性には好感が持てるし、周囲の人々の過去の習慣に従う態度も
理解できないわけではない。物語の筋は単純であるが、どこか深い味わいがあった。原作とは異なり、主人
公の秋菊が身重という設定であるが、その効果は十分に現われていたと思う。「行政訴訟法」の宣伝映画で
あると同時に、人治から法治への切り替わりに対する疑問(秋菊が望んでいた結末ではなかった)も描かれ
ており、その点で複眼的な視点が生む面白さが醸し出されていると思う。なお、家族主義的なところが、ヴ
ェネチア(イタリア)でも受けた理由だろう。


 某月某日

 連休の間に5本の邦画を観たので、以下で報告しよう。
 1本目は、『万引き家族』(監督:是枝裕和、『万引き家族』製作委員会〔フジテレビジョン=ギャガ=
Aol Pro.〕、2018年)である。是枝監督の作品は、当該作品を含めて13本鑑賞している。あまり共感できな
い作品もあるが、おおむね注目に値する作品群である。初期の頃の難解な作風が影をひそめ、当該作品など
はむしろ通俗的ですらある。似ている作品としては、『海よりもまだ深く』だが、系列としては『歩いても
歩いても』につながっている。貧困をテーマとしている点では、『誰も知らない』のバリエーションと言っ
てもよいかもしれない。いずれにしても、監督としてヴェテランの域に達したのではないだろうか。

  『幻の光』、監督:是枝裕和、テレビマンユニオン、1995年。〔ブログなし〕
  『ワンダフルライフ』、監督:是枝裕和、テレビマンユニオン=エンジンフイルム=ワンダフルライフ
   製作委員会、1998年。〔ブログなし〕
  『DISTANCE』、監督:是枝裕和、『DISTANCE』製作委員会、2001年。〔ブログなし〕
  『誰も知らない』、監督:是枝裕和、『誰も知らない』製作委員会、2004年。〔ブログなし〕
  『花よりもなほ』、監督:是枝裕和、「花よりもなほ」フィルムパートナーズ〔松竹=エンジンフィルム=
   テレビマンユニオン=バンダイビジュアル=衛生劇場=ジェイ・ストーム=FM東京〕、2005年。
   〔「日日是労働セレクト70」、参照〕
  『歩いても 歩いても』、監督:是枝裕和、「歩いても 歩いても」製作委員会〔エンジンフィルム=
   バンダイビジュアル=テレビマンユニオン=衛星劇場=シネカノン〕、2008年。
   〔「日日是労働セレクト59」、参照〕
  『空気人形』、監督:是枝裕和、「空気人形」製作委員会〔エンジンフイルム=バンダイビジュアル=
   テレビマンユニオン=衛生劇場=アスミック・エース エンタテインメント〕、2009年。   
   〔「日日是労働セレクト68」、参照〕
  『奇跡』、監督:是枝裕和、映画「奇跡」製作委員会〔ジェイアール東日本企画=バンダイビジュアル=
   ギャガ=白組=衛星劇場=毎日放送=RKB毎日放送=Yahoo! JAPAN=ジェイアール西日本コミュニケー
   ションズ=ディーライツ=西日本新聞社=エフエム福岡=中国放送=熊本放送=南日本放送=J-WAVE=
   ジェイアール九州エージェンシー〕、2011年。〔「日日是労働セレクト96」、参照〕
  『そして父になる』、監督:是枝裕和、「そして父になる」製作委員会〔フジテレビジョン=
   アミューズ=ギャガ〕、2013年。〔「日日是労働セレクト108」、参照〕
  『海街diary』、監督:是枝裕和、「海街diary」製作委員会〔フジテレビジョン=小学館=東宝=
   ギャガ〕、2015年。〔「日日是労働セレクト124」、参照〕
  『海よりもまだ深く』、監督:是枝裕和、フジテレビジョン=バンダイビジュアル=AOI Pro.=ギャガ、
   2016年。〔「日日是労働セレクト154」、参照〕
  『三度目の殺人』、監督:是枝裕和、「三度目の殺人」製作委員会〔フジテレビジョン=アミューズ=
   ギャガ〕、2017年。〔「日日是労働セレクト152」、参照〕
  『万引き家族』、監督:是枝裕和、『万引き家族』製作委員会〔フジテレビジョン=ギャガ=Aol Pro.〕、
   2018年。〔「日日是労働セレクト161」、掲載予定〕

 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛恕を乞う。

   〔解説〕

  第71回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた、是枝裕和監督による人間ドラマ。祖母の
 年金を頼りに、足りないものを万引きで賄っている一家が、ひとりの少女を迎え入れたのを機にバラ
 バラになっていくさまがつづられる。一家の主をリリー・フランキー、その妻を安藤サクラが演じる
 など、個性派たちの熱演が物語をより一層味わい深いものにしている。

   〔あらすじ〕

  再開発が進む東京の下町のなか、ポツンと残された古い住宅街に暮らす一家。日雇い労働者の父・柴田
 治(リリー・フランキー)と息子の祥太(城桧吏)は、生活のために“親子”ならではの連係プレーで万
 引きに励んでいた。その帰り、暗所で凍えている幼い女の子を見つける。思わず家に連れて帰ってきた治
 に、妻・信代(安藤サクラ)は腹を立てるが、ゆり(佐々木みゆ)の体が傷だらけなことから境遇を察し、
 面倒を見ることにする。祖母・初枝(樹木希林)の年金を頼りに暮らす一家は、「JK見学店」でバイト
 をしている信代の妹・亜紀(松岡茉優)、新しい家族のゆりも加わり、貧しいながらも幸せに暮らしてい
 たが……。

 他に、池松壮亮(4番さん=亜紀〔源氏名はさやか〕の常連客)、緒形直人(柴田譲=初枝の縁者)、森
口瑤子(柴田葉子=譲の妻)、山田裕貴(北条保)、片山萌美(北条希=保の妻)、柄本明(川戸頼次=駄
菓子屋「やまとや」の主人)、高良健吾(前園巧=少年課の刑事)、池脇千鶴(宮部希衣=同)などが出演
している。
 意味はともかくとして(興味のある人は自分で調べてほしい)、「死に水保険」、「ドテゴロ」、「憧れ
の正社員」などの言葉が印象に残った。カンヌで賞を取ったので、映画館で観ようと思っていた作品である
が、結局DVDでの鑑賞となった。小説(是枝自身の書き下ろし)も購入した(未読)のだが、小生の評価と
しては、「上の下」か「中の上」ぐらいか。
 2本目は、『蚤とり侍』(監督:鶴橋康夫「のみとり侍」製作委員会〔東宝=毎日放送=ABCテレビ=テレ
ビ大阪=関西テレビ放送=読売テレビ放送=電通=WOWOW=東急エージェンシー=時代劇専門チャンネル=朝
日新聞社=毎日新聞社=読売新聞社=ROBOT=光文社=ひかりTV=GYAO〕、2018年)である。最近、この手の
時代劇コメディがなかなか面白いが、当該作品も期待通りであった。つまり、可もなく不可もなくといった
ところか。
 物語を確認しておこう。以下、上と同様である。

   〔解説〕

  女性をもてなす裏稼業“猫の蚤取り”をするはめになった男の悲喜こもごもを描く、阿部寛主演の
 ユニークな時代ドラマ。お上の逆鱗に触れて左遷させられた男が、猫の蚤取りという仕事に従事する
 なかで、そこで出会った人々との触れ合いを通して、新たな生きがいを見出していく様がつづられる。
 監督は『後妻業の女』など社会派ドラマを得意とする鶴橋康夫。

   〔あらすじ〕

  越後長岡藩のエリート藩士・小林寛之進(阿部寛)は藩主・牧野備前守忠精〔ただきよ〕(松重豊)
 主催の和歌の会に出席するが、そこで運悪く忠精の機嫌を損ねてしまい、江戸の裏稼業・猫ののみと
 りをするよう命じられる。途方に暮れる寛之進は、長屋で暮らすのみとりの親分・甚兵衛(風間杜夫)
 とその妻・お鈴(大竹しのぶ)の元で働くことになる。猫ののみとりとは、猫ののみを取る職業だが、
 実態は床で女性に愛を届ける裏稼業だった。寛之進は住む場所も失ったが、子どもたちに無償で読み
 書きを教える佐伯友之介(斎藤工)や長屋の人々の助けを借り、“のみとり”としての新しい生活を
 始める。ほどなくして寛之進は、亡き妻・千鶴にそっくりなおみね(寺島しのぶ)と運命的な出会い
 を果たす。おみねが初めての“のみとり相手”となるが、開始早々、「下手くそ!」と罵られてしま
 う。落ち込む寛之進の前に、妻・おちえ(前田敦子)に浮気を封じられた恐妻家・近江屋清兵衛(豊
 川悦司)が現れる。欲求に忠実な清兵衛に、寛之進は女の喜ばせ方を教えてほしいと頼み込む。その
 甲斐あり、寛之進の“のみとり”技術はめきめきと上達し、一人前になっていく。しかし、老中・田
 沼意次(桂文枝)が失脚すると、急遽“のみとり”禁止令が敷かれる。寛之進たちは一転、犯罪者と
 して窮地に立たされてしまう。

 他に、伊武雅刀(神楽坂の宗庵=仙台藩士)、六平直政(結城又太郎=長岡藩留守居役)などが出演して
いる。
 3本目は、『本能寺ホテル』(監督:鈴木雅之、「本能寺ホテル」製作委員会〔フジテレビジョン=東宝=
ホリプロ〕、2017年)である。「異次元もの」の力作であるが、タイム・スリップをモチーフにした作品は
見飽きているので、さほどの感慨も湧かなかった。もっとも、つまらなかったというわけではない。
 物語を確認しておこう。この作品も、上と同様である。

   〔解説〕

  『プリンセス トヨトミ』のキャスト&スタッフが京都を舞台に描く歴史ミステリー。不思議なエレ
 ベーターに乗って、戦国時代に迷い込んだヒロインが、“本能寺の変”前日の織田信長と知り合い、
 歴史の謎に迫っていく姿がつづられる。綾瀬はるかが奇想天外な出来事に遭遇するヒロインを、堤真
 一が織田信長を演じる。

   〔あらすじ〕

  何の疑いもなく流れに任せながら日々を過ごしてきた倉本繭子(綾瀬はるか)。勤めていた会社が倒
 産し、あてのない生活を送っていたところ、付き合って2年の彼氏・吉岡恭一(平山浩行)からプロポ
 ーズをされる。周囲からも薦められ、流されるままに婚約した繭子は、恭一の両親の金婚式の祝賀パ
 ーティに出席するため京都を訪れる。しかし、予約していたはずのホテルは繭子の手違いで泊まるこ
 とが出来ず、途方に暮れた繭子がたどり着いたのは、路地裏にひっそりと佇む“本能寺ホテル”だっ
 た。「ようこそ、本能寺ホテルへ」と出迎えた支配人(風間杜夫)に導かれるように、繭子は不思議な
 世界へと迷い込む……。時は1582年。武将と家臣団たちが逗留のため京都・本能寺に滞在している。
 冷酷非道なお館様を前に、戦々恐々とした日々を過ごす家臣たち。そんな時、風変りな女が一人、寺
 に迷い込んでくる。噛み合わない会話を繰り広げるその女の正体は“本能寺ホテル”にチェックイン
 したばかりの繭子であった。そして、突如彼女の前に現れたのは天下統一を目前とした名将・織田信
 長(堤真一)。繭子は自身も訳のわからぬまま“本能寺ホテル”と1582年の本能寺を行き来しながら、
 信長と信長に仕える小姓・森蘭丸(濱田岳)との交流を深める中で、次第に信長の人間性に惹かれてい
 く。やがて繭子は、1582年の迷い込んだその日が本能寺の変が起きる前日である事に気付く……。

 他に、高嶋政宏(明智光秀)、近藤正臣(吉岡征次郎=恭一の父親)、田口浩正(大塚孫三=信長の家臣)、
佐戸井けん太(島井宗室=茶師)、平岩紙(加奈=恭一の高校時代の同級生)、迫田孝也(町田=同)、永
野宗典(豊臣秀吉)、宇梶剛士(繭子が予約を間違えるホテルの支配人)、飯尾和樹(職業安定所職員)、
矢嶋智人(出張マッサージ師)、加藤諒(チラシを配る男)、中井貴一(ナレーション)などが出演してい
る。なお、配役に関しては、<ウィキペディア>を参照した。
 劇中、「振々毬杖(ぶりぶりぎっちょう:玉ぶりぶりとも。杖には色糸をまとう。平安時代に童子の遊び
として始まり、後に庶民の間に広まった。その後は形骸化し、江戸時代頃まで正月儀式として残った=ウィ
キペディア)」が出て来るが、「蹴鞠」よりも男性的な遊びに見えた。
 4本目は、『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』(監督:行定勲、「つやのよる」製作委員会
〔東映=木下不動産=ハピネット=東映ビデオ=ギャンビット=イノベーションデザイン=東放学園=キン
グレコード=ユニバーサル ミュージック=モード・フィルム=ドワンゴ=グラブ=KIT〕、2013年)である。
 いかにも、行定監督らしい俗に徹した作品で、それなりの味わいがあった。彼の作品は以下のように14本
鑑賞しているが、ちょっと捻りの利いた苦みが売りで、O・ヘンリーの短篇のような後味である。

  『閉じる日』、監督:行定勲、シネロケット=日本トラステック、2000年。
   〔「日日是労働セレクト31」、参照〕
  『ひまわり』、監督:行定勲、ケイエスエス、2000年。〔「日日是労働セレクト66」、参照〕
  『GO』、監督:行定勲、「GO」製作委員会、2001年。〔ブログなし〕
  『贅沢な骨』、監督:行定勲、mouchette、2001年。〔「日日是労働セレクト49」、参照〕
  『ロックンロールミシン』、監督:行定勲、SPACE SHOWER WORKS=ギャガ・コミュニケーションズ=
   東映ビデオ、2002年。〔「日日是労働セレクト20」、参照〕
  『きょうのできごと/a day on the planet』、監督:行定勲、レントラックジャパン=讀賣テレビ放送=
   葵プロモーション=電通=シィー・スタイル=コムストック、2003年。
   〔「日日是労働セレクト14」、参照〕
  『世界の中心で、愛をさけぶ』、監督:行定勲、東宝=TBS=博報堂DYメディアパートナーズ=小学館=
   S・D・P=MBS、2004年。〔「日日是労働セレクト18」、参照〕
  『北の零年』、監督:行定勲、「北の零年」製作委員会、2005年。〔「日日是労働セレクト60」、参照〕
  『ユビサキから世界を』、監督:行定勲、フォーライフミュージックエンタテインメント=ランブル
   フィッシュ=ケーブルテレビ山形、2006年。〔「日日是労働セレクト50」、参照〕
  『クローズド・ノート(Closed Note)』、監督:行定勲、「クローズド・ノート」製作委員会〔東宝=
   博報堂DYメディアパートナーズ=S・D・P=ソニー・ミュージックエンタテインメント=角川書店〕、
   2007年。〔「日日是労働セレクト100」、参照〕
  『パレード』、監督:行定勲、「パレード」製作委員会〔WOWOW=ショウゲート=キングレコード=
   ハピネット〕、2010年。〔「日日是労働セレクト82」、参照〕
  『今度は愛妻家』、監督:行定勲、「今度は愛妻家」製作委員会〔東映=木下工務店=テレビ東京=
   アミューズソフトエンタテインメント=電通=東映ビデオ=パルコ=読売新聞=ウエスト=テレビ
   大阪〕、2010年。〔「日日是労働セレクト111」、参照〕
  『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』、監督:行定勲、「つやのよる」製作委員会〔東映=
   木下不動産=ハピネット=東映ビデオ=ギャンビット=イノベーションデザイン=東放学園=キング
   レコード=ユニバーサル ミュージック=モード・フィルム=ドワンゴ=グラブ=KIT〕、2013年。
   〔当該ブログ、参照〕
  『真夜中の五分前』、監督:行定勲、“Five Minutes to Tomorrow” FILM PARTNERS〔アミューズ=
   東映=木下グループ=東映ビデオ=イノベーションデザイン=他〕、2014年。
   〔「日日是労働セレクト132」、参照〕
  
 物語を確認しておこう。この作品も、上と同様である。

   〔解説〕

  直木賞作家・井上荒野の同名小説を、阿部寛を主演に迎えて、行定勲が映画化した恋愛群像ドラマ。
 阿部扮する主人公がガンで昏睡状態に陥った妻と過去に関係のあった男たちを訪ね、その男にまつわ
 る女たちとのエピソードが次々と明らかになる。小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュンら多数の男女が
 登場し、壮絶な愛憎劇が展開する。

   〔あらすじ〕

  艶(大島葉子)という女と大島に駆け落ちして結婚した松生春二(阿部寛)は、奔放な妻の不貞に
 悩まされてきた。そんな艶が病に冒され、昏睡状態に陥る。何度裏切られても献身的に愛してきた松
 生は、彼女を失うことに耐えられない。彼は、過去に艶が関係を持った男たちに、愛の深さを確かめ
 ようと思いつく。東京で一見平穏な生活を営む何組かのカップル&家族に突然もたらされた艶の話。
 松生の元妻・山田早千子(大竹しのぶ)は、娘の麻千子(忽那汐里)から大島へ行くことを提案され
 る。大島の美容院で働き、松生とも面識がある池田百々子(真木よう子)は、艶がストーカーとなっ
 て追いかけた男・茅原優(永山絢斗)の恋人だが、艶に対する松生の愛を見て、自分の恋に対する自
 信が揺らぐ。1年前に自殺した夫〔橋川仁史〕が艶の愛人だった可能性がある橋川サキ子(風吹ジュ
 ン)は、夫の死の理由を探し求めていたが、松生からの連絡を受けて、大島行きを決意する。艶の最
 初の夫である太田(岸谷五朗)の愛人・橋本湊(野波真帆)は、不動産会社に勤務しているが、艶と
 自分のどちらが愛されているのかを確かめようと考える。艶の従兄である石田行彦(羽場裕一)の妻・
 石田環希(小泉今日子)は、小説家である夫の作品の登場人物が、艶をモデルにしているという話を
 耳にし、さらに松生からの電話で夫と艶の関係を疑い始める……。夫の、恋人の、父のそれぞれの様
 子から、艶という未知の女との肉体関係を感づいてしまった女たちは、突然自分たちの人生に割り込
 んできた艶という存在に困惑する。目の前に見えているはずの“大切な人”が知らない顔を見せた時、
 人は愛を確かめ、見つめ直す……。

 他に、荻野目慶子(伝馬愛子=行彦の愛人、環希と壮絶な喧嘩をする)、渡辺いっけい(常盤工務店社長=
湊のもう一人の愛人)、高橋ひとみ(常盤夫人)、奥田瑛二(安藤慎二=女子大生食いの教授、麻千子とも
関係を結ぶ)、水崎綾女(珠美=麻千子の友人)、高畑充希(安藤教授にぞっこんの女子大生)、渋川清彦
(岩瀬)、水橋研二(康太=橋川仁史の息子)、田畑智子(芳泉杏子=看護師、松生を慕っているらしい)、
横山幸汰(杏子の息子=松生と親しい)、白川和子(百々子の勤めている美容院の店長)、小松和重(佐伯=
編集者)、亀田梨紗(里佳=同)、三浦誠記(吉井=警官)、柏原収史(日吉)、藤本泉(萩原ゆかり)、
池谷のぶえ(おばちゃん1)、松本じゅん(同2)、時任亜弓(シャンプーの客)、片岡富枝(多恵)、原
日出子(亜弓)、しのへけい子(美園)、野間口徹(バーテン)、須賀貴匡(ウェブ・デザイナー)などが
出演している。
 小泉今日子と荻野目慶子の取っ組み合いのバトルがあるが、明らかにキョンキョンは楽しんでいる様子で
あった。いわば、ストレス解消の場面である。荻野目の役はもちろん「はまり役」だった。その他、岸谷の
役は気持悪いけれどうまいし、渡辺や羽場の間抜けぶりもなかなかよかった。おそらく、けっこう記憶に残
る映画になるだろうと思う。
 5本目は、『椿山課長の七日間』(監督:河野圭太、「椿山課長の七日間」フィルムパートナーズ〔ビー
ワイルド=テレビ東京=テレビ大阪=松竹=スタイルジャム=ビッグショット=テレビ愛知=TVQ九州放送=
朝日新聞社=AHS=東京都ASA連合会〕、2006年)である。
 いかにも、受けを狙った映画で興醒めなところもあるが、主演が西田敏行ならば仕方がないと思わせると
ころはさすがである。死んだ人が生き返る「蘇りもの」はいくらでもあるが、少し捻りがあって、新鮮味も
なくはなかった。
 物語を確認しておこう。この作品も、上と同様である。

   〔解説〕

  読者から「死ぬことが怖くなくなった!」などの絶賛を受けた、浅田次郎の原作を映画化。西田敏
 行が、伊東美咲の姿に生まれ変わるという、感動あり、笑いありのファンタジー。

   〔あらすじ〕

  突然死した椿山和昭課長(西田敏行)が気付くと、そこはあの世とこの世の間にある中陰役所だっ
 た。担当者のマヤ(和久井映見)から特例として初七日までの3日間だけ現世に帰ることができる制
 度があると聞いた椿山は、早速申し出る。他に特例が認められたのは、子分たちの様子を知りたいヤ
 クザの武田(綿引勝彦)と実の両親に会いたい少年・雄一(伊藤大翔)。椿山が目を覚ますと、絶世
 の美女・和山椿(伊東美咲)になっていた。少女・蓮子(志田未来)として蘇った雄一とともにそれ
 ぞれの家へ行く途中、父の昭三(桂小金治)が公園でパソコンを操っているのを見かける。椿山夫婦
 を気遣い、認知症のふりをしていたらしい。椿山の自宅には、何故か部下の嶋田(沢村一樹)がいる。
 結婚する前から妻・由紀(渡辺典子)と深い仲で、息子・陽介(須賀健太)は実は嶋田の子だったこ
 とが判明する。一方、竹内弘実(成宮寛貴)として蘇った武田は、武田の息子として弟分の市川大介
 (國村隼)の元を訪ねる。子分の一人・卓人(青木崇高)が武田の仇を取ろうとしていること、相手
 は市川だと勘違いしていることを知り、竹内は市川の身辺警護につく。蓮子からの連絡により、蓮子
 の実の両親は市川夫妻だと知った竹内は、三人を引き合わせる。その時、卓人が乱入。市川を撃とう
 とするところを竹内が身をもって守り、消えていく。はじめは陽介が息子だと思っていた市川の妻・
 静子(市毛良枝)も、この様子を見て蓮子が息子だと気付き、抱きしめる。ありがとうと言い、消え
 ていく蓮子。椿は、この3日間のうちに長年自分のことを愛してきたことを知った同僚の知子(余貴
 美子)の元へ行き、好きだ、とサインを送る。中陰役所に戻り、急死した椿山の父と合流。4人は天
 国への階段をのぼっていく。

 他に、西尾まり(雄一の育ての母)、茅島成美(施設の女先生)、松田悟志(純一=武田の子分)、山田
花子(デパートのバーゲン客)、藤村俊二(喫茶店「マイルス」のマスター)などが出演している。
 椿山が椿に変身していることに気づいたときの、椿役の伊東美咲の仕草が面白かった。こころは椿山であ
るからややこしい。その他、誰でも考え付きそうな展開なのであまり買えないが、嶋田を殴る椿(こころは
椿山)のシーンも面白かった。部下に女房を寝取られた(たとえ、結婚前から深い付き合いがあったとして
も)コキュからすれば、思わずパンチが飛び出しても不思議ではない。しかしながら、それを女性の姿の椿
山(見た目は椿)が繰り出すところが見どころと言えよう。

                                                  
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