[SSLの使用について]    ID:  Password: 
ホーム
人間文化学科
国際社会コミュニケーション学科
社会経済学科
人文社会科学科
▼教員一覧
思想系の学問に興味のある人へ
家族研究への布石(映像篇03)
家族研究への布石(映像篇04)
日日是労働セレクト22
日日是労働セレクト26
日日是労働セレクト1-3
家族研究への布石(文献篇01)
思想系の読書の勧め
日日是労働セレクト69
日日是労働セレクト71
家族研究への布石(映像篇10)
恣意的日本映画年間ベスト1
武藤ゼミとはどんなゼミ?
家族研究への布石(映像篇11)
日日是労働セレクト98
日日是労働セレクト106
家族研究への布石(映像篇12)
日日是労働セレクト112
日日是労働セレクト121
家族研究への布石(映像篇14)
家族研究への布石(文献篇05)
日日是労働(臨時版)1703- ...
花摘みの頁<02>
【新選】平成日本映画百選
「高知市民の大学」講演レジュメ集
驢鳴犬吠1804
日日是労働セレクト147
2018年度版「福島原発事故を考え ...
家族研究への布石(映像篇15)
驢鳴犬吠1805
日日是労働セレクト148
日日是労働セレクト149
驢鳴犬吠1806
日日是労働セレクト150
驢鳴犬吠1807
日日是労働セレクト151
驢鳴犬吠1808
日日是労働セレクト152
驢鳴犬吠1809
2018年度版「男女共同参画社会を ...
驢鳴犬吠1810
日日是労働セレクト153
驢鳴犬吠1811
日日是労働セレクト154
日日是労働セレクト155
驢鳴犬吠1812
日日是労働セレクト156
驢鳴犬吠1901
驢鳴犬吠1902
日日是労働セレクト157
日日是労働セレクト158
驢鳴犬吠1903
驢鳴犬吠1904
講義と演習
日日是労働セレクト159
日日是労働セレクト158
 以下に、「日日是労働」のダイジェスト版・第158弾を掲げます。直ぐ下の記事がこの「日日是労働セレク
ト158」の中では最も新しい日付のものです。つまり、読み進めるほど、古い記事になります。ただし、いち
いち明示しませんが、後日に行った加筆訂正を含んだ日があります。日誌ですから、少なくとも後日に加筆
することはご法度であるはずですが、「某月某日」ということもあり、記事内容の充実を優先させました。
ご了承ください。また、頑張って「辛口」の批評を展開しようと務めておりますので、本文に何かと読者の
お気に召さない表現等が散見されるやもしれませんが、特定の個人、団体等を誹謗中傷する目的は一切あり
ませんので、どうぞご理解ください。なお、ご感想は、muto@kochi-u.ac.jp までお寄せ下さい。


 某月某日

 以前よりいつか観たいと思っていた映画のDVDを入手したので、早速観てみた。まったく傾向の異なる映画
だが2本ある。以下に紹介しよう。
 1本目は、『新座頭市物語・笠間の血祭り』(監督:安田公義、勝プロ、1973年)である。勝新太郎が関
わった「座頭市シリーズ」は全部で26作品あるが、ついに全作を鑑賞することになった。以下に、それを列
挙してみよう。いずれも小生のコメント付きでブログに載せている。

  1.『座頭市物語』、監督:三隅研次、大映京都、1962年〔「日日是労働セレクト67」、参照〕。
  2.『続・座頭市物語』、監督:森一生、大映京都、1962年〔「日日是労働セレクト68」、参照〕。
  3.『新・座頭市物語』、監督:田中徳三、大映京都、1963年〔「日日是労働セレクト68」、参照〕。
  4.『座頭市兇状旅』、監督:田中徳三、大映京都、1963年〔「日日是労働セレクト68」、参照〕。
  5.『座頭市喧嘩旅』、監督:安田公義、大映京都、1963年〔「日日是労働セレクト69」、参照〕。
  6.『座頭市千両首』、監督:池広一夫、大映京都、1964年〔「日日是労働セレクト69」、参照〕。
  7.『座頭市あばれ凧』、監督:池広一夫、大映京都、1964年〔「日日是労働セレクト69」、参照〕。
  8.『座頭市血笑旅』、監督:三隅研次、大映京都、1964年〔「日日是労働セレクト70」、参照〕。
  9.『座頭市関所破り』、監督:安田公義、大映京都、1964年〔「日日是労働セレクト70」、参照〕。
  10.『座頭市二段斬り』、監督:井上昭、大映京都、1965年〔「日日是労働セレクト70」、参照〕。
  11.『座頭市逆手斬り』、監督:森一生、大映京都、1965年〔「日日是労働セレクト70」、参照〕。
  12.『座頭市地獄旅』、監督:三隅研次、大映京都、1965年〔「日日是労働セレクト70」、参照〕。
  13.『座頭市の歌が聞こえる』、監督:田中徳三、大映京都、1966年
     〔「日日是労働セレクト71」、参照〕。
  14.『座頭市海を渡る』、監督:池広一夫、大映京都、1966年〔「日日是労働セレクト71」、参照〕。
  15.『座頭市鉄火旅』、監督:安田公義、大映京都、1967年〔「日日是労働セレクト71」、参照〕。
  16.『座頭市牢破り』、監督:山本薩夫、勝プロ=大映京都、1967年
     〔「日日是労働セレクト101」、参照〕。
  17.『座頭市血煙り街道』、監督:三隅研次、大映京都、1967年〔「日日是労働セレクト72」、参照〕。
  18.『座頭市果し状』、監督:安田公義、大映京都、1968年〔「日日是労働セレクト72」、参照〕。
  19.『座頭市喧嘩太鼓』、監督:三隅研次、大映京都、1968年〔「日日是労働セレクト73」、参照〕。
  20.『座頭市と用心棒』、監督:岡本喜八、大映京都=勝プロダクション、1970年
     〔「日日是労働セレクト69」、参照〕。
  21.『座頭市 あばれ火祭り』、監督:三隅研次、勝プロ=大映京都、1970年
     〔「日日是労働セレクト138」、参照〕。
  22.『新座頭市・破れ!唐人剣』、監督:安田公義、勝プロ=大映京都、1971年
     〔「日日是労働セレクト73」、参照〕。
  23.『座頭市御用旅』、監督:森一生、勝プロ、1972年〔「日日是労働セレクト143」、参照〕。
  24.『新座頭市物語・折れた杖』、監督:勝新太郎、勝プロ、1972年
     〔「日日是労働セレクト143」、参照〕。
  25.『新座頭市物語・笠間の血祭り』、監督:安田公義、勝プロ、1973年
     〔「日日是労働セレクト158」(当該ブログ)、参照〕。
  26.『座頭市』、監督:勝新太郎、三倶=勝プロダクション、1989年
     〔「日日是労働セレクト74」、参照〕。

 彼が市川雷蔵とともに大映の大看板だった頃のシリーズとしては、他に『悪名』シリーズと『兵隊やくざ』
シリーズがあるが、いずれも最後の1本を観ていない。それはこの『座頭市』シリーズも同じだったのだが、
ついに壁を破ったというわけである。小生が小学生だった頃からの馴染の映画なので、やはりすべてを鑑賞
するに至ったことを素直に喜びたい。TVドラマとしての「座頭市」は百話ある由だが、たいがい観ている
と思うので、「座頭市」は小生のこころに深く根を下ろしている物語であることは間違いない。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したがご海容いただきたい。

   〔解説〕

  “座頭市”シリーズ第25作目。初めて生れ故郷の笠間へ帰った座頭市が、土地のヤクザと悪代官を
 相手に大暴れする。脚本は服部佳子、監督は『新座頭市・破れ!唐人剣』の安田公義、撮影は『御用
 牙』の牧浦地志がそれぞれ担当。

   〔あらすじ〕

  市(勝新太郎)は生れ故郷、水戸街道の笠間宿へやって来た。同じ日、笠間に、市の幼なじみで江
 戸に出て大成功して、故郷に錦をかざる米問屋の常陸屋新兵衛(岡田英次)と、道中しつこく市に付
 きまとっていたフーテンの若者たち、友(岸部シロー)、ユリ(横山リエ)、ゲン(酒井修)、ヒデ
 (朝比奈尚行)、ジュン(役者、不詳)もやって来た。新兵衛が凶作つづきにあえぐ故郷の人びとを
 救うため、千両箱をみやげに訪れたというので、名主総代の庄兵衛(土屋嘉男)はじめ村をあげて大
 歓迎。その頃、市は陶工の作兵衛(志村喬)と再会した。作兵衛は市のわんぱく坊主時代のことをよ
 く覚えていた。そして、市が乳をもらって育ててもらったおしげはすでに死んでおり、彼女の家は住
 む人もなく荒れ放題になっていた。そこへ図々しくフーテンの五人組が乗り込んで来て、大騒ぎを始
 めた。一方、新兵衛の本当の狙いは、士地の親分・加賀田の岩五郎(遠藤辰雄)、代官・林田権右衛
 門(佐藤慶)と組んで、年貢米の舛目をごまかし、貯めこんだ米を江戸へ運んで大儲けしようとたく
 らんでいたのである。盲目者の鋭い感で彼らの策略を知ったものの故郷の地を血で汚したくない市は
 出ていこうと決心する。そんな時、新兵衛が私有している石切場で爆発事故が起きた。新兵衛の無暴
 なやり方に庄兵衛が申し入れをするが、庄兵衛は逆に痛めつけられ、自から首を吊って果てた。勘忍
 袋の緒が切れた市は岩五郎の賭場で大暴れ、新兵衛、林田への挑戦の火ぶたを切った。だが、新兵衛
 は庄兵衛の孫娘・おみよ(十朱幸代)を連れ去ってしまった。おみよが新兵衛に迫まられ、あわやと
 いう一瞬、駈けつけて来た市は怒りの仕込杖で次々と斬っていった……。

 他に、高森玄(貝塚玄十郎=岩五郎の用心棒)、石井くに子(おさよ)、浮田左武郎(井筒屋徳兵衛=旅
籠の主人)、九段吾郎(壺振り)、浜田雄史(政吉=岩五郎の子分)、寺島雄作(弥兵衛=名主のひとり)、
田部謙三(ユリに胴巻を奪われた男)などが出演している。一斗枡と偽って一斗二升入る枡を使うところな
ど、あくどさも年季が入っている。悪人役も岡田英次、佐藤慶、遠藤辰雄と並べると、定番ながら市に斬ら
れて当然という配役であった。十朱幸代が市の乳兄弟を演じているが、彼女の可憐さがよく出ていたと思う。
 2本目は、『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』(監督:岩井俊二、フジテレビジョン=
共同テレビ、1995年)である。岩井俊二の描く世界はおおむねファンタジーの世界だが、妙にリアリティが
ある。そこに彼の才能が花開いているのだろう。彼の作品は、以下に挙げるように10本観ているが、とくに
好きな作品は、『PiCNiC』、『スワロウテイル』、『花とアリス』の3本である。当該作品も小品ながら好
感のもてる物語だった。連想したのは、『スタンド・バイ・ミー(Stand by Me,1986)』(監督:ロブ・ラ
イナー〔Robert "Rob" Reiner〕、米国、1987年)である。あの懐かしい感じを少しだけでも味わえたから
である。

  『FRIED DRAGON FISH』、監督:岩井俊二、フジテレビジョン、1993年(公開1996年)。
  『PiCNiC』、監督:岩井俊二、フジテレビジョン・ネットワーク=ポニーキャニオン、1995年。
  『Love Letter』、監督:岩井俊二、フジテレビジョン、1995年。
  『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』、監督:岩井俊二、フジテレビジョン=共同テレビ、
   1995年。
  『undo』、監督:岩井俊二、フジテレビジョン=ポニーキャニオン、1996年。
  『スワロウテイル』、監督:岩井俊二、SWALLOW PRODUCTION COMMITTEE〔烏龍舎=ポニーキャニオン=
   日本ヘラルド=エースピクチャーズ=フジテレビジョン〕、1996年。
  『四月物語』、監督:岩井俊二、Rockwell Eyes、1998年。
  『リリイ・シュシュのすべて』、監督:岩井俊二、Lily Chou-Chou Partners、2001年。
  『花とアリス』、監督:岩井俊二、Rockwell Eyes-H&A Project、2004年。
  『花とアリス殺人事件』、監督:岩井俊二、花とアリス殺人事件製作委員会〔日本テレビ放送網=
   ロックウェルアイズ=スティーブンスティーブン=東映=ポニーキャニオン=小学館〕、2015年。

 物語を確認しておこう。以下、上と同様である。

   〔解説〕

  小学生の男の子と女の子の淡い恋心と悲しい別れを描いたドラマ。監督は『Love Letter』の岩井俊
 二。主人公のふたりの小学生を演じるのは、『グッバイ・ママ』の山崎裕太と『パ★テ★オ PATIO』
 の奥菜恵。もともとはフジテレビで放送されていた『ifもしも』の一篇として製作され、93年8月26日
 に放送されたもので、テレビ・ドラマとして初めて日本映画監督協会新人賞を受賞した作品。今回の
 劇場版では、テレビ放映時にはなかったいくつかのカットが追加されている。

   〔あらすじ〕

  小学生のノリミチ〔島田典道〕(山崎裕太)は、夏休みの登校日のため学校へ向かった。ノリミチ
 の同級生のナズナ〔及川なずな〕(奥菜恵)は、家を出る時に母親(石井苗子)から一通の手紙を三
 浦先生(麻木久仁子)に渡すよう頼まれる。それは、両親の離婚のために、夏休みが明けたら転校す
 るという内容の手紙だった。放課後、プールの掃除当番だったノリミチとユウスケ〔安曇祐介〕(反
 田孝幸)は、掃除そっちのけでプールで遊んでいた。もう一人の当番はナズナで、彼女はそしらぬ素
 振りでプールサイドに横たわっている。ユウスケはノリミチに50メートルの勝負をもちかけた。始め
 はリードしていたノリミチだったが、ターンの時にプールのヘリにかかとを思い切り打ちつけてしま
 う。先にゴールしたユウスケがプールから顔を出すと、ナズナがホースの水を浴びせて、今夜の花火
 大会に一緒に行こうと誘うのだった。ノリミチとユウスケが教室に戻ると、ジュンイチ〔純一〕(小
 橋賢児)たちが花火は横から見ると丸いか平べったいかで言い争っていた。ノリミチたちも話に加わ
 るが一向に結論が出ず、今夜灯台のところから確認しようということになった。ノリミチの足のケガ
 に気づいたユウスケは、自分の家の病院で見てもらえと勧める。ノリミチがユウスケの家に行くと、
 大きなトランクを抱えたナズナが、ユウスケが戻るのを待っていた。ユウスケは来ないと伝えたノリ
 ミチは、ナズナに「君を誘ったら裏切らなかった?」と尋ねられ、「俺は裏切らないよ」と答える。
 そこへナズナの母親が現れ物凄い形相でナズナを連れて行った。どうすることも出来なかったノリミ
 チは、「あの時、俺が勝ってれば」と後悔の念にとらわれるのだった。ノリミチが50メートルに勝っ
 ていたとしたら……。ナズナに花火大会に誘われたノリミチは、強引にバスに乗せられた。家出した
 のかと尋ねるノリミチに、ナズナは「駆け落ち」だと答える。駅のところでバスを降りたナズナは、
 遠くへ行こうとノリミチを誘うが、電車が来た途端に態度を変えて、バスで帰ろうと言い出した。夜
 になってノリミチとナズナは誰もいない学校にもぐり込み、プールで互いに水をかけあったりしては
 しゃいだ。遊び疲れてプールに浮かんでいたナズナは「今度会えるの二学期だね。楽しみだね」とノ
 リミチに言い残して、微笑みを浮かべながら帰っていくのだった。その頃ユウスケたちは灯台を目指
 して延々と歩き続け、ようやく灯台に着いた頃にはすでに花火が終わってしまっていた。夏祭りの会
 場にやってきたノリミチは、彼氏〔マコト〕(小山励基)を連れた三浦先生に偶然出会い、花火は横
 から見たら丸いか平べったいかと聞く。先生はノリミチを花火職人のヤス(酒井敏也)さんに紹介し、
 花火を一発上げてもらうよう頼んだ。そして、ノリミチは花火を真下から、灯台のユウスケたちは横
 から見ることができたのだった。

 他に、ランディ・ヘブンス(カズヒロ〔和弘〕)、桜木研人(ミノル〔稔〕)、深浦加奈子(ノリミチの
母)、山崎一(ノリミチの父)、田口トモロヲ(ユウスケの父)、中嶋陽子(安曇医院の受付看護婦)、光
石研(三浦先生の同僚教師)、こばやしせつまさ(おでん屋)、蛭子能収(おでん屋の客)などが出演して
いる。ノリミチが勝つ物語の方が断然面白いが、現実にはユウスケが勝つ物語の方がリアルである。どちら
も描いたところにこの物語の肝がある。花火の話で、「炎色反応」が出て来るが、たしかに化学の時間に習
った覚えがある。赤がストロンチウム、緑が胴、黄色がナトリウムだそうである。


 某月某日

 DVDで邦画を2本観たので報告しよう。どちらも楽しい映画で、こころがだいぶ癒されたことを記しておこ
う。体調が頗る悪いので、薬にすらなったかもしれない。
 1本目は、『まほろ駅前狂騒曲』(監督:大森立嗣、「まほろ駅前狂騒曲」製作委員会〔ポニーキャニオ
ン=東京テアトル=パパドゥ音楽出版=文藝春秋=オフィス作=Gyao!=ぴあ=ヨアケ=フィルムメイカーズ=
リトルモア〕、2014年)である。もちろん、『まほろ駅前多田便利軒』(監督:大森立嗣、「まほろ駅前多
田便利軒」製作委員会〔フィルムメイカーズ=アスミック・エース エンタテインメント=ハピネット=日活=
TSUTAYAグループ=Yahoo! JAPAN=ヨアケ=リトルモア〕、2011年)の続篇であるが、その中間にTVドラマと
して『まほろ駅前番外地』がある由。もっとも、そちらは観ていない。監督の大森立嗣は、出演者のひとり
である麿赤兒の息子であるとともに、弟の大森南朋も登場している。その他、監督の馴染の俳優も出て来る
ので、大森組の面目躍如と言ったところか。彼の作品は以下のように4本観ているが、他にも7本くらいあ  
るらしいので、機会があったらすべて観てみたい監督のひとりである。

  『まほろ駅前多田便利軒』、監督:大森立嗣、「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会〔フィルム
   メイカーズ=アスミック・エース エンタテインメント=ハピネット=日活=TSUTAYAグループ=
   Yahoo! JAPAN=ヨアケ=リトルモア〕、2011年。
  『さよなら渓谷』、監督:大森立嗣、「さよなら渓谷」製作委員会〔スターダストピクチャーズ=
   キングレコード=ファントム・フィルム〕、2013年。
  『ぼっちゃん』、監督:大森立嗣、アパッチ、2013年。
  『まほろ駅前狂騒曲』、監督:大森立嗣、「まほろ駅前狂騒曲」製作委員会〔ポニーキャニオン=
   東京テアトル=パパドゥ音楽出版=文藝春秋=オフィス作=Gyao!=ぴあ=ヨアケ=フィルム
   メイカーズ=リトルモア〕、2014年。

 最後の〆方が常套に流れたが、途中までは現代のさまざまな問題(環境問題、新興宗教の問題、介護の問
題、子育ての問題、同性愛の問題、ヤクザのシノギの問題、高齢者の生き方の問題、等々)が複雑に絡んで
くるので、とても見応えがあった。三浦しをんの原作を読んだことがないので、機会があれば読んでみたい。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛恕願いたい。

   〔解説〕

  2人の便利屋がさまざまな依頼を解決していく姿を描く、三浦しをんの人気小説「まほろ駅前シリ
 ーズ」。同作を瑛太&松田龍平主演で映像化した映画、ドラマに続く第3弾。東京郊外のとある町の
 駅前に居を構える便利屋“多田便利軒”を営む青年・啓介と彼の元に転がり込んできた春彦が繰り広
 げるエピソードがつづられる。監督は大森立嗣。

   〔あらすじ〕

  東京の郊外にある治安がいいとは言えないまほろ駅前で便利屋を営む多田啓介(瑛太)のもとに中
 学時代の同級生・行天春彦(松田龍平)が転がり込んでから3年目、多田便利軒には相変わらずあく
 が強い客や奇妙な依頼が舞い込んでいた。これまで会ったことのなかった行天の実子・三峯はる(岩
 崎未来)の子守り代行や元新興宗教団体の隠密調査に骨を折るうちに、かつてない危機に見舞われる……。

 他に、永瀬正敏(小林浩司=HHFAの代表者)、高良健吾(星良一=裏組織のボス)、真木よう子(柏木亜
沙子=「キッチンまほろ」で働く未亡人、多田の恋人になりかけている)、本上まなみ(三峯凪子=行天の
元妻)、奈良岡朋子(曾根田菊子=要介護の高齢者、便利軒の顧客)、新井浩文(飯島幸三=岡山組若頭)、
三浦誠己(吉村刑事)、古川雄輝(澤田刑事)、岸部一徳(早坂=嘱託刑事)、横山幸汰(田村由良=HHFA
の子ども会員)、水澤紳吾(渡辺=HHFAの会員)、原田麻由(北上=同)、大西信満(筒井=星の子分)、
渡邉達也(金井=同)、宇野祥平(少年サッカーの監督)、市川実和子(西島さき=三峯凪子のパートナー)、
麿赤兒(岡=多田便利軒の常連客)、松尾スズキ(シンちゃん=クスリの売人)、大森南朋(山田=弁当屋
の店主)、伊佐山ひろ子(犬を抱いて通り過ぎる女性)などが出演している。
 いわゆる「バディもの」としては、『探偵はBARにいる』シリーズが直ぐに思い浮かぶが、この作品でも相
棒のひとりは松田龍平(もう一人は、大泉洋)である。思うに、漫才でいうところの「ボケ役」として恰好
の人物ということだろう。小生もこの二人のどちらの役をやりたいと聞かれたら、ノータイムで行天春彦役
と答えるだろう。そのくらい、このキャラクターは面白い。もちろん、多田啓介役の瑛太が劣っているとい
う意味ではけっしてない。行天の飄々としたキャラが眩しく見える……と言いたいだけである。とくに、行
天の多田に向って吐いた「真っ当に愛されて育ったヤツは残酷でいけない」という台詞は光っていた。
 2本目は、『高台家の人々』(監督:土方政人、「高台家の人々」製作委員会〔フジテレビジョン=東宝=
集英社〕、2016年)である。女性向けコミックが原作なので、とても甘ったるいが、嫌な甘さではなかった。
普通の男子にとって究極の謎である「おんなのこころ」を覗く楽しみがあったと書けば、ストレートに「変
態」と言われるかもしれないが、事実だから仕方がない。もっとも、一番面白かったキャラは市村正親が演
じた「お父様」で、こんな人と会ってみたいと思った。
 物語を確認しておこう。以下、上と同じである。

   〔解説〕

  妄想癖のあるOLと人の心が読める特殊な力“テレパス”を持ったイケメンエリートの恋を描いた、
 森本梢子の人気コミックを綾瀬はるか&斎藤工の主演で映画化したラブ・コメディ。ヒロイン、木絵
 の突拍子もない妄想力とそれを楽しみながらも心癒され、ひかれていく青年との恋の行方がつづられ
 る。西野カナが主題歌を担当。

   〔あらすじ〕

  口下手でぼーっとした冴えないOL・平野木絵(綾瀬はるか)は、気づけば妄想して自分の世界に入
 り込んでいた。ある日、木絵の勤める会社に、高台光正(斎藤工)がニューヨーク支社から転勤して
 くる。元華族で不動産や保険会社などを持つ名家・高台家の長男にして、長身でイケメン、さらに祖
 母がイギリス人というルックスに、東大卒、オックスフォードに留学経験もあるという完璧なプロフ
 ィールを持つ光正が、何の接点もあるはずがない木絵をいきなり食事に誘う。木絵は、なぜ気に入ら
 れたのか分からないまま仲を深めていくが、光正の笑うタイミングを見て、自分のバカバカしい妄想
 を覗かれているような気がしてならない。実は、光正には人の心が読めるテレパシー能力があったの
 だ。そのことで人間関係に辟易としていた光正にとって、楽しくておもしろくてバカバカしい妄想を
 する木絵と過ごす時間は癒しとなり、やがて木絵の純粋な心の中に惹かれるようになる。二人は順調
 な関係を続けていくが、木絵の前に名家・高台家が立ちはだかる。光正の母・由布子(大地真央)は
 二人の関係を許さず、また、光正に想いを寄せる女性の存在も……。何より、“釣り合わない恋”に
 不安になる木絵。さらに家族に隔世的に引き継がれたテレパシー能力の存在を木絵に打ち明けられな
 い光正。それぞれの抱える不安によって、二人の関係が変化していく……。

 他に、水原希子(高台茂子=光正の妹)、間宮祥太朗(高台和正=同じく弟)、坂口健太郎(岸本浩平=  
茂子の好きな男子)、大野拓朗(高台茂正=光正たちの祖父)、塚地武雅(脇田実=総務部課長/ドダリー
卿/牛丼屋の店員/妖精/ダッフンヌ神父/麻薬密売人/別の神父/親方/デンマーク人の水泳コーチ・イ
ヤン=ヤッケ)、堀内敬子(安倍弓子=木絵の同僚)、夏帆(斉藤純=茂子の友人、獣医、光正のことをず
っと想ってきたが、実は和正から好かれていたことを知る)、シャーロット・ケイト・フォックス(高台ア
ン=光正たちの祖母)、市村正親(高台茂正Jr.〔マサオ〕=光正たちの父)、猫のヨシマサなどが出演し
ている。


 某月某日

 DVDで邦画の『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(監督:三木康一郎、「植物図鑑」製作委員会〔松竹=
ホリプロ=LDH=幻冬舎=木下グループ=ポニーキャニオン=ローソンHMVエンタテイメント〕、2016年)を
観た。久し振りにヒロインに荷担して「泣ける純愛物語」だった。このくらい爽やかだったら、多少ウソ臭
くても許せると思う。おそらく、植物の静謐さがこの物語を支えているのだろう。もちろん、獣臭さだって
捨てたものじゃないが、黙って咲いているヘクソカズラの力は、動物のそれに決して劣らないのである。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご海容いただきたい。

   〔解説〕

  『図書館戦争』、『阪急電車』など数々の作品が映像化されている有川浩の人気小説を、EXILE/三
 代目J Soul Brothers のパフォーマーである岩田剛典と高畑充希の主演で映画化したラブストーリー。
 突然現れた謎の青年と同居する事になった少女の恋の行方が描かれる。メガホンを握るのはテレビの
 バラエティ番組なども手掛ける三木康一郎。

   〔あらすじ〕

  ごく普通の女の子である河野さやか(高畑充希)は、ある晩、行き倒れていた青年(岩田剛典)と
 出会う。樹(名字は日下部)と名乗る彼は、自分を犬になぞらえ、拾ってくれないかと言い出した。
 こうしてさやかは、思いがけず彼と半年の間だけ同居生活をすることになる。名前と、植物に詳しい
 ということ以外は謎に包まれた彼と一緒に過ごすうちに、少しずつ恋心を募らせていくさやか。しか
 し彼には秘密があった……。

 他に、阿部丈二(竹沢陽平=さやかの同僚。さやかに恋心を抱いている)、今井華(野上ユリエ=樹のコ
ンビニ仲間)、谷澤恵里香(玉井千秋=さやかの同僚)、相島一之(警察官)、酒井敏也(さやかの勤務す
る東成不動産の来店客)、木下隆行(同じく内覧客)、ダンカン(山崎誠=東成不動産の部長)、大和田伸
也(登来柳明=著名な華道家、実は樹の父親)、宮崎美子(河野典子=さやかの母親)、竹内寿(コンビニ
の店員)などが出演している。
 苦いので、さやかはふきのとうの天麩羅が苦手のようだが、小生は大好きである。一年に一回は食べたい
料理のひとつである。その他、ふき尽くし(ばっけ味噌、ふきご飯、等々)、つくしの佃煮、ノビルのパス
タなど、実に美味しそうだったことを付け加えておこう。


 某月某日

 DVDで2本の邦画を観た。どちらも講談社の雑誌に連載された人気漫画が原作の映画であるが、およそ傾向
の異なる作品で、それだけでも世界の広さに圧倒される思いである。小生は、日本人の社会教育を担ってい
るのは、もちろん家族や学校の存在を無視するわけにはいかないが、それを凌ぐのはTV(最近ではネット
か)と漫画ではないかと考えているので、この両作品の若者に対する影響力はどのくらいなのだろうかを知
りたい気分である。
 1本目は、『ミュージアム』(監督:大友啓史、映画「ミュージアム」製作委員会〔ワーナー・ブラザー
ズ映画=WOWOW=パルコ=トライストーン・エンタテイメント=講談社=ツインズジャパン=ニッポン放送=
GYAO=KDDI=巖本金属〕、2016年)である。久し振りの映画鑑賞だったので、その点ではよかったが、何と
も選んだ映画が凄まじかった。まさか人肉食を思わせるシーンがあるとまでは想像しなかったからである。  
実際にはターゲットを脅す目的で疑似的な操作をしただけに終わったので、正直よかったと思った。心臓に
悪いとしか言いようがない。もっとも、映画自体はエンタメ的要素が多く、それほど怖くはない。これが事
実だったら「勘弁してくれ」と叫ぶとは思うが……。観ながら一番感じていたことは、警察官という職業も
さることながら、俳優業も半端ではないなという点である。とくに、妻夫木聡はよくもこの役を引き受けた
と思う。以前、『悪の教典』(監督:三池崇史、「悪の教典」製作委員会〔東宝=電通=文藝春秋=OLM=
エー・チーム=日本出版販売〕、2012年)で主人公のサイコキラー(反社会性人格障害者)の青年蓮実聖司
を演じた伊藤英明が、演じただけでかなりのバッシングを受けたと記憶しているので、余計にそういう思い
がした。もちろん、妻夫木が演じた「悪人=困った人」の中でもいちばん衝撃的な人物ではなかろうか。付
け加えれば、山田洋次監督の『家族はつらいよ』シリーズのレギュラーである平田庄太役とは真逆の人物像
と言えるだろう。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛恕を乞う。

   〔解説〕

  連続猟奇殺人犯によって繰り返される凄惨な犯行だけでなく、事件の背後にある裁判員制度の問題
 を描き、反響を呼んだ巴亮介の同名コミックを小栗旬主演で映画化したサスペンス・スリラー。カエ
 ルのマスクを被った犯人・カエル男の凶行に巻き込まれていく刑事の姿を描く。『るろうに剣心』シ
 リーズの大友啓史が監督を務める。

   〔あらすじ〕

  残忍な猟奇殺人事件が続発。事件はいずれも雨の日に起きており、現場には謎のメモが残され、死
 体はどれも見られることが念頭に置かれているようだった。犯人として浮かび上がってきたのは、カ
 エルのマスクを被り殺人アーティストを名乗るカエル男。捜査を進めるうちに沢村久志刑事(小栗旬)
 は事件の関連性に気付くが、犯人の次の狙いに驚愕する。犯人を追う沢村刑事は、いつしか追い詰め
 られていく……。

 他に、尾野真千子(沢村遥=久志の妻)、野村周平(西野純一=沢村の相棒刑事)、丸山智己(菅原剛=  
同僚刑事のひとり)、伊武雅刀(岡部利夫=捜査一課長)、田畑智子(秋山佳代=遥の親友)、市川実日子
(橘幹絵=医師)、大森南朋(沢村の父 =殉職刑事)、松重豊(関端浩三=ベテラン刑事)、妻夫木聡(カ
エル男=霧島早苗)、健太郎(沢村久志の高校時代)、五十嵐陽向(沢村将太=久志・遥の息子)、滝沢涼
子(瀬戸内綾子=裁判官)、山元隆弘(小泉勤=裁判長)、佐藤聖羅(上原あけ美=裁判員としての最初の
被害者)、田口巧輝(堤優一=同じく次の被害者)、重松隆志(真矢恒彦=同じく三番目の被害者)、平原
テツ(風間=同僚刑事のひとり)などが出演している。
 「ドッグフードの刑」、「母の痛みを知りましょうの刑」、「ずっと美しくの刑」、「針千本飲ますの刑」、
「均等の愛の刑」、「お仕事見学の刑」など、犯人の趣味による刑罰が痛々しい。もっとも、こんな残虐な
ふるまいに出る原因もきちんと描かれており、それなりに納得はできる。現代は「アレルギー」が多くの人
を苦しませているが、犯人のそれは「心因性」だという。心身症の問題は深く、素人の想像にすぎないが、  
こころの中の怪物と直面し、それを克服することは極めて困難に違いないとは思う。エンディングで、あた
かも『オーメン(The OMEN, 1976)』(監督:リチャード・ドナー〔Richard Donner〕、米国、1976年)を
思わせるシーンがあるが、沢村久志はどんな思いに駆られたことであろう。
 2本目は、『ピーチガール』(監督:神徳幸治、「ピーチガール」製作委員会〔松竹=講談社=木下グル
ープ=ジェイ・ストーム=ファインエンターテイメント〕、2017年)である。いかにも若い女性が好みそう
なシチュエーションを積み重ねた映画で、ほとんど非の打ちどころがないといった流れだった。伊達に累計
1,300万部も売り上げた少女コミック(『別冊フレンド』連載)ではないことがよく分かる。怖い映画を観た
直後なので、毒消しに軽い恋愛ものを観ようと思ったのだが、どうしてどうしてさまざまなことを考えさせ
てくれる映画だった。その意味でも観てよかったと思う。
 物語を確認しておこう。以下、上と同様である。

   〔解説〕

  上田美和の人気コミックを、山本美月とHey! Say! JUMPの伊野尾慧主演で実写映画化した青春ラブ
 ストーリー。ギャル風な外見から遊び人と疑われているピュアな女子高生の恋の行方が描かれる。ヒ
 ロインの片思い相手を真剣佑、その恋路を邪魔しようとする小悪魔女子を永野芽郁が演じるなど、注
 目の若手が共演する。

   〔あらすじ〕

  女子高生の安達もも(山本美月)は元水泳部で、日焼けした肌に塩素で色が抜けたために赤くなっ
 た髪という一見ギャルのような容貌のせいで、遊んでいると誤解されがちだった。しかし内面はとて
 も一途で、中学時代からとーじ〔東寺ヶ森一矢〕(真剣佑)に片思いをしている。しかしある勘違い
 から入学早々に学校で一番モテているカイリ〔岡安浬〕(伊野尾慧)から一方的にキスされ、学校中
 の噂になる。さらに、色白で男ウケがいい性悪の同級生・柏木沙絵(永野芽郁)がももからとーじを
 横取りしようと次々に罠を仕掛けてくる始末。そんなももの絶体絶命のピンチを救ったのは、カイリ
 だった。カイリはももの純粋さに惹かれており、ももはとーじとカイリ、タイプの異なる二人の間で
 気持が揺れ動く。

 他に、菊池桃子(安達桜子=ももの母親)、水上剣星(岡安涼=カイリの兄)、升毅(岡安崇史=同じく
父)、本仮屋ユイカ(安芸操=涼の婚約者)、菊田大輔(ジゴロー〔大路吾郎〕=タレント)などが出演し
ている。山本美月、真剣佑、永野芽侑の若手俳優は知っていたが、カイリ役の伊野尾慧は知らなかった。将
来が明るい俳優のひとりだろう。「ジャニーズの高田純次」という通り名がある由(ウィキペディア)。ど
うりで、いい感じの軽さが出せる俳優だと思った。ところで、ももととーじの間にしか通じない「Lサイン」
(love の頭文字)は、小生も別個に考え出したサインである。ただし、小生のは「WLサイン」(love と
liberty を意味する)であり、しかも交差させて使用する。流行らせようと思ったこともあるが、全然流行
らなかった。


 某月某日

 DVDで中国映画の『紅いコーリャン(紅高粱)』(監督:チャン・イーモウ〔張藝謀〕、中国、1987年)を  
観た。中国の映画を観るのは久し振りで、この前に観た中国映画は何だったかを忘れたほどである。さすが
に、1988年にベルリン国際映画祭で金熊賞(最優秀作品賞)を受賞した作品のことはある。見応えがあった。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛恕を乞いたい。

   〔解説〕

  1920年代末の中国山東省を舞台に、貧しく厳しい状況の中で生きる人々の、恋と欲望と闘いを描く。
 監督は本作がデビューとなる張藝謀(チャン・イーモウ)、莫言(モー・イェン)の原作『紅高梁』、
 『高梁酒』を基に、脚本は陳剣雨が担当。出演は鞏俐、姜文ほか。

   〔あらすじ〕

  20年代末、中国の山東省。18才になる九児〔チウアル〕(鞏俐〔コン・リー〕)は、親子ほど年が
 離れていてハンセン病を煩う造り酒屋の李大頭〔リー・タートゥ〕のもとに嫁ぐことになった。その
 嫁入りの道中、彼女の御輿は覆面の強盗に襲われる。そして強盗が九児をさらおうとした時、彼を殺
 し九児を助けたのは御輿かつぎの余占鰲〔ユイチャンアオ〕(姜文〔チアン・ウェン〕)であった。
 当時の慣習で、結婚式の3日後に父親(銭明〔チェン・ミン〕)に連れられ実家に戻る九児が、強盗
 に襲われたあのコーリャン畑に差しかかった時、彼女は再び強盗に襲われ、畑の奥深く連れ去られる
 が今度の男は余だった。九児も彼に淡い慕情を抱いていたこともあり、二人はコーリャン畑で愛を交
 わした。九児が嫁ぎ先に戻ると、李は行方不明になっており、やがて未亡人として彼女が酒屋を継ぐ
 ことになる。番頭の羅漢〔ルオハン〕(勝汝駿〔トン・ルーチェン〕)の協力を得て、商売も順調に
 繁栄していたある日、一帯に名の通った匪賊、秀三炮〔シウー・サンパオ〕(計春華〔チー・チェン
 ホア〕)の一団が酒造場を襲い、九児は誘拐される。身代金と引き換えに、彼女は無事戻ってくるが、
 その九児の姿に激怒した余は、秀の喉もとに包丁をつきつけ許しを乞わせる。しかし彼が家に戻るや、
 九児が使用人たちとなごやかに酒をくみ交わしている姿に、余は腹立たしさを覚え、コーリャン酒の
 甕の中に放尿した。ところがその甕の酒が美酒に変化し、九児はこの酒を十八里紅(シバリフォン)
 と名付ける。その夜羅漢は村から姿を消した。コーリャン畑で九児が身籠った豆官〔トゥコアン〕
 (劉継〔リウ・チー〕)も9才になった。やがてこの地にも日本軍がやってきて、畑をつぶして道路
 を建設するため村の人々を強制労働させる。日本軍は人々へのみせしめに、抗日運動家となった羅漢
 を吊るし、村の肉屋に彼の生皮をはがすよう命じる。そして彼は恐怖の色もみせず日本軍を罵倒する
 言葉を吐き、絶命した。その夜九児は男たちに十八里紅をふるまい、彼らは日本軍への抵抗を誓う。
 ところが、彼らが待ち伏せている所に日本軍はなかなか現われず、九児は食事を持ってコーリャン畑
 へと向う。その時日本軍が現れ、彼女は撃ち殺される。余と男たちは怒りの声をあげながら日本軍に
 襲いかかり爆薬を爆発させ、一面は血の海と化した。たった二人生き残った余と豆官は灼熱の太陽の
 もと、血に染まったコーリャン畑に立ちつくすのだった。

 羅漢が殺されるシーンは次のような字幕が入っていた。それを以下に引用しておこう。

  “日本軍は40万民夫を徴用し
   道路修築をなす”

  “作物の損害 数知れず
   人命 数千を失う”

  “劉羅漢 青殺口にて
   見せしめに皮はぎさるるも”

  “恐れることなく敵を痛罵し
   息途絶えた”

 日本の軍隊の描かれ方としては、これでいいのかもしれないが、生きている人間の皮をはぐまでの行為を
果たして敢行しただろうか、とは思う。たぶん、これまでコーリャン酒を飲んだことはないので、機会があ
れば飲んでみたいと思った。酒造りの歌も、なかなか迫力があった。もちろん、本作品がデビュー作である
コン・リーの魅力は格別だった。


 某月某日

 DVDで邦画を2本観たことは昨日報告済みである。その詳細を以下で綴ろう。
 1本目は、『ソ満国境 15歳の夏』(監督:松島哲也、映画「ソ満国境 15歳の夏」製作委員会、2015年)
である。偶然ではあるが、昨年の12月15日に似たような題材の『葛根廟事件の証言』(監督:田上龍一、イ
ンディペンデント、2017年)〔「日日是労働セレクト156』、参照〕を観ているので、話の中に入り易か
った。同時に、久しぶりの「東日本大震災」絡みの作品なので、その点でも興味深かった。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご海容いただきたい。

   〔解説〕

  田原和夫が自らの体験を綴った著書『ソ満国境15歳の夏』を原作に、終戦後、ソ連・満州国境付近
 を彷徨った少年たちの過酷な逃避行を描いたドラマ。3,000キロに及ぶロケハンを経て中国ロケを実施。
 出演は『るろうに剣心 京都大火編』の田中泯、これが遺作となった夏八木勲(『そして父になる』)、
 『東京家族』の柴田龍一郎。

   〔あらすじ〕

  東日本大震災から1年後の福島。15歳の吉川敬介(柴田龍一郎)は、仮設住宅で避難生活を送る中
 学生。放送部に所属する彼は、機材が津波で流されたため、中学生活最後の夏に作品制作ができない
 ことを他の部員たちと共に悔しがっていた。そこへ、見知らぬ中国北東部の小さな村・石岩鎭から、
 取材の依頼が舞い込んでくる。期待と不安を胸に、果てしない平原が広がる中国へ旅立つ敬介たち。
 彼らを招待したのは、村の長老・金成義(田中泯)。その口から語られたのは、67年前の昭和20年夏、
 15歳で勤労動員としてソ連と満州の国境近くの報国農場に送られた新京第一中学校の生徒120名の壮絶
 な体験だった。そして、取材する場所は当時、少年たちが敗戦から帰国まで彷徨ったソ満国境の土地。
 次々と明らかになってゆく67年前の出来事。ソ連軍による突然の爆撃に始まり、ソ連軍捕虜収容所で
 の50日に及ぶ過酷な生活。解放後、衰弱しきって彷徨う少年たちを救ったのは、当時“石頭村”と呼
 ばれた石岩鎭の村人たちだった。憎い日本人を助ける必要はないという村人たちを村長が説得し、各
 家庭が数人ずつ、少年たちに食事と寝る場所を提供。少年の1人である金森成義(三村和敬)から、
 自分たち日本人を助けてくれた理由を尋ねられた村長は“中国の村人が日本人を助けたことによって、
 これからの世代にどんな新しい歴史が生まれるのか楽しみにしている”と語った。その言葉に心動か
 された金森は、自分が朝鮮人である事実を明かし、石頭村に残ることを決意。この金森少年こそ、敬
 介たちを村に招待した金成義だったのだ。67年前の少年たちの過酷な体験に言葉を失いつつも、震災
 と原発事故で避難生活を余儀なくされる敬介たち放送部員にとっては、その体験が他人事とは思えな
 かった。やがて、貴重な取材を終えて帰国した敬介たちを、更なる事実が待ち受けていた……。

 他に、木島杏奈(今中和美=敬介のGF、放送部所属)、金澤美穂(沢村あゆ=同じく放送部所属)、澤田
怜央(岡嶋隼人=同)、清水尋也(橋本翔太=同)、大谷英子(古賀遥=引率の放送部顧問)、金子昇(新
京一中の佐藤教官)、清水尚弥(広木康太=新京一中の生徒)、六車勇登(原田浩史=同)、吉田憲祐(川
村真一=同)、田中律子(敬介の母)、二階堂智(同じく父)、香山美子(同じく祖母)、長本批呂士(案
内人の周)、夏八木勲(67年後の原田浩史)、上田耕一(同じく河村真一)、小林勝也(同じく広木康太)
などが出演している。
 今中和美の「(石頭村の人々が新京一中の生徒を)追い出さなかったのはなぜなんでしょう?」という質
問をするが、金成義はこう答えている。耳から拾ったので正確ではないが、以下に記してみる。

  それは、人間とはそういうものだと言うしかないだろうね。困った人が目の前にいたら、立場を超
 えて手を差し延べる。人の手は、あるときは残酷だが、あるときには、たとえようもない優しさを発
 揮するものでもある。

 小生は、エマニュエル・レヴィナスの倫理思想や、マザー・テレサの実践を連想した。聞きようによって
は臭い台詞だが、本当にそうだと思う。俗に「恩は石に刻め、怨みは水に流せ」(あるいは、「刻石流水」)
と言われるが、言うは易いがなかなかできるものではない。事実、原田浩史はこれを本に著し、金成義は日
本で苦労している中学生を石岩鎭に招いたのである。
 以下の献辞が掉尾を飾っている。

  満洲で命を落とした新京一中生徒隊の4名
  東日本大震災で犠牲となった方々
  長い闘いを続ける被災者の皆様
  夏八木勲さんに捧げます

 映画の出来としては教科書的な作品としか言いようがないが、やはり残しておくべき映画であろう。なお、
金森の蝶々アサギマダラ(浅葱斑)の挿話が、安西冬衛の「てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った」とい
う一行詩を連想させたことを付け加えておこう。ちなみに、韃靼海峡とは、ユーラシア大陸と樺太(サハリ
ン)の間にある間宮海峡(タタール海峡)のことである。
 2本目は、『武曲 MUKOKU』(監督:熊切和嘉、「武曲 MUKOKU」製作委員会〔TCエンタテインメント=TBS
サービス=巖本金属=TBSラジオ=木下グループホールディングス=ひかりTV=ツインジャパン=ソニーPCL〕、
2017年)である。熊切監督作品なので、ある種の期待を持ったが、「熊切よ、お前もか」という作品だった。
メジャーになると、どうしてテンションが下がってしまうのだろう、という慨嘆である。彼の作品は、以下
のように8本観ている。たしかに年を追うごとにうまくはなっているが、それと反比例して暗い情念は通俗  
化の一途を辿っていると思う。もちろん、彼独特の暴力性は維持されているとはいえ、物語は60年代から70
年代にかけてのスポ根ものの焼き直しで、それに相も変わらぬ父子の近親憎悪を絡めただけである。厳しい
言い方をすれば、新味がほとんどないといってよい。映画としては、『剣』(監督:三隅研次、大映京都、
1964年)を連想したが、はるかに劣ると思った。

  『鬼畜大宴会』、監督:熊切和嘉、鬼プロ、1998年。
  『アンテナ』、監督:熊切和嘉、オフィス・シロウズ=グルーヴコーポレーション、2003年。
  『ノン子36歳(家事手伝い)』、監督:熊切和嘉、日本出版販売=東映ビデオ=ゼアリズエンター
   プライズ、2008年。
  『海炭市叙景』、監督:熊切和嘉、「海炭市叙景」製作委員会〔アイリス=SCRUM TRY=日本スカイ
   ウェイ〕、2010年。
  『夏の終り』、監督:熊切和嘉、『夏の終り』製作委員会〔クロックワークス=バップ=プランダス〕、
   2012年。
  『莫逆家族(バクギャクファミーリア)』、監督:熊切和嘉、「莫逆家族」製作委員会〔東映=吉本
   興業=木下工務店=ベストライフ=東映ビデオ=CAJ=小椋事務所=ユニバーサル ミュージック=
   ステアウェイ〕、2012年。
  『私の男』、監督:熊切和嘉、「私の男」製作委員会〔ハピネット=日活=マックレイ=ドワゴ=GyaO!〕、
   2013年。
  『武曲 MUKOKU』、監督:熊切和嘉、「武曲 MUKOKU」製作委員会〔TCエンタテインメント=TBSサービス=
   巖本金属=TBSラジオ=木下グループホールディングス=ひかりTV=ツインジャパン=ソニーPCL〕、
   2017年。

 物語を確認しておこう。以下、上と同様である。

   〔解説〕

  藤沢周の同名小説を『私の男』の熊切和嘉監督が綾野剛主演で映画化。剣道五段の腕前を持ちなが
 ら、ある出来事がきっかけでアルコール漬けの自堕落な生活を送る矢田部研吾。そんな彼の前に、や
 がて研吾と宿命の対決をするラップ好きの高校生・羽田融が現れる。共演は『ディストラクション・
 ベイビーズ』の村上虹郎、『もらとりあむタマ子』の前田敦子、『函館珈琲』の片岡礼子、『駆込み
 女と駆出し男』の神野三鈴、『永い言い訳』の康すおん、『家族はつらいよ』の風吹ジュン、『映画 
 深夜食堂』の小林薫、『モヒカン故郷に帰る』の柄本明。脚本の高田亮、撮影の近藤龍人、美術の井
 上心平ら『そこのみにて光輝く』のスタッフが再結集。音楽は『味園ユニバース』、『モヒカン故郷
 に帰る』の池永正二が務める。

   〔あらすじ〕

  海と緑の街、古都・鎌倉。剣道五段の腕前を持つ矢田部研吾(綾野剛)は、幼い頃から剣道の達人
 だった父・将造(小林薫)に鍛えられ、その世界で一目置かれる存在となった。ところが、父にまつ
 わるある事件から、研吾は生きる気力を失ってしまう。アルコール漬けで自堕落な日々を送り、駅ビ
 ルの警備員をしながら細々と生きる研吾。母は既に亡く、かつて“殺人剣の使い手”と言われた父は
 病院で植物人間状態であった。そんななか、研吾のもう一人の師匠である光邑雪峯師範(柄本明)が
 彼を立ち直らせようと、ラップの作詞に夢中な高校生・羽田融(村上虹郎)を送り込む。実は彼こそ
 が、本人も知らない恐るべき剣の才能の持ち主だった。研吾は融に父と同じ“天性の剣士”を見る。
 光邑師範の教えにより、二人は人間として、剣士としての精進を積んでいくが……。

 他に、前田敦子(カズノ=研吾の彼女)、片岡礼子(羽田希美=融の母)、神野三鈴(矢田部静子=研吾
の母)、康すおん(田所=ホームレス)、風吹ジュン(大野三津子=小料理「きさらぎ」の女将、かつての
将造の愛人)などが出演している。


 某月某日

 DVDで2本の邦画を観た。1本目は、『ソ満国境 15歳の夏』(監督:松島哲也、映画「ソ満国境 15歳の夏」
製作委員会、2015年)であり、2本目は、『武曲 MUKOKU』(監督:熊切和嘉、「武曲 MUKOKU」製作委員会
〔TCエンタテインメント=TBSサービス=巖本金属=TBSラジオ=木下グループホールディングス=ひかりTV=
ツインジャパン=ソニーPCL〕、2017年)である。もっとも、今日はもう遅いので、明日以降に感想を記すこ
とにする。


 某月某日

 DVDで邦画の『坂道のアポロン』(監督:三木孝浩、『坂道のアポロン』製作委員会〔アスミック・エース=
東宝=小学館=ジェイ・ストーム=C&Iエンタテインメント=KDDI=東急エイジェンシー=GYAO=日本出版販
売〕、2018年)を観た。英語の題名は、≪KIDS ON THE SLOPE≫である。甘く切ない映画だが、丁寧に作って
あるので、それほど鼻につかなかった。出演者は皆、物語の中に溶け込んでいたが、とくに中川大志の憂い
を秘めたジャズ・ドラマーぶりがよかった。この映画のためにだいぶ特訓したらしいが、ピアノの知念侑李
とのセッションも決まって、ここちいい音楽を提供している。彼らは1966年頃の高校生を演じているが、あ
んな感じだったかもしれない。相手役の小松菜奈もなかなかいい。
 ちなみに、小生はまだ小学校六年生だったはずである。小生が高校生だった頃は、もう半世紀近く前にな
るが、渾沌としていた。その頃の<My Favorit Things>は何だったろうか。たぶん、一番好きだったことは
小説を読むことだったような気がする。
 物語を確認しておこう。例によって、<Movie Walker>のお世話になる。執筆者に感謝したい。なお、一部
改変したが、ご寛恕を乞う。

   〔解説〕

  小学館漫画賞に輝き、テレビアニメにもなった小玉ユキの人気コミックを、青春映画の名手と呼ば
 れる三木孝浩監督が映画化した青春ドラマ。音楽を通して友情や愛を深めていく3人の高校生を、Hey!
  Say! JUMPの知念侑李と、中川大志、小松菜奈ら若手実力派たちが演じる。小田和正による書き下ろ
 しの主題歌も物語を盛り上げる。

   〔あらすじ〕

  病院に勤め、忙しい毎日を送る医師・西見薫(知念侑李)のデスクに飾られている1枚の写真。笑
 顔で写る3人の高校生。それは、10年前の夏、二度と戻らない“特別なあの頃”の写真だった……。
 あの夏、転校先の高校で、薫は“札付きの不良”と恐れられるクラスメイト・川渕千太郎(中川大志)
 と運命的な出会いを果たす。二人は音楽でつながれ、荒っぽい千太郎に薫は不思議と惹かれていくの
 だった。ピアノとドラムでセッションし、千太郎の幼なじみで町のレコード屋の娘・迎律子(小松菜
 奈)と3人で過ごす日々。やがて薫は律子に恋心を抱くが、律子の想い人は千太郎だと知ってしまう。
 そんな切ない三角関係ながら、千太郎と二人で奏でる音楽はいつも最高だった。だがある日突然、千
 太郎は二人の前から姿を消してしまう……。

 他に、ディーン・フジオカ(桂木淳一=千太郎の憧れの先輩)、真野恵里菜(深堀百合香=淳一の彼女)、
中村梅雀(迎勉=律子の父)、山下容莉枝(薫の伯母)、松村北斗(松岡星児=ロックバンドのボーカル)、
野間口徹(千太郎の義父)などが出演している。九州はキリシタンのイメージが強いが、その関係で、なぜ
か『復讐するは我にあり』(監督:今村昌平、松竹=今村プロ、1979年)を連想した。千太郎も、下手をす
ると榎津厳(『復讐するは我にあり』の主人公)になってしまう気がしたからである。人は、岐路に立つと、
ほんのちょっとしたきっかけで、実際に選んだ道とはまったく違う道を歩むかもしれない。千太郎には薫と
律子がいた。十年の月日など簡単に埋められる友情と、彼が信仰しているキリスト教とが、千太郎の転落を
救ったのであろう。

                                                  
***このページは一般に公開されています。リンクアドレスには下記をご利用ください。***
http://souls.cc.kochi-u.ac.jp/?&rf=5791
 Copyright (C) 2005, Kochi University Faculty of Humanities and Economics All Rights Reserved.