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岩佐 光広
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2019 ゼミナール

はじめに


「学問基礎論」において、2年次からのゼミナールの分属についての説明がされたことだと思います。
その際、『2019年度 ゼミナール・シラバス』が配布されたと思います。
このページでは、高知大学人文社会科学部国際社会コースの2018年度1回生向けに、『2019年度 ゼミナール・シラバス』の私のページを補足・加筆した「増補版」を公開します。
ゼミの選択の参考にしてください。


【注意事項】

私のゼミを希望する学生には、学問基礎論の時間とは別に、個別の面談の時間を設けます。
その面談に関しては、以下の点に注意してください。

・ 事前にメールにてアポを取ること。出張や調査で不在にすることが多いので。
・ 事前に以下に記載している「2019年度 ゼミナール・シラバス 増補版」を読んでくること。
・ 相談には必ず1人でくること、そして1時間ほどを確保すること(理由は以下の「その他」を読んでください)。


余談ですが、以下、たくさんいろいろなことが書いてあります。
それを読むのが「面倒」「しんどい」、こういうのを読めっていう先生が「うざい」「やばい」と思う方は、私のゼミをあまり勧めません。


ゼミの概要


【テーマ】 「文化人類学(cultural anthropology)」を学び、実践する。

このゼミでは「文化人類学」を学び、それを実践します。
まず、文化人類学の概説書、さまざまな現場でのフィールドワークをもとに描かれた「民族誌(ethnography)」の講読や、そこから構築された文化人類学の理論や方法論を学びます。これが「学び」です。
それを踏まえて、ゼミではさまざまな物事について調べ、考え、記述・分析を試みます。それはディスカッションの形式の場合もありますし、文章として書く場合もあります。ときに個人的な思索の形式をとることもあるでしょう。これが「実践」です。
そうした学びと実践を通じて、文化人類学における異文化理解の技法と作法、つまり「異文化」(他者のアタリマエ)の理解を試みることで、「自文化」(自分のアタリマエ)を見つめなおし、そこから改めて「異文化」の理解を取り組むという反復的な営みの技法と作法身につけることを目指します。
同時に、世界各地のさまざまな時代を生きた人たちの生活実践を具体的な事例をもとに学ぶことで、人間の多様性と普遍性について考えます。
くわえて、これらの作業を通じて、アカデミック・スキル(論文の読み方、レジュメの作り方、口頭発表のやり方、レポートの書き方など)の向上を目指します。

まとめると、このゼミでは以下の4点を目標として学んでいくことになります。

(1) 文化人類学の認識論、理論、方法論の基本を身につける。
(2) 異文化(他者のアタリマエ)を学ぶこと通じて、自文化(自分のアタリマエ)を見つめなおす。
(3)さまざまな人たちの暮らしの具体的な事例をもとに、人間の多様性と普遍性について考える。
(4)アカデミック・スキルを向上させる。


以上の方針は、以下の有名な人類学者と哲学者の言葉に現れています。
参考までに紹介しておきますね。

■「民族誌学者が見失ってはならない最後の目標・・・は簡単にいうと、人々のものの考え方、および彼と生活との関係を把握し、彼の世界についての彼の見方を理解することである。」
B.マリノフスキ『西太平洋の遠洋航海者:メラネシアのニュー・ギニア諸島における、住民たちの事業と冒険の報告』(増田義郎訳、講談社、2010年、p.65)より。

■「民族学とは、・・・一つの考え方、つまり、対象が「他者のもの」であるときに課せられてくるような、そしてわれわれがみずからわれわれ自身を変える必要に迫られるような一つの考え方なのである。だから、われわれもまた、われわれ自身の社会に対して距離をとるならば、この自分の社会の民族学者になることになるのだ。・・・・・・要は、われわれ自身のものを異邦のもののように見、われわれにとって異邦であったものをわれわれのものであるかのように見ることを学ぶことなのだから。」
モーリス・メルロ=ボンティ『シーニェ〈1〉』(竹内芳郎訳、みすず書房、1969年、p.193) より。


【補足】

文化人類学の概要については、以下を参照ください。
面談を希望する人は、ざっとでよいので、必ず目を通しておいてください。



ゼミの内容・計画・方法


○ 各ゼミの内容

このゼミでは、読み、調べ、考え、書き、論じることから文化人類学を学び、実践していきます。
具体的には以下のような内容で各ゼミを行います。

○ ゼミナール1(2年生 1学期)
文化人類学の入門的なテキストの講読+講義を通じて、文化人類学の基礎を学びます。具体的には、分担して対象となるテキストのレジュメを作り、口頭で報告し、それを踏まえ受講者との質疑を交えながら講義を行います。くわえて、アカデミックな文章の読み方、レジュメの作り方、口頭での発表とディスカッション、レポートの執筆といったアカデミック・スキルの基礎固めを目指します。
【課題】 3000字程度のプレ・レポート、5000字程度の期末レポート

○ ゼミナール2(2年生 2学期)
「EWS:Ethnographic Writing Shcool(民族誌的作文教室)」と題して、文化人類学における文章の書き方と読み方を学びます。ここでは、アカデミックな文章作法を踏まえつつも、それだけではない「民族誌的な」文章の書き方、「事例」の書き方を、実際に文章を書く実践しながら学びます。具体的には、ほぼ毎週2000字ほどのエッセイをテーマに即して書き、それをもとに授業を行います。くわえて、文章を書くことを通じて、文化人類学の論文がどのような構成で、どのような内容が盛り込まれて書かれているかも学び、論文を読み解く力を培うことも目指します。
【課題】毎回の課題提出、学期末のノートのコピーの提出

○ ゼミナール3(3年生 1学期)
文化人類学のより専門的な論文の講読+受講者間でのディスカッションを通じて、文化人類学の理解を深めます。具体的には、受講者各自が読みたい論文を持ち寄り、それを全員で読みます。担当者がレジュメを作り、口頭で報告したあと、全員でディスカッションをします。この作業を通じて、卒論のテーマを構想するための準備も少しずつ進めていきます。
【課題】5000字程度のプレ・レポート、10000程度の期末レポート

○ ゼミナール4(3年生 2学期)
卒業論文の執筆に向け、卒論の構想を立てる作業を段階を踏みながら行います。具体的には、各自が設定したテーマのもと、関連する論文を集め、整理して「文献リスト」を作り、それらを読み進めます。それを踏まえ、1)テーマ、2)問い、3)対象、4)視点あるいは理論、5)方法を具体化し、アウトラインを作成します。それをもとに、学期末に卒論構想発表会を行います。
【課題】卒論構想中間発表会での報告、卒論構想発表会での報告

○ ゼミナール5・6(卒論ゼミ)(4年生 通年)
各自で設定したテーマのもとで卒業論文の執筆を進めていきます。就活のスケジュール変更に伴い、1学期はほぼ就活だけで終わってしまうことが予想されます。内定が出次第、各自のペースで執筆を行っていきます。なお、月に1度の合同卒論ゼミと、それ以外の個別指導(チュートリアル)を通じて作業を進めていきます。
【課題】卒業論文の提出、卒論発表会での報告


○ 各ゼミで用いるテキスト

上記のように、ゼミにおいて文献や論文を購読するのはゼミナール1とゼミナール3です。
ゼミナール1で読むテキストは、私の方で用意します。毎年少しずつ変えています。
ゼミナール3で読むテキストは、ゼミ生が興味関心に応じて集めたものを、受講者全員で読みます。

以下のリンクから、これまでゼミで読んだ文献や論文の一覧を見ることができます。
「さまざまな人たちの暮らしの具体的な事例をもとに、人間の多様性と普遍性について考える」というこのゼミのテーマの一つが、きっと感じられると思います。
ゼミでどのようなものを読むことになるのか、イメージするための参考にしてください。



○ ゼミ合宿

2016年度から、学外で行なうゼミ合宿を開催するようになりました。
2016年度は、2泊3日で高知の馬路村にて行いました。
2017年度は、1泊2日で大阪にて行いました。国立民族学博物館に行きました。
2018年度は、2泊3日で名古屋にて行いました。リトルワールドにも行きました。

2017年度のゼミ合宿については、以下を参照ください。



卒業論文について


○ 私のゼミの基本方針

私のゼミでは、卒論も基本的には文化人類学の視点・理論・方法論のもとで構想し、執筆することを前提としています。
その点では私のゼミ生には、卒論の執筆において一定の「制約」を課しているといえます。

ただし、具体的にとりあげるテーマや対象については、かなりの「自由」があります。
文化人類学が取り扱うテーマ・対象は、簡単にいえば「人間が関わること全般」です。
その点で、卒論で取り扱うテーマや対象も、人間に関連することであれば原則としてなんでもOKです。
(もちろん、ある程度の制限はありますが。)

つまり、このゼミの卒論には、
「文化人類学の視点・理論・方法論を採用するという制約はあるが、テーマや対象の選択についてはかなりの自由度がある」
という特徴があるといえます。

卒論ゼミの進め方などについては以下のページを参照ください。



○ 指導可能な領域

私の専門とする学問・テーマとの関連でいえば、指導可能な領域は以下の3つになります。

  1)文化人類学に関する研究全般
  2)東南アジアの地域研究
  3)医療・福祉・ケアの人文学・社会科学的研究(生命倫理学も含む)

上記以外にも「難民」「ケータイ」「感情」などをキーワードにした研究にも取り組んでいます。
そうしたテーマについても、指導可能です。
私の専門領域や研究テーマについては、以下を参照ください。



○ これまで指導した卒業論文のタイトル

これまで指導した卒論には以下のようなものがあります。
タイトルだけですが、文化人類学という共通項をもちながらも、地域とテーマが実に多様であることが伝わるかと思います。

【2017年度】
 「現代日本における占いの氾濫とその社会背景」
 「創造しながら継承する:現代日本における地域文化の変容をどのように捉えるか」

【2016年度】
 「イタリア社会における働くことの意味と価値:仕事と社会関係のつながりに注目して」
 「平和する:平和を生み出す実践を描き出すエスノグラフィの可能性」
 「文化に埋め込まれたサイケデリックス:北西アマゾンの人々を事例に」
 「「平等主義社会」としての狩猟採集社会:狩猟採集民カラハリ・サンの事例からの一考察」
 「複雑化する文化財返還交渉:フレーミング概念による分析」(学部最優秀卒論に選出!)
 「変容する「病い」の経験:医療化と新霊性化を手掛かりに」
 「 <クレオール>概念から捉える文化混淆のプロセス」
 「多様な声を記述する:現場のアクチュアリティを捉えるエスノグラフィの可能性」

【2015年度】
 「日本の脳死・臓器移植をめぐる文化の語り方:スウェーデンとの比較からの一考察」
 「障害のある家族がいる人は、障害者に慣れているか」
 「アイルランドにおけるパブの社会的役割:サードプレイスとしてのアイリッシュパブ」
 「Toward a Better Understanding of Third World Women: The Possibility of Feminist Anthropology」(学部優秀卒論に選出!)
 「基地のある暮らし:当事者から見た米軍基地」
 「働く女性の子育てをめぐるディレンマ:東南アジアにおける出稼ぎ女性を事例に」

【2014年度】
 「文化化から考える地域社会教育」

【2013年度】
 「日本におけるヨーガ実践者の諸相:高知県内のヨーガ実践者への意識調査から考察する」
 「国際協力活動の学びの経験:高知市立高知商業高等学校ラオス学校建設活動を事例に」
 「Jリーグのサッカー・ファンの性格:「地域クラブ」と「人気クラブ」の2つの顔」



岩佐光広ゼミQ&A


Q.岩佐光広ゼミはキビシイあるいはタイヘンですか?
A.(人によりますが)キビシクてタイヘンです。が、それに見合ったサポートもします。

こうした質問を直接されることは少ないですが、たぶん、センパイなどから噂でそう聞いたことがあるかもしれません。
どうも、キビシクてタイヘンなゼミの1つだと学生たちに言われているそうです。

その理由は、私の性格の悪さが一番だと思うのですが、課される課題の多さ、内容の難しさ、求められる要求の高さにあると思います。
しかしながら、ゼミ学生に多くを求める代わりに、こちらからのサポートも可能な限りします。
私の基本方針は「後出しジャンケンはしない」、つまり、何かを求めるときには、必ず先に説明をするように心がけています。
レジュメの作り方、レポートの書き方、ディスカッションの仕方などなど、はじめからうまくできるわけはありません。
そうしたアカデミック・スキルズについては、先に説明し、可能な限り資料にして配布してあとで確認できるようにするよう心がけています。
このSOULSののページもそうですが、具体的には以下の「授業関連資料」を参照ください。


私が学生にキビシく対応するときは、説明され指示された最低限のことをやらなかったり、ルールを軽んじたりしたときです。
うまくできないことでキビシイく対応することはありません(と自分では思っています)。
うまくできないことは、うまくできるように、それなりにできるように、こちらもアドバイスしサポートします。

その点で、楽したい、やる気がない、勉強が好きでない学生には、私のゼミはキビシクてタイヘンだと思います。
その代わり、やる気のある学生には、やりがいのあるゼミになるように、私も努力しています。


Q.文化人類学を学んで何かの役に立ちますか?
A.役に立ちません。が、学んだことを「役立てられる人」になって欲しいと思っています。

こうした質問を何度かされたことがあります。
もう少し若いときは、「君のいう「役に立つ」ってどういう意味?」と逆に質問していました。

私個人としては、大半の学問、特に人文学・社会科学の多くは、基本的に「役に立たない」と思っています。
だって、大半の学問はそもそも「実用性」、つまり「なにかの役に立つ」ことを目的にしていないもの。
文化人類学だってそうです(副産物、というか副作用は色々あると思いますが)。

しかし、学問は「役に立つ」ものではないですが、様々な物事に「役立てられる」ものだと思っています。
学問ごとに蓄積されてきたさまざまな叡智は、それ自体大切なものです。
しかし、もっと大切なのは、学問を学んだ「その人」が、学問で学んだことを「役立てられるかどうか」だと思います。
学んだことを役立てられない人に限って、「学問なんか学んでも役に立たない」とか言うわけです。
問われているのは、「学問は役に立つかどうか」ではなく、「君ならどう役立てられると思う?」ということです。

私は、文化人類学を学ぶこと、ゼミで学ぶことを通じて、そこで学んだことを社会で「役立てられる人」になって欲しいと思っています。
そして、そうした学生を育んでいくことこそが、人文社会科学部が担うべき役割だと考えています。

以下の資料は、2015年10月に安芸高校で出前授業「人文学・社会科学は役に立つのか:文化人類学を例に」の講義資料です。
参考に挙げておきます。



Q.ゼミでフィールドワークができますか?
A.ゼミではフィールドワークをしないし、あまり勧めてもいません。

現在ではいろいろなところでフィールドワークという言葉が使われるようになっています。
学問的にフィールドワークが一つの方法論として確立したのは、何を隠そう文化人類学においてです。
その点で、文化人類学といえば「フィールドワーク(field work)」を抜きには語れません。
かくいう私も、ラオスや高知県東部でフィールドワークを行っています。

ですが、このゼミで文化人類学を学ぶうえでフィールドワークを実施することは必須にはしていません。
ゼミでフィールドワークのようなことをすることもありません。
基本的にはゼミでは、文献を読み、理解・解釈し、それを議論したり発表したり、文章としてまとめたりという作業が中心です。
そうした点では、他の多くのゼミとやっていることは同じような感じです。
購読する文献には、フィールドワークの方法論や、フィールドワークを通じて書かれたものが中心になる点が異なりますが。
なので卒業論文も、基本的にはフィールドワークをせずに、文献ベースで書く学生が大半です。

こうした方針を立てているのには、「消極的な理由」と「積極的な理由」があります。

フィールドワークは「行った、見た、書いた」というものでは決してありません。
先行研究を読み解き、問いを立て、調査計画を立て、調査を実行し、その成果を分析・解釈し、先行研究を踏まえ批判的に検討し、文章(民族誌)と言うかたちにまとめていく、こうした一連のアカデミックな作業が必要になります。
あと、「金」と「時間」と「根性」と「覚悟」も必要になります。
つまり、フィールドワークをやるには、かなりの手間と労力が必要になります。
もちろん、簡易的なやり方もあるし、とにかくでもやってみることに大きな意義があることは、認めます。
が、それ以上に「中途半端」になり、結局なにを学んだかがぼやけるることは避けたいと思っています。
フィールドワークは「相手があること」なので、「中途半端」は自分だけじゃなく、相手にも迷惑をかけることもあります。
ゼミで実質的に指導できる時間は、4回生は就活と卒論で潰れるので、2回生から3回生にかけての2年間、週に1コマだけです。
文化人類学の教員が複数いれば、あるいは私がもっと優秀であれば、それでも対応できるかもしれません。
が、現実としては、やはり「中途半端」になってしまうことが避けられないと思っています。
これが「消極的な理由」です。

対して「積極的な理由」は、「人文社会科学部で学生になにを学び身につけてほしいか」という点と関連しています。
私は、やはり「他者の議論を理解し、それを踏まえながら自分の考えをまとめ、他者に伝えることができる力」だと思っています。
特に「文章」においてそれを実践する力が大事だと思っています。
そしてそうした力は、上述した「学んだことを役立てられる人」には不可欠のものだと考えています。
こうした力は、放っておいて身につくものでは決してなく、基本的な「型」を学び、それをもとに実践していかなければ身につきません。
なので、上述したように、書式などについてコトコマカにウルサクいっています。
限られたゼミの時間で、それを文化人類学を学ぶなかで、しっかりと身につけてほしいと思っています。

もう1つの「積極的な理由」は、大学でなければ触れることのないものに触れてほしいと思っていることです。
多くの学生が「国際的なこと、グローバルなことに興味がある!」とおっしゃいます。
が、その大半は、ヨーロッパかアメリカの、しかも限られた国や地域だけしか視野に入っていません、それこそ「世界は広い!」のに。
たとえば「民族」の名前をどれくらい知っているでしょうか?
フィールドワークから得るものはたくさんありますが、一方で、対象の地域に視野が狭まりがちにもなります。
知らないことは興味もわきません、まずは人間の多様な暮らしぶりを知ってみてほしい。
ゼミでは、できる限りさまざま地域でさまざまに暮らす人々を取り上げるように心がけています。
ある学生が「大学に来なければ、きっとポコットという民族のことを知ることは一生なかったと思います」と言っていました。


Q.えー、じゃあフィールドワークは禁止ってこと?
A.「ゼミでは」やらないだけで、フィールドワークをやることは応援します!

上記のようなことを言ってはいますが、やっぱり現場で経験を積むことはとても大事、フィールドに行こう!と思っています。
ゼミでは時間が足りない、というだけで、それ以外の時間でチャレンジすることは応援します!

その1つの可能性として、ゼミとは別に実習系の授業「国際社会実習」を開講しています。
国際社会コースの選択科目で、入門編の「スタディツアー」「外国語実習」、中級編の「国内調査実習」「海外調査実習」、上級編の「フィールド・リサーチ」の5つがあります。


開講は不定期ですが、例年1-2科目が開講されています。
これまで「国際社会実習(スタディツアー)」を開講し、2014年度はタイとビルマに、2016年度はラオスに行ってきました。
今年度は、「国際社会実習(国内調査実習)」を開講し、高知県東部の中芸地域でインタビュー調査のやり方を学ぶ実習を行う予定です。
フィールドワークをやってみたい人は、こうした授業も履修してみてください。


別にやる場合には、基本的には卒論につなげることを念頭に置いて実施してほしいです。
その場合は、ゼミとは別に個別指導で対応することでサポートします。

なお、上記の実習に参加したゼミ生のなかには、実習の内容を踏まえて、自分で北川村でインタビューを行って卒業論文を執筆中の者もいます。
来年度、同じように安田町でインタビュー調査をして卒論を書きたい、という学生もいます。
そうした学生が出てきてくれることは、実に嬉しいことです!


Q.留学はどうですか?
A.英語圏以外、新興国への留学を中心に応援してます!

理由は2つ。
1つは、英語圏ならば私よりも詳しい先生が他にたくさんいるので、そっちに相談に行きなさい。
もう1つは、先に書いたように「広い世界を知ってほしい」と考えているから。
高知大の協定校には、いろいろな国のいろいろな大学があります。
初めから選択肢を狭めずにチャレンジしてほしいと思います。

基本的には、留学をする「目的」をしっかりと考えてほしいと思います。
留学は他の大学などにいって「学ぶこと」に主眼がある事を忘れずに。
できれば「卒論」を念頭に置いて、留学先や留学先でやりたいことを考えてみてほしいと思っています。
なので、基本的には3回生の2学期からの留学、つまり、ゼミ3で留学の準備をし、ゼミ4で留学後の整理をすることができるタイミングで、留学してほしいと考えています。
「いい経験になりました」で終わらず、形ある成果にまとめましょう!

現時点で私のゼミ生では、タイのコンケン大学に1名、ガーナのガーナ大学に1名、それぞれ1年間の計画で交換留学中です。

一方、「留学したい!」という学生と面談をし話を聞いてみると、留学というよりは「海外で何か活動がしたい」という学生が少なくない。
どう言っていいかわからないので「留学」といっているわけです。
そんな人にぴったりなのが「トビタテ!留学JAPAN」という制度。
競争率は高いですが、多様な形での「留学」を支援してくれる制度です。


第10期の募集に、私のゼミから2名申請中です!(12月に一次審査の結果が出るドキドキ)
もし興味があれば、ゼミ生でなくても遠慮なく相談に来てください。



オフィス・アワー(2018年度2学期)


IMG_4464.jpg
木曜日、1限目(8:50-10:30)
事前に連絡があれば、上記時間外でも可能なかぎり対応します。

ゼミのお試し参加にも応じますので、事前に相談してください。
今年度は「ゼミナール2(木4)」と「ゼミナール4(木5)」に参加可能です。
ただし、今年度実施している内容と、来年度実施予定の内容はことなります。
なので、ゼミの内容というよりは、その雰囲気を感じてほしいと思います。


その他


○ ゼミ分属の相談のやり方について

ゼミ分属の相談の際に「1人で、1時間ほど」という条件をつけていることには、大きく2つの理由があります。

1つは、みなさんの興味・関心が私のゼミと合っているかどうかを確認するためです。
今の段階では、必ずしも興味・関心がはっきりしていない人もいると思います。
その場合は、話をして興味・関心の在り処を探りながら、私のゼミでどんなことが学べるかを説明します。
もし私のゼミよりも適していると思うゼミがあれば、そちらを紹介します。
端的に言えば、「一緒に」みなさんの興味・関心を確認し、より適したゼミ(私のゼミ以外も含めて)を探す一助になればと考えています。
こうしたことは、複数人だととても難しいので、基本的に1人できて欲しいと考えています。
そして、ゼミの概要の説明なども含めると、やはり1時間ほどの時間が必要になる、ということです。

もう1つは、みなさんに私との「相性」を確認してほしいからです。
人文社会科学科国際社会コースでは、2年生から卒業まで、原則として同じゼミで学んでいきます。
であれば、「相性」の悪い先生のもとで学び続けるのは、正直しんどいと思います(その場合、先生の方もしんどいです)。
「相性」だけでゼミを決めるのも考えものですが、「相性」を考慮しないのも考えものだと思っています。
それを探るためにも、「1時間ほど」という時間をとっています。
2人で1時間くらい話していると、私の「人となり」がなんとなくであれつかめるかと思います。
それも考慮しながら、ゼミの選択を考えてみてほしいと思います。

なお、ゼミ分属の申請書は、原則として最初の面談の際には受け取りません。
だって、最初に出した申請書を出して、話をしていて「やっぱりきつい」となったからといって、「やっぱりやめます」とはいえないですよね。
上記のことも踏まえ、また他の先生の話も聞いて、考えたうえで希望する場合は、改めてもってきてください。


○ 「地域にこだわる」ということについて

ゼミシラバスのなかで、「地域にこだわってほしい」ということを書きました。
どうもこのメッセージから、私のゼミには特定の地域に関心をもっていないと入れない、と受け取った学生が少なからずいるようです。

結論からいえば、ゼミに入る段階で興味関心のある地域が決まっていなくても問題はありません。
多くの場合、みなさんがイメージする「世界」は、すごく狭くて、たとえばラテンアメリカやアフリカ、極北圏やオセアニアに暮らす人びとは含まれていません。
たとえば、スリナムの先住民、ガボンのピグミー、ラップランドのサーミ、ヤップ島民などは、きっといないことになっているでしょう。
そうした人たちも含めて「世界」をイメージできるようになってほしいですし、そのうえで「地域」を選んでほしいと思っています。
ですので、ゼミでは、できるだけいろいろな地域を取り上げるように心がけていますし、「地域」はゼミに入って学ぶなかで決めてもらって結構です。具体的には、3回生になる段階である程度決めてくれればよいです。

「地域にこだわる」ということは、そこに生きる人たちの人生と生活をしっかり学んでいこうという方針です。
ゼミ生各自がそれぞれの「地域」にこだわって学び、その学びをもちより、ディスカッションすることで、学びを共有しながら「世界」を学ぶ。
そうしたゼミができればと思っています。


■「一人の人間の生活と、一つの社会の歴史とは、両方をともに理解することなしには、そのどちらの一つをも理解することができない。」
C. W. ミルズ『社会学的想像力』(鈴木広訳、紀伊國屋書店、1995年、p.51)より。

■「より少なく知ることによって、わたしたちの探求の範囲を狭めることによって、わたしたちはより多くのことを理解する希望をもつ。」
カルロ・ギンズブルグ『ミクロストリアと世界史:歴史家の仕事について』(上村忠男編訳、みすず書房、2016年、p.1)より。


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