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 以下に、「日日是労働」のダイジェスト版・第160弾を掲げます。今月は、直ぐ下の記事しかありません。
つまり、あまりに忙しくて、映画を鑑賞したり、このブログを書いたりする時間を捻出できなかったからで
す。4月分と5月分を合併して、「日日是労働セレクト160」とする選択肢もあったのですが、あえて、
記事ひとつだけで公開することにしました。ご了承ください。また、頑張って「辛口」の批評を展開しよう
と務めておりますので、本文に何かと読者のお気に召さない表現等が散見されるやもしれませんが、特定の
個人、団体等を誹謗中傷する目的は一切ありませんので、どうぞご理解ください。
 なお、ご感想は、muto@kochi-u.ac.jp までお寄せ下さい。


 某月某日

 DVDで邦画の『愛河』(監督:田中重雄、大映東京、1958年)を観た。実に1ヶ月ぶりの映画鑑賞である。
年度末と年度始の端境期で忙しかったのもあるが、花粉症とか首痛とか何やかんやで、そんな気力がなかっ
たからでもある。久し振りだったのでけっこう面白かったが、何せ古い時代の映画なので、今だったら考え
られないシチュエーションが続出して、真面目な映画なのに一種の「喜劇」に映った。若い人だったら、ど
う捉えるのだろうか。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛恕を乞う。

   〔解説〕

  富田常雄の平凡連載小説の映画化。『弥次喜多道中記』の笠原良三が脚色し、『母(1958年)』の
 田中重雄が監督、『悲しみは女だけに』の中川芳久が撮影した。出演者は『忠臣蔵(1958年)』の川
 口浩、若尾文子、川崎敬三、菅原謙二、『ふり袖纏』の角梨枝子、他に北原義郎、三宅邦子、柴田吾
 郎〔田宮二郎〕、穂高のり子など。色彩は大映カラー。

   〔あらすじ〕

  矢崎三三子〔みさこ〕(若尾文子)はデパートのネクタイ売場に、堺新子(叶順子)は化粧品会社
 にそれぞれ勤務している。二人は高校時代からの親友だった。三三子の恋人である水沢保夫(川口浩)
 は今年大学を出て、日東物産に就職した。新子の恋人である三井明(柴田吾郎=田宮二郎)はジャズ
 喫茶「ハイヌーン」のマネージャー格として腕をふるっている。三三子に恋人がいることを知らない
 兄の剛一(川崎敬三)は友人の香坂民雄(北原義郎)との縁談を持ちこんだ。彼は皮肉にも保夫が入
 社した日東物産の営業部長だった。三三子は断ったものの、偶然を装われて香坂に紹介され、食事を
 ともにした。そこを保夫が見たから誤解が生じたのも当然の話である。泥酔のあげく行きつけのバー
 のホステスである松本優子(角梨枝子)に誘われるまま、保夫は彼女のアパートへ行った。そのアパ
 ートには新子が住んでいた。彼女は保夫の姿を見て、後日その事実を三三子に報告した。そして、保
 夫は香坂に対するわだかまりが原因となって、黒田課長(春本冨士夫)と衝突し、退社した。一方、
 新子は自分が妊娠していることに気づいた。しかし、今では歌手の暁美(若松和子)という新しい恋
 人のいる明は、もう新子を相手にしない。放心状態が自動車事故をひき起し、その結果は流産という
 形でやって来たが、新子は慕っていた剛一の愛情が彼女を立ちなおらせる契機となった。保夫は自動
 車工場に就職し、再出発を期していたが、神戸へ出張した夜、ふと入ったバーで今はそこのマダムに
 なっている優子に再会した。その翌日、保夫は前夜渡された鍵を返すために優子のアパートを訪れた。
 優子に誘われたが、すっぽかしたのである。そのアパートの前で、神戸の叔母の許で再起を図ってい
 た新子が保夫と出会って、そのことを三三子に電話した。三三子は神戸へ急行した。しかし、アパー
 トに保夫の姿はなかった。保夫は優子のパトロンである新関(三島雅夫)と鉢合わせとなり、その子
 分たちの手で運び去られていた。三三子と新子は、訪れた新関の貿易会社で人相の悪い男たちの視線
 にあって、何か事件の発生を感じ、警察へ急報した。間もなく、保夫は救出された。怪我をして入院
 した病室で、保夫と三三子の二人は仲直りをして、やがて将来を誓い合った。

 他に、三宅邦子(矢崎康子=三三子と剛一の母)、滝花久子(水沢昌江=保夫の母)、菅原謙二(外村=
保夫の先輩、自動車会社勤務)、十朱久雄(三井慶吉=明の父)、早川雄三〔クレジットには「早田」とあ
ったが、ケアレスミスだろう〕(中島=日東物産の社員)、大山健二(同じく専務)、見明凡太朗(同じく
総務部長)、中条静夫(同じく社員A)、杉田康(同じくB)、渡辺鉄弥(同じくC)、守田学(市川=自
動車会社の社員、安夫と殴り合いの喧嘩をする)、穂高のり子(梨恵=優子のいたバーのホステス)、市田
ひろみ(保夫が外村と再会したサントリーバーのホステス)、毛利郁子(神戸のバーのホステス)、新宮信
子(同)、竹里光子(保夫が住んでいたアパートの管理人)、村田扶実子(神戸のアパートの管理人)、久
保田紀子(若い女性A)、小田桐桂子(同じくB)、平尾昌章(ヒロ=ジャズ歌手)、津田駿二(河原)、
佐々木尚夫(大学生)、三角八郎(保夫が住んでいたアパートの住人)、藤巻公義〔藤巻潤〕(「ハイヌー
ン」のボーイ)などが出演している。
 ミュージシャンの間で使われている隠語であるゲー万やエフ万という言葉が登場した。三井が暁美とギャ
ラの交渉をしたときである。一応、以下に説明を入れる。

   ツェー万 1万円
   デー万  2万円
   エー万  3万円
   エフ万  4万円
   ゲー万  5万円

 三井はこう言う。「一月ゲー万と言いたいところだけど、エフ万でどう?」……これを翻訳すると、「一
月5万円と言いたいところだけど、4万円でどう?」となる。ツェーは、ドイツ語のアルファベートの「C」
のことで、以下、「D」、「E」、「F」、「G」と続く。音階を表現しており、「C」はドレミの「ド」
に相当する。ちなみに、この隠語は『ワルボロ』(監督:隅田靖、「ワルボロ」製作委員会〔東映=東映ビ
デオ=星光堂=ゲオ〕、2007年)でも使われていた〔「日日是労働セレクト153」、参照〕。なお、物語
とは直接の関係はないが、「カックン」(軽い失望を表わす表現)という言葉がときどき登場したが、昭和
32年(1957年)の流行語の由。そう言えば、うっすらと覚えていた。川口浩は相変わらずだったが、若尾文
子の役は彼女のイメージとは異なる感じだった。1960年代になると、純潔を守るタイプの女性を彼女が演じ
ていることが少なくなっていったからであろう。

                                                  
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