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驢鳴犬吠1903
驢鳴犬吠1903
 月が替わりましたので、「日日是労働スペシャル」の続篇をお届けします。「日日是労働スペシャル
XCI(東日本大震災をめぐって)」が正式名称ですが、通称を用いることにしましたので、「驢鳴犬吠
1903」となります。そういうわけで通称を用いますが、内容に変わりはありません。主として、
今回の大災害(原発の過酷事故を含む)に関係する記事を掲げますが、特定の個人や団体を誹謗中傷す
る目的は一切ありません。どうぞ、ご理解ください。人によっては、多少ともショッキングな記事があ
るかもしれませんので、その点もご了承ください。なお、読み進めるほど記事が古くなります。日誌風
に記述しますが、後日訂正を載せるかもしれません。あらかじめ、ご了解をいただきたいと存じます。
 また、ご質問、ご意見等のおありの方は、muto@kochi-u.ac.jp 宛にメールをいただければ幸甚です。

                                            
 2019年3月22日(金)

 現在、15時10分です。卒業祝賀会に参加してから大学に来ました。2件の雑用を片付けたので、これから
は自由裁量時間です。昨夜は卒論生(1名は卒業しない)とともにコンパを楽しみました。新しい環境に飛
び込む卒論生諸君、いろいろあるだろうけれど、先ずは人生を楽しみましょう!
 非常に興味深い記事をネットの中で見つけたので転載します。もちろん、問題があれば直ちに削除します
ので、ご一報ください(muto@kochi-u.ac.jp)。なお、ほぼ原文通りです。


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  DIAMOND ONLINE(鈴木貴博:百年コンサルティング代表)より 2019.2.15

   セブンにくら寿司、「バイトテロに法的措置」が止むを得ない理由

 2019年2月9日、回転寿司大手のくら寿司(くらコーポレーション)がSNS上に不適切な動画を投稿した
従業員の処分を発表しました。この事件は、くら寿司の厨房と思しき場所で、従業員が一旦ゴミ箱に棄てた
魚を取り出し、再びまな板に乗せようとしたという動画です。
 実際には、棄てた魚はそのままにされ、寿司として提供された事実はないと言いますが、それでもこれは
客の立場から見れば不安というか不愉快な動画であり、くら寿司の評判を落とすことになりました。
 そして、この動画投稿に関係した従業員はすでに解雇されただけでなく、くら寿司から刑事・民事にわた
る法的な措置を検討されているということです。法律の専門家によれば、従業員ないしはその家族に数百万
円の賠償金が請求される可能性があると言います。
 くら寿司の不適切な動画が投稿された翌日、セブン-イレブン(セブン-イレブン・ジャパン)でも不適切
動画が投稿されました。それはセブン-イレブンの従業員がおでんのしらたきを口に入れて、またそれを口か
ら取り出すという動画でした。口から出したしらたきはゴミ箱にきちんと捨てたといいますが、これも客か
ら見れば不愉快な動画で、「本当に捨てたんだろうな?」、「手は洗ったのか?」という生理的な疑念が湧
いてしまいます。
 セブンでも、この従業員はすでに解雇されたとともに、くら寿司同様に法的措置を検討中だと発表してい
ます。
 同じ時期に、牛丼大手のすき家でも、従業員がすき家の厨房でおタマを股間にあてる仕草をする動画が投
稿されて、問題になりました。ちゃんと洗って殺菌して使ってくれるといいのですが、とにかく問題投稿が
続出しています。
 このような画像や動画については、2017年頃に一度ツイッターに立て続けに投稿されるという「不祥事ブ
ーム」が起きたことがあります。ローソンの冷蔵庫に従業員が横たわるとか、吉野家の従業員がテラ豚丼と
いうメニューにはない独自の料理を厨房でつくって材料を無駄にしているとか、とにかくおバカな動画の投
稿が流行したのです。
 そしてそのときも、関係者は処罰され、こうした行為は「バカッター」と呼ばれました。SNS上ではこ
のような投稿者は「これで人生オワタ」と揶揄されて、一時期下火になったのですが、ここに来てまた行為
が再燃した観があります。投稿メディアがインスタグラムに移行した関係で、再びブームが起きたのでしょ
うか。そのこともあって、今回の一連の事件は「バカグラム」とも呼ばれるようになりました。
 今回のトレンドが以前と大きく違う点は、企業が法的措置でその損害をきちんと請求しようという動きが
ある点です。不適切投稿をした従業員や家族に数百万円と言われる賠償金を払うことができるかどうかは別
として、きちんとそれを請求して裁判に訴えようという企業の姿勢が、今回は明確になってきたということ
です。

   企業の狙いは「抑止力」 ── 問題は社員教育ばかりなのか

 では、くら寿司やセブン-イレブンといった企業から見ると、そのことはどのような意味があるのでしょう
か。
 両社とも基本的な狙いは「抑止力」だと考えられています。ただ解雇するだけではなく、実際に数百万円
レベルの損害賠償が請求されるのだという事実をつくることが重要で、その前例があることで新しい事件が
起きにくくなるだろうという考え方です。
 2017年のバカッター事件の際には、不適切投稿が行われたという事件は企業の不祥事だとされました。言
い換えると、従業員に対する教育がなっていなかったからこのような事件が起きたわけで、問題は企業の不
適切な社員教育にあるというのが世間の批判でした。そしてその考え方は、今回も含めて正しい考え方です。
 企業の不祥事というものは、従業員の不適切な行為からなされるものです。不正会計や贈賄、安全性検査
の回避など、新聞を賑わす企業の不適切な行為は日々報道されています。それは本質的には、企業の不祥事
と呼ぶべきことです。
 これを「バカな従業員が不正会計を行ったせいで、企業が損害を被った。だから、その従業員を告訴しま
す」と言い出したら、企業の責任とはいったい何なんだという話になってしまいます。
 ですから、今回、不適切投稿をした従業員を企業が訴えるというのは、本質的にはおかしいことではある
のです。不適切な従業員教育をしたのが悪かったのであって、損害が起きた原因は企業にあると考えるのが、
従来的な考え方としては正しいはずだからです。

   警察官1人が不祥事を起こすと ── すべて「けしからん」となる理屈

 しかし、「そうも言ってはいられない状況になってきた」というのが、今回法的措置を行った企業の本音
でしょう。彼らは、従業員教育として必要な措置はきちんととっているはずです。セブン-イレブンの場合、
全国2万店舗で数十万人の従業員がいます。その1人が不適切な行動をとっただけで「企業の教育がアウト
だ」というのでは「防ぎようがない」というのが実態です。
 これは実は、警察官の不祥事とよく似ています。警察官の中には一定人数、犯罪に走る人間がいて、これ
が発覚しては新聞沙汰になるということが毎年のように起きます。それをもって国民は「けしからん」とい
うのですが、問題は警察官の人数が約26万人(定員ベース)もいるということです。
 約26万人というのは、家族の人数も含めれば政令指定都市の規模の人間組織です。それだけの人間がいれ
ば、確率的には必ず犯罪者が発生します。大きな社会には確率的に一定数の犯罪者が生まれるからこそ、警
察が必要なわけです。
 ですから警察の不祥事ゼロというのは、理想ではありますが、社会学的に言えばその達成は無理な相談で
す。
 今回の事件の本質はそれと同じで、教育しても必ずそれを守らない不届き者は出てくるというところに問
題の本質があります。ですから、抑止力が必要なのです。

   バイトに緊張感を与え続ける ── 法的措置が示す企業の「限界」

 私事ですが、まだ18歳だった当時、マクドナルドでアルバイトとして働いていたことがあります。マクド
ナルドのバイト仲間は仲が良くて、いつもバイト明けには一緒に遊んでいたのですが、その中の人気者だっ
た男の子が突然、解雇されたことがありました。ある日、出勤すると事務所に「不正行為により解雇」とい
う紙が表示されていて、バイト仲間みんながショックを受けたのを覚えています。
 彼がやったことは、揚げたフライを冷ましておくトレイに残った揚げかすを口に入れたことでした。お腹
が空いていたときに、うっかりやってしまったそうです。彼が解雇されたことで、バイトの間に緊張感が高
まったという効果が実際にありました。そんな些細な緩みも、ここでは許されないということです。
 今回問題になっているのは、それよりもはるかに大きな緩みで、損害賠償額が数百万円だとしても、抑止
力としては大手チェーンの数千人から数十万人いるバイトのかなりの人数に対して効き目のある「教育的事
例」になるでしょう。しかし同時に、数千人から数十万人いるバイトの中のほんの一握りの愚かな人には、
きっと抑止力にはなりません。不適切動画の投稿は。繰り返し発生することでしょう。
 限界はわかっている。しかし、組織を引き締めないともっと頻繁に再発する──。今回の法的措置は、企
業から見れば仕方のない対処だということでしょう。

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 周囲の人々が困ったり、不愉快になるようなことをあえてする人はどこにでもいて、小生だってその一人
かもしれません。しかし、「どこまでが洒落で、どこからが不適切な行為か」の線引は案外難しいと思いま
す。この記事を読んで、おおむね共感しましたが、あえて「訴訟社会」を招くような世間の風潮には疑問に
感じる部分もあります。バカッター(バカグラム)たちの行為は、ただの「おふざけ」であることが多いと
思います。とくに、インターネットが普及した昨今では、年齢の多寡に拘らずそのようなおふざけは一種の
「息抜き」として行われているようです。ただの「おふざけ」に対して目くじらを立てるのはいかがなもの
か……というのが昭和の考え方でしたが、平成に入ってから、さまざまな分野で原理原則を遵守することの
大切さが説かれるようになりました。もちろん、これは間違ったことではないのですが、それが行き過ぎる
と「息苦しい社会」が現出して、より陰険な行為が蔓延るような気がします。もっとも、企業からすれば、
従業員の「おふざけ」が企業イメージを下げ、それがきっかけで倒産に追い込まれることすらあるとすれば、
笑って済ませられる問題ではないと思います。したがって、そこにはおのずと行為の是非を分ける基準があ
るはずです。小生自身は、やはりJ.S.ミルの「他者危害原則(The Harm Principle) *」が有効だと考えて
います。少なくとも、他者に危害を与える可能性がある行為は慎むべきでしょう。ただし、ミルも断言して
いるように、他者に「不愉快(displeasure)」を与える行為は、他者危害には当らないと思います。お互
い様だからです。もし、自分にとって不愉快なことをする輩が周囲にいたら、避けて通るしかないのかもし
れません。


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 * 池田光穂「危害原理・危害原則(The Harm Principle The J.S. Mill's)」より

 危害原理とは、ある個人の行動の自由を制限する(=干渉する)際に、唯一可能なのは、その個人が他人
に対して危害を加えることに抵抗することだけである、という原則のことをさす。
 この抵抗の中には、広義の不服従や攻撃も含まれるが、この範囲にはさまざまな解釈が可能である。なお
危害原理は、他人に危害を加えてはならないという道徳を意味するものではない(ただし、危害原理からこ
の道徳を論理的に引き出す(=演繹)することは可能である)。また、危害をもたらす未来における危険性
(=リスク)を拡大解釈して、予防としてその個人の自由を制限する根拠を引き出すことは論理的にはでき
ない。
 この原理はジョン・スチュアート・ミルの自由論 (1860)の所論による。この原理を述べた当該箇所は次
のように書かれてある。

 “ That principle is, that the sole end for which mankind are warranted, individually or  
 collectively in interfering with the liberty of action of any of their number, is self-protection.
 That the only purpose for which power can be rightfully exercised over any member of a civilized  
 community, against his will, is to prevent harm to others.” (J.S. Mill, On Liberty, 1860)

 「その原理とは、人類が、個人的にまたは集団的に、 だれかの行動の自由に正当に干渉しうる唯一の
  目的は、自己防衛だということである。すなわち、文明社会の成員に対し、彼の意志に反して、正
  当に権力を行使しうる唯一の目的は、他者にたいする危害の防止である」早坂忠訳(ミル 1967:224)。

 「その原理とはこうだ。人間が個人としてではあれ、 集団としてであれ、誰の行動の自由に干渉する
  のが正当だといえるのは、自衛を目的とする場合だけである。文明社会で個人に対して力を行使す
  るのが正当だといえるのはただひとつ、他人に危害が及ぶのを防ぐことを目的とする場合だけであ
  る」山岡洋一訳、(ミル 2011:26)。

 ここからわかるように、ミルは“Harm Principle” という用語を自ら発案したわけでなく、この用語の中
に、ミルの危害に関する原理・原則を提案したものを後の人たちが危害原理として採用したものなのである。
 ちなみに、ミルはこれは「判断能力が成熟した」大人にのみ原則が適用することができると、次のように
言う。

 「この原則は判断能力が成熟した人だけに適用することを意図している。子供や、法的に成人に達し
  ていない若者は対象にならない。世話を必要としない年齢に達していないのであれば、本人の行動
  で起こりうる危害に対しても、外部からの危害に対しても保護する必要がある。同じ理由で、社会
  が十分に発達していない遅れた民族も、対象から除外していいだろう」(ミル 2011:27)。

 21世紀を生きる文化人類学者からみると若干悲しい「遅れた民族」という概念を、あまり針小棒大化して、 
彼は植民地主義者だとか白人の帝国主義者の傲慢と判断しても、我々の世界と時代道徳で、ミルを判定する
という誹りを受けてしまうだろう。ミルの著作は、この時代を生きた英国の産業革命のまっただ中の市民生
活や、ビクトリア朝時代最盛期の大英帝国の植民者の人種主義や、当時の社会の「進歩や発展」思想をたっ
ぷりと含んでいるにも関わらず、ミルの危害原則の時代を我々もまた共有しているからである。
 ミルのこの原理から、導きだせるものは以下のような 前提である。

 (1)社会生活を営む成人は、他者に危害を加えなければ、基本的に何をしても自由である、あるいは、
    そのような権利を有する。
 (2)社会は、ある個人が他者に対する危害をおこなおうとする時にのみ、ある個人がもつ行動の自由に
    制限をかけることができる。
 (3)自由な個人と、それに干渉する社会との関係は「他者に対する危害」を中心に考えることができる。

 みなさんは、このミルの危害原理・危害原則を用い て、医療の分野での議論でどのようなことができるの
か考えてください。

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 もちろん、この池田光穂氏の記事にもおおむね賛意を表します。
 現在、21時15分です。そろそろ帰り支度をします。
                                                 
                                                 
 2019年3月20日(水)

 現在、10時15分です。15分後に会議があります。午後は「教職カルテ」面談で、アドヴァイジーと会う約
束になっています。今日の義務はそれだけですので、本格的に来年度の仕事に着手したいと考えています。
 現在、16時15分です。会議も面談も終了し、少しほっこりしています。さて、何に着手しましょうか。

 さて、来年度の「(共)倫理を考える」は、テキストとして『反貧困 ── 「すべり台社会」からの脱出』
(湯浅誠 著、岩波新書、2008年)を使用しますが、以下にその一部を抜書してみましょう。


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 使用するテキストは日本における貧困問題を扱っている新書ですが、「反貧困」というタイトルに関心を
抱きました。本書のカバーの折り返しに、コピーとしてこんな売り文句が書かれています。

  うっかり足をすべらせたら、すぐさまどん底の生活まで転げ落ちてしまう。今の日本は、「すべり
 台社会」になっているのではないか。そんな社会にはノーを言おう。合言葉は「反貧困」だ。貧困問
 題の現場で活動する著者が、貧困を自己責任とする風潮を批判し、誰もが人間らしくいきることので
 きる「強い社会」へ向けて、課題と希望を語る。

 以下に、その見出し(目次)を掲げておきましょう。

 まえがき

 第I部 貧困問題の現場から

  第一章 ある夫婦の暮らし

       ゲストハウスの新田夫妻/貧困の中で/工場派遣で働く/ネットカフェ暮らし/生活相
       談に<もやい>へ/貧困は自己責任なのか

  第二章 すべり台社会・日本

      1 三層のセーフティネット
       雇用のセーフティネット/社会保険のセーフティネット/公的扶助のセーフティネット/
       すべり台社会/日本社会に拡がる貧困

      2 皺寄せを受ける人々
       食うための犯罪/「愛する母をあやめた」理由/実家に住みながら飢える/児童虐待の
       原因/親と引き離される子・子と引き離される親/貧困の世代間連鎖

  第三章 貧困は自己責任なのか
  
      1 五重の排除
       五重の排除とは/自分自身からの排除と自殺/「福祉が人を殺すとき」

      2 自己責任論批判
       奥谷禮子発言/自己責任論の前提/センの貧困論/“溜め”とは何か/貧困は自己責任
       ではない

      3 見えない“溜め”を見る
       見えない貧困/「今のままでいいんスよ」/見えない“溜め”を見る/“溜め”を見よ
       うとしない人たち

      4 貧困問題をスタートラインに
       日本に絶対的貧困はあるか/貧困を認めたがらない政府/貧困問題をスタートラインに

 第II部 「反貧困」の現場から

  第四章 「すべり台社会」に歯止めを

      1 「市民活動」「社会領域」の復権を目指す
       セーフティネットの「修繕屋」になる/最初の「ネットカフェ難民」相談/対策が打た
       れるまで/ホームレスはホームレスではない?/生活保護制度の下方修正?/「反貧困」
       の活動分類

      2 起点としての<もやい>
       「パンドラの箱」を開ける/人間関係の貧困/自己責任の内面化/申請同行と「水際作
       戦」/居場所作り/居場所と「反貧困」

  第五章 つながり始めた「反貧困」

      1 「貧困ビジネス」に抗して ── エム・クルーユニオン
       日雇い派遣で働く/低賃金・偽装請負・違法天引き/貧困から脱却させない「貧困ビジ
       ネス」/労働運動と「反貧困」/日雇い派遣の構造

      2 互助のしくみを作る ── 反貧困たすけあいネットワーク
       労働と貧困/自助努力の過剰/社会保険のセーフティネットに対応する試み

      3 動き出した法律家たち
       北九州市への告発状/大阪・浜松・貝塚/法律家と「反貧困」/日弁連人権擁護大会/
       個別対応と社会的問題提起

      4 ナショナル・ミニマムはどこに? ── 最低生活費と最低賃金
       「生活扶助基準に関する検討会」/最低賃金と最低生活費/最低生活費としての生活保
       護基準/知らない・知らされない最低生活費/検討会と「もう一つの検討会」/「一年
       先送り」と今後の課題

  終章 強い社会をめざして ── 反貧困のネットワークを
      
       新田さんの願い/炭鉱のカナリア/強い社会を/人々と社会の免疫力/反貧困のネット
       ワークを/貧困問題をスタートラインに

  あとがき

  本書に登場した団体連絡先一覧

 それでは、「まえがき」に言及してみましょう。要点を抜書します。少しだけ小生の解釈が入っているか
もしれませんが、おおむね著者の原文通りです。

 ○ 家族5人、一月の収入が5万円(手取り)で暮らしていけるのか。
 ○ かつて、貧困状態に追い込まれている人々は、労働市場から排除された失業者が大半だったが、近
  年では、就労しているにも拘らず生活していけない人々も増えてきた。
 ○ もはや、「働いているのに食べていけない」という生活相談も珍しくない。
 ○ 社会全体が地盤沈下を起こしているのではないか。
 ○ もう、「働いている人は労働相談、働けない人が生活相談」という区別は成り立たなくなった。
 ○ 日本社会にも、「ワーキング・プア(英:working poor)」という言葉が浸透してきた。
 ○ その言葉は、働いているか、働ける状態にあるにも拘らず、憲法二五条で保障されている最低生活
  費(生活保護基準)以下の収入しか得られない人たちのことを指す。
 ○ 日本では、このワーキング・プアが増えているのに、政府が調査をしないので、「日本の貧困はま
  だたいしたことはない」という認識に留まっている。
 ○ そのような政府の見解は、「日本の貧困は、世界の貧困に比べたら、まだまだ騒ぐに値しない」と
  いう世間一般の素朴な考え方に後押しされている。
 ○ 国連が定める「絶対的貧困線」(一日一ドル)を超える収入があれば、貧困ではないと言えるのだ
  ろうか。
 ○ 貧困の実態は所得のみから理解されるべきものではないし、また貧困の指標は一つではない。
 ○ 本書の第I部では、以下の4つの観点から「貧困問題」を考察している。
   (1)日本社会にどうして貧困が広まったのか。
   (2)貧困が広まる中でどんな問題が起こっているのか。
   (3)そもそも貧困とはどのようなものか。
   (4)日本政府は貧困問題に対してどのような立場を取っているのか。
 ○ 第II部では、人々が貧困問題にどのように立ち向かっているのかを扱っている。それを、以下に挙
  げる3つの分野の活動に分類している。
   (1)労働分野
   (2)社会保険分野
   (3)公的扶助の分野
 ○ その一つ一つはまだ小さな動きでしかないが、それらが相互に連携し、ネットワークを構築するこ
  とで、貧困問題を無視し続ける日本政府に現状を直視し、対策を講じることを求めている。
 ○ 一度転んだらどん底まですべり落ちてしまう「すべり台社会」の中で、「このままいったら日本は
  どうなってしまうのか」という不安が社会全体に充満している。
 ○ このような不安を抱えながらも、現状を変える努力を諦め、この現状を受け入れつつ、その中で生
  き残る算段をしている人が多い。
 ○ われわれ日本人は、自分たち自身の力で大きく社会を変えた経験を持たず、そのため、社会的な連
  帯を築こうとする気持になれないでいる。
 ○ しかしながら、アメリカ合衆国のように、貧富の差が極端に激しい社会には抵抗感を抱いている。
 ○ したがって、「このままではまずい」と「どうせ何をやっても無駄」との間をつなぐ活動を見出さ
  なければならない。
 ○ 貧困は誰にとっても望ましいものではない以上、それを改善する道を発見しなければならない。そ
  のような社会を「強い社会」と名付けよう。この「強い社会」を実現しようとする気持があれば、
  われわれ日本の社会も、「捨てたものではない」のである。

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 昭和の半ばに生まれた小生からすれば、現代など「貧困」とはとても思えないのですが、それは自分と自
分の周囲しか見ていないから陥りがちな考えであって、貧困に喘ぐ人が意外に多いことを知らなければなら
ない、と思い直しています。
 ところで、小生は、日本映画の中から、戦後の日本人の倫理観の変遷を炙り出そうとしていますが、以下
の映画などは、随分と「貧困問題」に関して考えさせられた作品群です。

  『どっこい生きてる』、監督:今井正、新星映画=劇団前進座、1951年。
  『牝犬』、監督:木村恵吾、大映東京、1951年。
  『生きる』、監督:黒澤明、東宝、1952年。
  『山びこ学校』、監督:今井正、八木プロ=日本教職員組合、1952年。
  『暴力』、監督:吉村公三郎、東映京都、1952年。
  『女ひとり大地を行く』、監督:亀井文夫、クヌタプロダクション=炭労北海道支部、1953年。
  『日本の悲劇』、監督:木下恵介、松竹大船、1953年。
  『太陽のない街』、監督:山本薩夫、新星映画=独立映画、1954年。
  『どぶ』、監督:新藤兼人、近代映画協会、1954年。
  『狼』、監督:新藤兼人、近代映画協会、1955年。
  『洲崎パラダイス 赤信号』、監督:川島雄三、日活、1956年。
  『赤線地帯』、監督:溝口健二、大映京都、1956年。
  『真昼の暗黒』、監督:今井正、現代ぷろだくしょん、1956年。
  『楢山節考』、監督:木下恵介、松竹大船、1958年。
  『にあんちゃん』、監督:今村昌平、日活、1959年。
  『裸の島』、監督:新藤兼人、近代映画協会、1960年。
  『武器なき斗い』、監督:山本薩夫、大東映画、1960年。
  『不良少年』、監督:羽仁進、岩波映画製作所、1961年。
  『にっぽん昆虫記』、監督:今村昌平、日活、1963年。
  『嵐を呼ぶ十八人』、監督:吉田喜重、松竹京都、1963年。
  『越前竹人形』、監督:吉村公三郎、大映京都、1963年。
  『死闘の伝説』、監督:木下恵介、松竹大船、1963年。
  『赤い殺意』、監督:今村昌平、日活、1964年。
  『肉体の門』、監督:鈴木清順、日活、1964年。
  『飢餓海峡』、監督:内田吐夢、東映東京、1965年。
  『白昼の通り魔』、監督:大島渚、創造社、1966年。
  『ドレイ工場』、監督:武田敦、「ドレイ工場」製作・上映委員会、1968年。
  『少年』、監督:大島渚、創造社=ATG、1969年。
  『裸の十九才』、監督:新藤兼人、近代映画協会、1970年。
  『どですかでん』、監督:黒澤明、四騎の会、1970年。
  『家族』、監督:山田洋次、松竹、1970年。
  『地の群れ』、監督:熊井啓、えるふプロ=ATG、1970年。
  『遊び』、監督:増村保造、大映東京、1971年。
  『小林多喜二』、監督:今井正、多喜二プロダクション、1974年。
  『鬼畜』、監督:野村芳太郎、松竹、1977年。
  『はなれ瞽女おりん』、監督:篠田正浩、表現社、1977年。
  『復讐するは我にあり』、監督:今村昌平、松竹=今村プロ、1979年。
  『赫い髪の女』、監督:神代辰巳、にっかつ、1979年。
  『十九歳の地図』、監督:柳町光男、プロダクション群狼、1979年。
  『泥の河』、監督:小栗康平、木村プロ、1981年。
  『さらば愛しき大地』、監督:柳町光男、プロダクション群狼=アトリエダンカン、1982年。
  『楢山節考』、監督:今村昌平、東映=今村プロ、1983年。
  『天城越え』、監督:三村晴彦、松竹=霧プロ、1983年。
  『肉体の門』、監督:五社英雄、東映京都、1988年。
  『無能の人』、監督:竹中直人、ケイエスエス=松竹第一興業、1991年。
  『ダンボールハウスガール』、監督:松浦雅子、キューフロント=電通=シネカノン=クリーク・
   アンド・リバー社、サイブロ=ネットクリエイティブ=東映ビデオ、2001年。
  『アカルイミライ』、監督:黒沢清、アップリンク=クロックワークス=デンタルサイト、2002年。
  『誰も知らない』、監督:是枝裕和、『誰も知らない』製作委員会、2004年。
  『晴れたらポップなボクの生活』、監督:白岩久弥、ジェイディ・スター、2005年。
  『自虐の詩』、監督:堤幸彦、「自虐の詩」フィルムパートナーズ〔S・D・P=松竹=ジェネオン
   エンタテインメント=竹書房=衛星劇場=電通=スカパー・ウェルシンク=日販=オフィス
   クレッシェンド=パルコ=Yahoo! JAPAN=エイベックス・エンタテインメント〕、2007年。
  『トウキョウソナタ』、監督:黒沢清、Fortissimo Films=「TOKYO SONATA」製作委員会〔博報堂DY
   メディアパートナーズ=ピックス=Entertainment Farm〕、2008年。
  『ホームレス中学生』、監督:古厩智之、「ホームレス中学生」製作委員会〔東宝=フジテレビジョン=
   よしもとファンダンゴ=よしもとクリエイティブ・エージェンシー=ワニブックス=電通=セディック
   インターナショナル=バーニングプロダクション〕、2008年。
  『ヒミズ』、監督:園子温、「ヒミズ」フィルムパートナーズ〔ギャガ=講談社〕、2011年。
  『苦役列車』、監督:山下敦弘、「苦役列車」製作委員会〔東映=木下工務店=キングレコード=東映
   ビデオ=東映チャンネル=Yahoo! Japan=日本コロンビア=マッチポイント=ビターズ・エンド=
   東京スポーツ新聞社=ソニーPCL=niconico=CGCGスタジオ〕、2012年。
  『東京難民』、監督:佐々部清、「東京難民」製作委員会〔キングレコード=ファントム・フィルム=
   シネムーブ〕、2014年。
  『予告犯』、監督:中村義洋、映画「予告犯」製作委員会〔TBSテレビ=WOWOW=ジェイ・ストーム=
   電通=CBCテレビ=C&Iエンタテインメント=MBS=ジェイアール東日本企画=東宝=TCエンタテイン
   メント=日本出版販売=RKB=HBC〕、2015年。
  
 ざっとこんなところでしょうか。「貧困」が直接のテーマという映画は少ないと思いますが、いずれも鑑
賞するに値する作品群だと思います。なお、選択から漏れ落ちた作品もあるでしょうが、今のところはこれ
だけに留めておきましょう。
 さて、今日はこのくらいにしておきましょう。次回は、「第一章 ある夫婦の暮らし」の抜書を試みるこ
とにします。

 現在、20時20分です。今度は映画鑑賞に切り替えたいと思います。
 現在、21時25分です。他の用件を片付けていたので、映画鑑賞は取りやめにしました。明日は18時からゼ
ミ生(卒論生)とのコンパです。小生が多少とも料理に関わる予定ですので、少し憂鬱です。
 さて、そろそろ帰ります。

                                                 
 2019年3月19日(火)

 現在18時5分です。夕方開催の会議も終了し、本日のノルマは終了しました。とりあえず、夕食を摂りに出
かけます。
 現在、22時15分です。そろそろ帰ります。
                                                                                                    
 2019年3月18日(月)

 現在、13時50分です。昼食をいただいたので、午後は来年度に関わる仕事をしようと思っています。
 現在、19時です。たった今、夕食をいただいて参りました。今日の業務は終了しておりますので、
後半戦は映画鑑賞の時間に充てます。
 現在、21時35分です。そろそろ帰ります。明日は夕方から会議があります。
                                                                                                    
 2019年3月15日(金)

 現在、11時5分です。雑用を片付けているのですが、それが終わったら昼食ですね。
 現在、18時40分です。小生の所属するコース・学部にとって気になる結果が出たので、本日の業務はほぼ
終了となりました。少しだけ、ホッとしました。夕食をいただいてから、今日の後半戦に入ります。
 現在、20時30分です。少し雑用を片付けたので、これからは自由裁量時間として使えます。邦画を鑑賞す
るつもりです。
 現在、21時30分です。そろそろ帰ります。

                                                 
 2019年3月14日(木)

 現在、17時50分です。今日のノルマは果たしました。さて、これからどうしましょうか。

                                               
 2019年3月13日(水)

 現在、13時ちょうどです。今日は会議日で、10分後に最初の会議があります。
 現在、17時50分です。本日の業務は終了しました。夜は歓送会です。

                                              
 2019年3月12日(火)

 現在、7時30分です。今日は大学にとって大事なイベントがある日なので、早朝出勤です。恙なく事が運べ
ば幸甚です。
 現在、13時10分です。イベントは無事終了し、お昼ご飯をいただいて来ました。14時から会議があります
ので、その準備作業にとりかかります。
 現在、17時50分です。今日のノルマを果たしたので、映画鑑賞をしようかと考えています。
 現在、23時50分です。映画を観て、ブログを書いていたら、こんな時刻になってしまいました。明日は会
議日で、夜は歓送会ですので、そろそろ帰ります。
 帰ろうと思って念のためにメール・ボックスを覗いたら、対応すべき事柄がいくつかありました。それを
片付けましたので、今度こそ帰ります。現在、24時20分です。

                                             
 2019年3月11日(月)

 現在、12時55分です。今日はとくに義務はありませんので、来年度の構想を練りたいと考えています。雨
模様だったこともあり、一昨日、昨日ともに大学には来ませんでした。少し疲れ気味だったので、いい休養
になりました。
 今日は3・11から数えて8年目になります。来年度も「福島原発事故を考える」を開講する予定です。
風化させてはならないと思うからです。
                                                                                                      
 2019年3月8日(金)

 現在、12時45分です。15分後に会議が開催されます。それが終われば、自由裁量時間となります。自己点
検・自己評価への入力をしようかと考えています。
 現在、14時40分です。会議は終了しましたので、これからは自由裁量時間です。
 現在、20時45分です。今年度の業務はほとんど終わったので、安堵の気持でいっぱいです。しかし、もう
来年度のことを考えなければなりません。貧乏、暇なしです。
 現在、21時35分です。今週のすべての業務が終了しました。帰ります。

                                                 
 2019年3月7日(木)

 現在、10時5分です。花粉症、首痛、背中の違和感など、肉体的な不快感を払拭させて、早く仕事に没頭し
たいのですが、なかなかです。今日こそは懸案事項を終わらせます。自分に、大ファイト!
 現在、17時になろうとしています。業務の方は順調とはいかず、少しずつこなしています。他の雑用が入
らなければ、もっと打ち込めるのですが、仕方ないですね。
 現在、18時15分です。一応、懸案事項は終了しました。ホッとしています。
 現在、21時45分です。そろそろ店仕舞いにします。明日は、来年度の教務関係の打ち合わせが主な議題で
ある「(拡大)教務委員会」にオブザーバー参加する予定です。

                                                
 2019年3月6日(水)

 現在、13時10分です。午前中は確定申告に行ってきました。毎年のことですが、面倒です。しかし、国民
の義務を果たしているわけですから、喜ぶべきなんでしょうね。午後は、文書づくりに勤しみます。
 現在、16時30分です。文書づくりをしようと思ったのですが、雑務が頻繁に入って来るので、今はDVDで
日本映画を観ています。文書づくりは夕食後に取り掛かろうと思います。夜は静かで専念できそうですから。
 現在、21時45分です。今までに経験のないことが起こりました。デスクトップ上にある筈のフォルダーが
ひとつ消えていたのです。間違ってごみ箱に入れた記憶がないので、奇々怪々です。復旧作業のために、い
ろいろ工夫しました。その結果、何とか復旧させて事なきを得ました。しかし、謎は謎のままです。この後
別のサイトにブログを書いた後、全データのUSBへのバックアップを図りたいと思います。
 現在、23時40分です。原因が分かりました。別のフォルダーの中に入り込んでいたのでした。念のために
調べていたら判明したという次第です。不思議を不思議のままにしておくことは精神衛生上よくないので、
こんなに遅くなったことを後悔しておりません。明日こそは、懸案事項(文書の作成)を終わらせたいもの
です。もう、尻に火が付いた感じです。

                                                 
 2019年3月5日(火)

 現在、14時45分です。15分後に、会議が1件あります。それが終了したら、また文書づくりです。今日こ
そ片をつけたいのですが、どうなりますか。
 現在、23時30分です。もう遅いので帰ります。明日は「確定申告」に行こうか行くまいか、今のところ迷
っています。

                                                
 2019年3月4日(月)

 現在、8時55分です。5分後の会議を皮切りとして、今日は6件の会議が目白押しです。15時頃からは自由
裁量時間になると思いますので、懸案の文書作りに励みたいと考えています。
 15時を少し回りました。6件あった会議がすべて終了しました。これより、自由裁量時間です。さて、何
に着手しましょうか。

                                                
 2019年3月3日(日)

 今日も早朝から大学に来て仕事をしています。現在、8時半を少し過ぎたところです。朝ご飯はいただきま
した。文書整理はほぼ終わりましたので、今度はメールの整理にかかろうかどうか迷っています。ともあれ、
15時から会合がありますので、それに合わせて行動する予定です。
 重要な会合は終了しました。折をみて、夕食をしたために外出します。その後は、何をするかまだ決めて
いません。
 映画を観ていました。偶然ですが、「原子力」がキー・ワードの邦画でした。「日日是労働セレクト159」
で公開するつもり(3月下旬か4月上旬のころ)ですが、以下に先行して掲載します。


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 DVDで邦画の『宇宙人東京に現わる』(監督:島耕二、大映東京、1956年)を観た。いわゆる「空想科学映
画」と呼ぶべき作品である。やはり東宝とは一味違う野暮ったさがかえって新鮮だった。パイラ星人が登場
するが、ヒトデ型星人で、どう見ても猿芝居の域を出ない。しかしながら、山形勲や見明凡太朗といった重
厚な俳優が大真面目にこの荒唐無稽な物語の一翼を担っているので、この頃としては新しい映画の可能性を
追求することも大事だったのだろう。『ゴジラ』(監督:本多猪四郎、東宝、1954年)が公開されてから2
年しか経っていないので、東宝への対抗意識があったのかもしれない。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご海容いただきたい。

   〔解説〕

  『怪盗と判官』の小国英雄が脚本を書き、『新女性問答』の島耕二が監督、『婦系図 湯島の白梅』
 の渡辺公夫が撮影を担当した。主なる出演者は『娘の縁談』の川崎敬三、『応仁絵巻 吉野の盗賊』
 の山形勲、新人苅田とよみ、永井ミエ子など。色彩は大映カラー。色彩指導には画家岡本太郎が当っ
 ている。

   〔あらすじ〕

  宇宙の中のパイラと呼ばれる星から地球を観測していたパイラ人は、近頃地球上で頻々と起る原子
 雲を見つけ、自分たちがその昔、原子力の破壊力を戦争に使う使わないで苦労したことを思い出した。
 そして、おろかな地球人に、自分達が如何に原子力を平和的に使ったかを知らせるために宇宙船に乗
 り地球に近づいた。そんなことを知らない地球では空飛ぶ円盤が現われたといって騒ぎ、東京城北天
 文台長の小村芳雄博士(見明凡太朗)や助手の磯辺徹(川崎敬三)、小村の従弟で物理学者の松田英
 輔博士(山形勲)らが怪円盤研究に腐心していた。宇宙船では地球への連絡地を日本と決め、次々と
 パイラ人の使者を送ったが、その形の奇怪なために人々は恐れて近づかなかった。業を煮やしたパイ
 ラ人はその一人を天野銀子という名の日本の女に変身させて地球に送った。銀子(苅田とよみ)は松
 田博士の家に入り込むことに成功した。パイラ人特有の明晰な頭脳を持つ銀子は博士が密かに発見し
 ていた、原水爆以上のエネルギーを持つ爆発物ウリュウムの方程式を読みとり、博士に自分の正体を
 打明けながら、地球上にその研究を発表するのは狂人に刄物だから止めろと注意した。博士は方程式
 を焼き捨てた。その頃、新天体Rが現われ、地球と衝突する軌道を進みつつあった。世界は驚愕し、
 R破壊の為に各国の原水爆が一斉に発射された。しかしいずれも不成功であった。某国の手先は松田
 博士を誘拐し、方程式を書かせようとした。危いところをパイラ人の使者たちに救われた博士は、地
 球上には残さない約束で銀子に方程式を書いて渡した。パイラ人によってウリュウムが作られ、その
 爆発力でRは消え、地球は救われた。銀子は宇宙船に乗って地球を去って行った。

 他に、目黒幸子(磯辺徳子=徹の母)、南部彰三(磯部直太郎=同じく父)、永井ミエ子(小村多恵子=
小村博士の娘)、平井岐代子(松田清子=英輔の妻)、苅田とよみ(青空ひかり=踊子/二役)、小原利之
(平野健一=新聞記者)、岡村文子(お花=居酒屋「宇宙軒」の女将)、渡辺鉄弥(三吉=酒屋「三河屋の
倅)、八木沢敏(パイラ人第二号)、夏木章(同じく第三号)、津田駿二(同じく第四号)、斎藤紫香(紳
士振った男)、原田ゲン〔言偏に玄〕(船員)、泉静治(酔客 )、花村泰子(芸者)、谷謙一(用心棒)、
杉田康(新聞記者)、河原侃二(高島博士)、早川雄二〔有三〕(警官)、フランク熊谷(天文台の通信士)
などが出演している。
 結局、「原子力を平和利用しなければならない」という、「デュアル・ユース」の喧伝に徹した映画だっ
た。要するに、牧歌的だったとしか言いようがない。なお、似たような物語に、『妖星ゴラス』(監督:本
多猪四郎、東宝映画、1962年)があるが、こちらの方がはるかに説得力があった。

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 このころの「原子力」キャンペーンは、子どもだった小生にも影響力が大きく、少なくとも、『鉄腕アト
ム』や『エイトマン』などを通して、「原子力は平和利用しなければならない」というメッセージを頭の中
に刷り込まれたと言ってよいでしょう。小生が「原子力は廃絶しなければならない」に変わったのは、中学
生の後半ごろではなかったでしょうか。少なくとも、それまで待たなければならなかったのです。
 明日も早いので、もう帰ります。

                                                
 2019年3月2日(土)

 本日は休日ですが、大事な用事に加えて、諸々の整理も大量にあるので、出勤しています。現在、9時ちょ
うど。さあ、待ったなしの勝負です!
 現在、17時40分です。だらだらしていたので、何もしてないのと同然です。これから夕食をいただいて、
少し気張ります。
 現在、21時25分です。やる気が出なくて難儀していたのですが、もう少し仕事を続けます。明日も大事な
用事があるので出勤するつもりですが、この時期は仕方がないですね。

                                                
 2019年3月1日(金)

 現在、10時5分です。月が替わりました。今日も花粉症で苦しめられそうですが、何とか懸案の業務をこな
したいと思っています。さて、どうなるでしょうか。
 現在、13時15分です。少し外出したのですが、覿面でした。顔中花粉の攻撃に晒され、目はショボショボ、
鼻はグズグズ……早くこの季節が終わってほしいものです。それでも仕事はしなくてはなりません。午後も
頑張ります。自分に、大ファイト!
 現在、14時40分です。1時間半ぐらいが経過したのですが、何も片付いていません。絶望的です!
 現在、21時少し前です。本日目論んだ仕事の三分の一くらいは消化したと思うのですが、もう限界です。
もう少し片付けたら、帰るつもりです。明日も出勤しなければならないので、明日また再開ということにし
ましょう。

                                                
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